年人骨の炭素や窒素の同位体分析によって、縄文人の食糧事情を知ることが出来るようになったと云われる。

 又歯に残されたストレスの痕跡から栄養状態が分かり、当時の厳しい食生活の情況が分かると云う。

 例えば、長野県北村遺跡の300体の人骨分析の結果、

動物性食料は少なく、植物性食料に多く依存していた。

植物はヒエ・アワ等雑穀ではなく、堅果類・根菜類などデンプン質の食物を多く摂っていた。

デンプン質を多く摂っていたにも拘らず、海岸沿い集落の人々に比べて虫歯が極めて少ない。

等が分かったと云われる。

 この同位体分析方法をもっと幅広く提供することにより、地域毎の食糧事情が明らかになると考える。
当時の食生活文化のみならず同一地域内での食糧事情の時代間変遷、食生活環境変化への対応等、食生活の動態分析が可能になると信ずる。

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