レンズ所感


OLYMPUS Zuiko 21mm f=2.0  No.107017

2002.5.18記

 銀塩OMの終了発表があり、このレンズも打ち止めとなりました。この先、「幻の一品」になってしまうのは寂しいですが、私の中ではまだまだ現役。画質についてあまりコメントしていなかったので少々。解像力は、さほど高くないと思います。勿論十分な性能ですし絞れば上がってきますが、はっとするほど高い訳ではありません。線は太い方かと思います。よく言われる歪曲ですが、私はあまり気になりません。もっとも、気になるような場面で使っていないので正確な所は掴んでいません。21mmではパースが付かないように撮るのが大変なので、歪曲の評価はきちんと行わないと語るのは難しいです。発色は、50F2マクロにも似た濃い物です。特に赤は良く出ます。このレンズの特徴は、解放絞り付近で近距離の物を撮ると良く出るように思います。ボケの具合が面白く、何というか、クレヨンで描いたような独特の絵になります。日光を画面周辺に入れると必ずゴーストが出る上にフレアっぽくなります。総合すると、逆光に弱いのが難点ですが個性の強い高性能レンズだと思います。


2001.10.1記

 なななんと、下記作例1(光る宇宙)が御世話になっているキタハラのコンテストで2位入賞してしまいました!コンテストに応募したのは初めてで、いきなりの入賞。素直に嬉しいです。「東京から呼んだ先生」が選んでくれたそうなので、自信を持って良いかな?「機材を買うだけ」のマニア扱いだと家族にも白い目で見られるので・・・(^^; 近所の集合店舗に「夏休みの宿題って感じ」(ともちゃん談)に他の入賞作品と同時に掲示されたりして、近所の人にも見てもらっちゃったりしました。うへへ、浮かれすぎですね。

 他の方の入賞作品を見て思ったのは、ズーム(特に高倍率)はキャノンの高級Lレンズを除いて未だに解像力、発色、立体感などに大きな課題があること。(対逆光特性などは良い)皆さん手ぶれに無頓着(どうしても出てしまう?)なこと。(入賞作品ですら、少々怪しい物がある) まだまだ、レンズ屋さんの仕事は残っているようで、嬉しいです。


2001.8.16記

 ズイコーには、軽量コンパクト路線とF2高級路線の2種類のレンズがあります。まぁ、今となっては「F2高級路線」であっても「他社比ではコンパクト」なのですが。zuiko21F2は、つい最近まで世界で最も明るい21mmレンズでした。性能的にも21F3.5を凌駕しているらしいです。28mmより広い世界が欲しくて7月に購入しました。ところが、最初の1台目はヘリコイドが硬い上に、使っているうちにかなり大きいゴミがレンズ内に現れてしまい、メンテに出したところ「新品交換」になってしまいました。最早21F2も製造しなくなって久しいのかと寂しく思いました。さらに、新しく来た物も同ロットだったので今後がちと心配。(^^; 積極的に使い込んで問題があるなら早期にトラブルを出さねば!

 21mmは、アベノンのLマウントを僅かな期間使ったことがあるだけでした。当時は「露出がアンダーになりやすい」「片目全範囲の視野」に振り回され、ろくな思い出がありません。が、さすが一眼レフ!ピントの合わせ易さ以外はRFより遙かに使いやすく感じます。特に最短が20cmと、「寄れる」ことが応用範囲を広げていると思います。さらにF2の明るさはピントにも貢献しており、大きさ軽さ以外はRFの出る幕なしか??と一般に言われる「広角レンズにおけるレンジファインダーの利点」伝説を覆す結論に達してしまいそうです。もう一つの「RF機の利点」である画質については比較していないので判定不可ですが。RFファンの皆様、見直して欲しかったら、私にLマウントの21mmを貸して下さい。^_^ このレンズ、今後は家族の記念撮影から街角スナップ、風景まで幅広く活躍してくれそうです。

作例1:光る宇宙(別題:空をみあげて)

キタハラのモデル撮影会でのカット。厳しい条件でしたが、かなり頑張ってくれたと思います。どうせゴーストが入るならもっと派手に入っても良かったとも言われていますが。4つ切りワイドに延ばしても解像破綻無し!階調も出ています。若干青いのは強烈な紫外線の影響だと思われます。

O2001.7.15 OM-4TiB F8 AE spot+1.5補正 Fuji TREBI100 高ボッチ高原(長野)


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