(富山小矢部市の桜町遺跡発掘現場と国道)

 山小矢部市の桜町縄文遺跡は、国道架設第一次工事に伴い発見され、一部発掘調査されたが、工事が優先・進行した。

 7〜8年後にその国道拡幅工事が行われた際、たまたま更なる巨大遺構が発見・発掘され、特に遺構の先進的建築技術について全国規模のマスコミ紙面を飾った経緯がある。

 又本年2月のマスコミ報道によると、福島県岡島の宮畑遺跡から発掘された縄文中・後期の巨大柱穴は、山内丸山遺跡のモノと同規模で、縄文中期から後期にかけての巨大建築物文化が東北・北陸へ広がったことを裏付ける画期的発見。

 しかし調査範囲を更に広げる必要があるとは言うものの、工事優先から残念ながら発掘現場は既に埋め戻され、昨年暮れには道路拡幅工事が始まり、柱穴の一部は破壊されている可能性が高いと言われる。

 特に画期的・大型文化財発見に対し、工事優先か、文化財保存・環境保全尊重かの二者択一に際し、工事優先に歯止めがかけられるような第三者的諮問機関を、国・県政レベルで設定し、客観的評価・判断が下せるような仕組みが必要と思われる。

 さもないとどうしても経済優先・工事優先の価値判断が先行してしまうことを恐れますが、皆様はどう考えますか?

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