KIA VIGAT(綴りは怪しいっす)



珍しい車なので写真を探しているのですが、ちと見つかりません。見つけ次第記載します。
起亜ビガートは、韓国の起亜自動車がロータスから製造権を生産ラインごと買い取ったFFのオープン2シーター
スポーツカーです。あ、エンジンは起亜製だそうです。
当然、外観は一部を除いて新エランその物。エンブレムとリアのランプ以外で素人は見分けられないんじゃ
ないでしょうか。’97のモーターショウで試乗会に誘われたので、じみぃさんと一緒にいそいそ出かけました。

外観:総FRPのボディーは、独特のペンキ?のノリで、透明感のある色はとっても映えます。特に黄色とか
赤はいい色でした。結構幅が広いので3ナンバーなのですが、前後はさすがに短く前方から見たときのエバリ
の強さと横から見たときのコンパクトさが好対照。なかなか、かっこいいです。評価○!

内装:この車の泣き所かも。本皮の内装、カーボン調パネルとカタログスペックは良好なのですがいかんせん
作りが悪い。試乗車のドアの内張りはじみぃさんが乗った瞬間「ぺろん」と剥げました。メーターの印字もぶれが
あります。最も許せないのがフロントガラスのゆがみ。上下に顔を揺すると波打っているのがわかります。これじゃ、
ちょっと山にでも行ったらすぐ疲れちゃう。
 デザイン的にも、どーんと迫る壁状のコンソールは前近代的で私は好きではありません。レイアウトも「いろいろ
並べました、あればいいでしょ」って感じで最低。外観に惚れて乗ってくれた女の子も「安物」って馬鹿にしちゃい
そうです。

操作感:左ハンドルにちょっと緊張しながらエンジンをかけました。シフトノブは三菱車みたいな大きさで手から余
りそう。操作感はぐにょっとして今何速かさっぱりわかりません。Fの方が何倍もましです。しかも始終エンジンの
振動が伝わって大きく震える。ずっと持っていると手がしびれそうです。
 エンジンの回転は結構良さそうです。街乗りでしたが、Fと同等に思えました。ま、FFだからトラクションのか
かり方は違うけど。音の雰囲気もなかなかで、好感が持てました。
 コーナリングの雰囲気は山に行っていないのでなんとも言えませんが全体にどっしりと安定していて、思ったより
軽快な感じはありませんでした。革のシートのおかげか乗り心地は上々。GTっぽいイメージを持ちました。でも、
何と言ってもあの「ロータス」なんだから、走り込めばもっと違う面があるのでしょう。私にはよくわかりませんで
した。

総評:スポーツカーって、人によって捉え方が違う物です。でも、例えばカッコとか、性能とか、自己満足度の強さ
とか、自分がこだわれる物を持てる車がスポーツカーだと思います。そういう意味でこの車でこだわれるのは、韓国
製で、ロータスの物で、安いってくらい(280万円!)かなぁ。格好にこだわるスケコマシカーには内装が最低、
ライトウェイトにこだわるにも軽快さがない、シフトがこれじゃ、走り込めない..韓国じゃどう思われているのか?

 もっと気に入らなかったのが、メーカー(ディーラー?)のプライドの無さ。韓国製の何が悪い!堂々と金龍のビ
ガートのエンブレムをつければいいのに、メーカーが「オプションでロータスのエンブレムも入れます」とは!反則
でしょう。LOTUSは、つけたい人が自分で付ければいいじゃない。起亜は「エランが欲しい」だけでこの車をロ
ータスから買ったんじゃ ないでしょう?