パピヨンの歴史は非常に古く,12世紀頃までさかのぼるとされています。 もともとはフランスあるいはベルギーにいたと考えられ, ご先祖犬は小型化された『エスパニュールナン(一寸法師のスパニエル)』と呼ばれる, スパニッシュ・スパニエルと言われています。
聖アントニーを描いた宗教画にブラック&ホワイトのパピヨンが描かれたのが15世紀のこと。 16世紀に入ると,貴族たちの肖像画の中に度々登場するようになりました。 ルーベンスやゴヤ, フラゴナールなどの絵の中にも,パピヨンが描かれいます。
マリー・アントワネットやルイ14世婦人のポンパドール夫人が熱烈なファンだったことも有名です。 特にマリー・アントワネットの愛犬は,王妃が処刑されたあともその家を離れずに暮らし続けたそうで, 現在もパリにあるその家は,『パピヨンの家』と呼ばれているそうです。
『蝶』という名前がピッタリのパピヨン。 優美で華奢な容姿,その容姿とはギャップのある活発で好奇心旺盛な性格。 周囲の環境に興味を抱き自分から積極的に行動する姿は,人間の心にすばやく反応する。 楽しいときは一緒にハシャギ,悲しいときはそっと慰めてくれる,現代の妖精。