レンズ所感


OLYMPUS Zuiko AUTO-ZOOM 35-80mm 1:2.8 No.101546

2003.8.4記

 OM最終発売のレンズが、OM-3Tiと同時発売になったこのレンズだと記憶しています。(註:OEMでMd2000と同時発売の2本のズームがありましたね。忘れていました)?あの当時、物凄いお値段今の(定は価188000円だっけ?)にまずは驚いた記憶があります。それでも引き合いはあったようで、当初1000本の「限定生産」の予定だったのが急きょ通常生産品となり「なんだかんだで3000くらい作ったのでは」とのコメントをU氏からもらいました。35mmからスタートのズームはこの時代すでに遅れていましたが、それでもF2.8としては程よい大きさを優先したと言う意味では好意的に理解しても良いのでは無いでしょうか。実際、これより重いと華奢なOMボディーには過負荷でバランスが悪く、OMの意義が問われそうです。

 依怙贔屓はちょっと忘れてシビアに見てみましょう。ピントリングやズームリングは適切な大きさで使いやすいものです。ただし、私のものはヘリコイドが最短付近で引っ掛かります。(おかげで新品ながら格安で入手)他はズイコ−らしい気持ちの良い感触。これで28mmから使えたら、ホント良いレンズなんだけど。んでもズーム倍率で若干ピント移動するし、持ち歩くと自重で筒が伸びて80mmになっちゃうし、現代から見ると機能・性能的には落ちる部分が散見されます。現代のズームを使い馴れた方にはなぜこんなレンズに20万近く払わねばならないのか疑問が生じることでしょう。

 さて肝心の写りですが、すみません、まだ2本しか撮っていないので第一印象ですが後期ズイコーらしい「濃い」かつ、きっちりした写りのように思います。ズームで心配されるわい曲はゼロとは言いませんが、気にはなりません。原色の抜けの良さが印象的です。

 F2.8のズームに要求されるのは総合的な「写真の生産性」だと思います。AFとズームの併用は写真に生産性革命をもたらしました。AFの時代に乗り遅れた(降りた)OMが放った「最後っ屁」がこのレンズ。デジタルの時代は銀塩のこの「普通の写り」に当分のあいだ付加価値をくれました。その意義を噛み締めつつ使いたいと思います。コンビとしては、21/2,35-80,180/2.8とか、24/2,35-80,50/1.2とか、21/3.5,35-80,90/2とか「生産性」を意識した組み合わせを試すつもりです。

作例1 Rolls Roice

最短距離、50mm付近、解放、手持ち、1/30。あなたならどこにピントを合わせますか?私は文字盤。でも天使が良かったか?

と悩んでいます。本当はもっと絞って両方欲しかったのですが、さすがに1/8で撮る自信がありませんでした。

Konika SRM 2003.7.19 OM-4TiB F2.8 1/30


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