女の子のように育てられた気の優しいキョヌ。
ある日、駅のホームでベロベロに酔っぱらった「彼女」と出会う。
見かけはキョヌ好みなのだが、実は酔っぱらった女性は嫌いだ。
酔っぱらった「彼女」は、電車の中でも大きな声でわめくわ、乗客
の頭の上にゲロゲロとやってしまうわ、最後にはキョヌに向かって、
「ダーリン」と言って倒れ込んでしまう。
気のいいキョヌはしぶしぶながら、そんな「彼女」を放っておけず、
ホテルに運ぶ。が、そこにやってきた警官。弁解の余地もなく、留
置場に入れられてしまう。
昨夜の記憶がない「彼女」から呼び出されるのだが、怒り狂ってい
たかと思うと、急にさめざめと泣き始める。「実は恋人と別れたの」
そんな「彼女」の心の傷をいやしてあげようと決心するキョヌ。
でも彼女はとっても暴力的。「ぶっ殺されたいの?」が口癖で、
キョヌの横っ面をバシバシひっぱたく。
次第にキョヌは「彼女」に惹かれて行く。でも、「彼女」から恋人
の陰を消し去るのは容易ではないようだ。
韓国で爆発的にヒットした(らしい)この映画。取って付けたような
ストーリー展開と、「これはいらないんじゃないか」と思う部分も多々
見られる。
前半部分は安物のテレビドラマを見ているような気にさせるが、後半
にわかに盛り返し、まあ、これも取って付けたようなラストを迎える。
もう一息行けばもっと良くなるんじゃないか、と言う気もするが、
あまり計算され尽くされているより、これくらいの方が「若さ」が伝
わっていいのかも。
取って付けたようなラストではありますが、胸がポッと暖かくなります。
見終わった後、母性本能たっぷりの女性はキョヌに、ちょっとマゾっ気
のある男性は「彼女」に、「恋をする」事間違いなしです。
|