レンズ所感


Konica M-Hexanon 50mm f=1.2 No.1657/2001

Photo by OLYMPUS E-100RS

2002.3.23記

HexarRF Limitedを買わせる最大のネタがこの限定レンズだ。50mmF1.2にふさわしく吸い込まれるように大きな前玉、美しい仕上げ、軽く回るヘリコイド、はっきりした感触の半絞りクリック等は五感からこのレンズを新品で所有する喜びを感じさせてくれる。強いて難点を付けるなら、付属のUVフィルターの枠が黒なのがいただけない。フィルター外枠はボディー同色でも問題なかったのでは?

友人に指摘されるまで気づかなかったが、F1.2にしては軽量なのも魅力の一つである。専用フードと併せるとかなりの図体になるので持ち出すにはそれなりの気合いは要るが、持ち出した先で邪魔になることはない。

肝心のレンズ性能は、正直今のところ非の付け所がない。解放から滲むことも無くすっきり写る。かといってカリカリな訳でもなく、開いても絞っても現代のレンズらしい抜けが良く線のきれいな余裕のある描画である。たとえて言えば、S/N比の高い描画というか・・・難点と言えば「くせ」みたいなものが見あたらない?ことか。ただし、同時に使用してみたLマウントキヤノン50mmF1.2がまたすばらしい。試写・比較は主に室内だったので、うるさいことを言えばカラーバランスや逆光特性でM-Hexanonが上回るだろうし、あらゆる場面で使ってみないと「並ぶ」とも何とも言えないが、今のところこのレンズの為だけにlimitedを買う必要があるか?というと素人の私としては値段/効果(キヤノン50mmF1.2の相場は3〜4万程度だろう)の意味で疑問を感じざるを得ない。もっとも、この趣味はそう言うことを言い出したらキリがないのだ。今は「すばらしいレンズ」とだけ言っておこう。

作例1:掛け軸

このレンズは、風景より人物などに向いていると思う。本当は人物をお見せしたいところなのだが、適当な物が今はない。もっと撮ったらお見せできる物は出していきたい。このシーンでは繊細な細工を美しく再現してくれている。

奈良井宿の漆器店にて。

2002.2.23 HexerRF F2 AE(1/30程度) Fuji RVP


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