窪A遺跡は、富士宮から甲府に通じるJR身延線の芝川駅から約4km真北の芝川沿いに立地し、圃場・農道整備事業に伴い平成13年11月から14年3月迄発掘調査が実施された。

 調査の結果、約11,000年前の縄文草創期の集落跡が検出された。

以下終了したばかりの発掘調査現場の生々しい状況を紹介する。

 富士山を背景にした発掘現場・現地説明会風景・東側の追加発掘現場・竪穴住居跡などをジックリ観察して欲しい。

までの発掘調査で竪穴住居跡11棟・配石遺構・集石遺構・焦土跡などの遺構の他、22,000点ほどの土器片・石器などが見つかっている。

 定住集落跡としては国内最古の遺跡と見られ、今後の調査研究成果が待たれる。

以下文字列にポインタをおくと、地形を上手に利用した芝川縄文人の知恵を窺い知ることが出来ますよ!

 南北に帯状・環状に堆積した溶岩

 祭祀用と見られる配石遺構・調理用と思われる集石遺構

 中央広場を挟んで馬蹄形に配された竪穴住居群

 最西端には富士山からの湧水をたたえる谷間

側の溶岩壁を風除けに、西側の水溜めを水源に、その間に当時の生活に不可欠な諸施設を最適に配置している。

土器片 黒曜石

 穴住居跡からは、土器片・石鏃・石槍・石皿・磨石などの生活用具が大量に出土した。
黒曜石は神津島産と見られている。

 土器片には縄文のほか隆起文・ツメ型押文などを付けた土器片が目立つが、土質分析・土器様式系列など詳細については今後の整理作業に注目したい。

 今回の発掘調査区域は集落全体とおぼしき総面積からするとほんの僅かであり、今後は町レベルから県・国レベルの更なる調査並びに遺跡の保存方法など、考古文化財の価値・意義に見合った大所高所からの判断・処置をお願いしたい。

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