ギャングのボス（西田敏行）の愛人（深津絵里）に手を出してしまった
ビンゴ（妻夫木聡）。ボスの怒りを買ってしまうが、「伝説の殺し屋
デラ富樫を連れてくれば命は助けてやる」と言われ、請け合うが期日が
迫っても見つけられない。伝説なら誰も顔を知らない、じゃあと、無名
の俳優村田（佐藤浩市）を映画の撮影とだまし、殺し屋に仕立てる。

これはケッサク。予想以上に面白かった。
ミニチュアのセットのような街。リアリティのないギャングたち。
笑いのつぼを心得た展開と台詞。そして何より、三谷監督の、映画に対
する熱意と愛情をいっぱい詰め込んだ映画だ。
その情熱に佐藤浩市や西田敏行らがこれでもかと見せる名演。
スタッフと役者が一つになった上質の喜劇だ。