妻をアルコール依存症に追い込み死なせてしまった
松太郎(緒方拳)は、自責の念から、家を娘に譲り、
ひっそりと一人暮らしを始める。
アパートの隣室には水商売風の女が、幼い娘と暮ら
していた。虐待を受けたようなアザだらけの少女は、
ボール紙で作った天使の羽根を付け、幼稚園にも行
かず、いつも一人で遠くの景色を見ていた。
ある日、隣から少女の悲鳴が聞こえた。酔って帰って
きた情夫が、いやがる少女を執拗にからかっていたの
だ。見るに見かねた松太郎は、情夫を青竹で叩きのめ
し、少女を救出、そしてそのまま、「きれいな青い空を
見に行こう」と、少女とともに旅を始める。
幼児虐待にDV、引きこもりに自殺願望。現代社会の抱
える問題を、てんこ盛りにしたようなこの映画。これでも
かこれでもかと問題をぶつけてくる。
おかげでちょっと、お腹いっぱいな感じになってきた。
作品が少し長い(約2時間半)のも少し気になる。
私としては、松太郎の過去に、もう少しスポットを当て
て欲しかった。でも、いい映画ではあると思う。
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