ブルースオールマイティー
ブルース(ジム・キャリー)は、テレビ局のレポーター。ユーモア あふれるレポートが取り柄だが、どちらかというと、どうでもいい ネタばかり。おまけに時々ボツになってしまう。 ある日、ナイアガラの滝の生レポートを担当することになり、張り 切っていると、本番直前、ライバルがアンカーマン(メインキャス ター)に決まったと聞き、やけくそで無茶苦茶なレポートをし、ク ビになってしまう。 そんなブルースに、追い打ちをかけるように、ちんぴらに袋だたき にされるわ、同棲中の恋人とは喧嘩してしまうわ、事故って車がへ こむわ、まさに泣きっ面に蜂。頭に来たブルースは、「神様!なぜ 私ばかりがひどい目に遭うんだ。あなたは職務怠慢じゃないか」と 叫んでしまう。 翌日、ブルースのポケットベルに何度も同じ電話がかかってくる。 覚えのない番号なのでほったらかしにしていたが、しつこさに負け て出かけてみると、そこには広々とした空き事務所に、掃除をする 男(モーガン・フリーマン)。彼は「私は神だ。私の仕事に不満が あるのか。じゃあ、おまえがやってみろ」と言う。 半信半疑のブルースだが、本当に全能のパワーを持っていることに びっくり。そのパワーを使って大事件を引き起こし、それをレポー トし、まんまと職場復帰。ライバルをけ落とし、アンカーマンの座 まで手に入れる。 しかし、いいことばかりじゃない。 頭のなかで、いろんな人の祈りや願いの声が響くようになった。答 えなければどんどん大きくなるという。ブルースは片っ端から「イ エス」と答えてしまう。おかげで、株は大高騰するわ、宝くじ当選 者が大勢出るわ、それが元でデモが起きるわ、世界中が大混乱して しまう。 全てはブルースが自分勝手な欲望を満足させるためだけにパワーを 使った結果だ。事の重大さに気がついたブルースは、恋人の祈りを 聞いて自分の愚かさに愕然とする。 たまにはこんな単純明快な映画を楽しむのもいい。 ストーリー展開もテンポがよく、ジム・キャリーの取って付けたよ うなくどさもいい。登場人物が少ないのもいい。モーガン・フリー マンもはまり役だ。 奇跡は神が起こすんじゃない。いつも人間が行うもんだ。と言う主 旨もとてもわかりやすくていい。「神様にお願い」ばかりしていて もダメなんですよね。 |
おすすめ度 |
88点
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