***** 体感温泉リポート 廿四 *****

(香川県)黒川温泉・白鳥温泉(アルカリ冷鉱泉)

■香川黒川温泉と白鳥温泉は渓流黒川を挟んで立地している。黒川温泉(一軒宿)の「元湯黒川温泉」(温泉旅館)は創業明治17年の歴史を誇るが、白鳥温泉は黒川温泉の源泉エリアで新たにボーリングした源泉より引湯して約20年前に開業した公共(現市営)の温泉入浴施設です。従って泉質はほとんど変わらない。


(香川)黒川温泉(元湯黒川温泉)

  
        黒川温泉旅館(宿泊)・・・内湯(2階)加熱浴槽(奥左) pH 9.1   泉温41℃ 加熱循環式、蛇口源泉 塩素なし
                       〃     源泉浴槽(手前左) pH 8.8  泉温 25℃ 非加熱貯湯式、蛇口源泉 塩素なし
                    露天風呂(混浴) pH 9.0  泉温  41.5℃ 加熱循環式 塩素無し 別蛇口飲用可
                     
※内湯は新館1階山側にもあるらしいが、宿泊当日は案内がなかった。後日宿に尋ねると、客の少ない
                           時は1ヶ所にし(加熱しているだけに燃費等コストがかさむ、入浴時間も夜9時までだ。朝は7時から入
                           れる)、多い時は男女別で1・2階使い分けている、とのことです。1階の内風呂には2階の内風呂にある
                           源泉風呂(非加熱・非循環式)はない、とのこと。
                                                     日帰り入浴:350円、貸切露天風呂・40分 1000円、水曜休み
  
     泉質表・・・泉温17℃、80g/分・自然湧出、単純硫化水素泉、溶存物質 251mg/kg、無色透明・硫化水素臭
           源泉は自然湧出
                                                                         
                 入湯日・・・05年9月30日 (pH、泉温、塩素は当日の実測値です) 

香川県東かがわ市白鳥町入野山517−2        

☆高松市栗林公園内の屏風松
(画像クリックで拡大写真あり、他もすべて同様)


■週に2回は行く地元大阪市内の温泉銭湯でよく顔を合わせる温泉仲間から、正月に白鳥の温泉へ行って来た、と聞いた。「ああ岐阜の白鳥温泉ね?」「いや違う、香川の白鳥町や」「あの手袋製造の盛んな所」「そうや、そこの黒川温泉に泊まって来た」「黒川温泉って香川にもあるのん?」「川を挟んで白鳥温泉の向いにある、静かで、ぬる目のいい温泉やで〜」。そう、彼も私と同じく、ぬる目の温泉が好きで、良い所を見つけてきては教えてくれる。この間も、大阪市内の此花区に出来たばかりの日帰り入浴施設「上方温泉”一休”」の露天風呂が源泉掛け流しでぬる目で良い、と教えてくれた。

■ところで”黒川温泉”といえばあの有名な熊本県阿蘇郡小国町の黒川温泉が思い浮かぶが、香川県以外にもどこがあるか、少し調べてみた。昭和5年刊の「日本温泉案内」(大日本雄弁会講談社)には、あの熊本の黒川温泉しか載っていない(そこには9軒の宿が紹介されているが、その中に”新明館”の名前が既に見られる)。次に97年(平成9年)刊の「全国温泉大事典」(旅行読売出版社)によると、熊本黒川以外に、次の2ヶ所が載っている。
  ・石川県鳳至郡柳田村「黒川温泉」・・・町営宿舎と老人福祉センター
  ・兵庫県朝来郡生野町「黒川温泉」・・・旅館”生野渓谷黒川温泉”
 で、今回の香川黒川は(香川)白鳥温泉の記事中に”黒川温泉郷”の名前が見られるのみで紹介の記事はなかった。

■さらにヤフーの検索エンジンで”黒川温泉”を検索してみると、ほとんどが熊本黒川温泉の中で、32番目に香川黒川温泉が検索された。
  元湯黒川温泉HP http://ww8.tiki.ne.jp/~kiss/index.htm  

■元湯黒川温泉の建物、手前が新館、向こうが旧館、つながっている。

■黒川温泉の夕食。一泊二食付で6000円からと、民宿並みの安さだ。ただ今回は1人で泊まった為か、7500円の料金となった。写真のように、釜飯、果物3点等もつき、温泉旅館として満足できるメニューだった。

 


■左図は旅館から200mほど黒川の上流にある、露天風呂への橋。橋の向こう右側が露天風呂、左側の建物はそうめん流しを提供する食堂。

■右図は露天風呂の入口。貸切混浴風呂で内側から鍵をかけるようになっている。40分、1000円。但し宿泊客は無料(40分)。比較的新しくてきれいだ。

■この日は早めに宿に到着していたので、午後5時前の明るいうちに入らせてもらった。夕食後夜、もう一度入りたいと頼んだら、(加熱している温泉の為か、落ち葉などごみが入る為か?)「もうブルーシートを掛けてしまったので入っていただけません」と断られた。この日宿泊客は私を含め2組だけで、露天風呂を終了してしまっていた。

■東屋風に屋根のついた、岩造りの露天風呂だ。

■温泉に入ってみる。(源泉は17℃なので)加熱しているが、泉温は41.5℃で、私にとってはやや熱めだ。お湯はつるつるとしていて、硫黄のにおいもする良い温泉だ。

■風呂の周りは自然の木々に囲まれて立地も良い。ただ当日は、脱衣場で衣類を脱いだとたん蚊の攻撃にあってしまった。川のそばなので特に蚊が多いのか閉口した。苦情が出るのか蚊取り線香が用意されていたが、火をつけても露天では効果が疑問だし,邪魔くさいのでそのまま露天風呂に入った。

 

■左奥に飲泉用の”源泉の蛇口”があった。早速口に含んでみる。硫化水素の臭いと共にたまごの味がし、少し甘味もあるように感じた。まろやかな、やわらかい味だ。胃腸にもよさそうなので、コップ1杯飲んでおいた。

■温泉の露天風呂にシャワーは要らない、との松田忠徳氏の意見に反して、ここの露天風呂には2基シャワーが用意されている。この風呂にしか入らない人もいるだろうし、シャンプーしたい人もいると思うので、あっても良い、と私は思う。

■ところで黒川温泉の源泉について宿で尋ねると、黒川の下流200m位にあり、今でも自然湧出している、という。ただ湧出量は少なく、1日でドラム缶3本程度らしい。従って温泉の規模を大きく出来ない、という。マニアにとっては、それで十分(経営の事を考えず)、塩素なしの源泉風呂を守ってほしい、と館主にお願いしておいた。

■館主に景気の事を尋ねると、一番良かったのは温泉ブームの90〜95年頃で、最近は日帰り温泉施設が方々に新設され客数は減っている、という。

 


■2階にある内風呂のうち、左図は源泉を加熱せずそのまま入れた水風呂。泉温25℃だった。温度が30℃を切ると、夏場はともかく、やはり少し冷たく、入っていてもくつろげない。源泉の臭い等の良さは体感できるが・・・。

■右図の奥の浴槽は、加熱した浴槽。泉温41℃。蛇口からは冷たい源泉が出て、(飲む事も出来るが)浴槽も3〜4人用と小さいので、源泉を入れる事により、温泉の濃度を薄めずに温度調節(低くする事)が出来、私好みのぬる目の温泉に浸かれてたいへん都合が良かった。(15.日置川温泉の家族風呂と同じだ)

■塩素は入ってない。後で館主に聞くと、循環加熱式でも「保険所の査察で、うちは塩素なしでもOKの許可を取れた」ということだ。”(浴槽が小さいので)毎晩水を抜き浴槽の掃除をしている”という事で、”塩素投入なし”が認められたようだ。喜ばしい事だ、小規模(な浴槽)だから出来る事だ。(拡大写真なし)

 

        

白鳥(しろとり)温泉(市営温泉施設)

                     

            白鳥温泉(日帰り入浴)・・・内湯 pH 9.0   泉温41℃ 加熱循環式  塩素あり
                            露天風呂はない
                                                    日帰り入浴:10:00〜21:00、400円、木曜休
  
            分析表:(源泉名「白鳥温泉1号泉」H16.9分析)・・・pH9.4、泉温16.4℃、?g/分・動力揚湯
                          単純硫黄冷鉱泉(アルカリ性低張性冷鉱泉)、溶存物質497mg/kg、循環加熱式
                                                                         
                              入湯日・・・05年9月30日 (pH、泉温、塩素は当日の実測値です) 

香川県東かがわ市白鳥町入野山465 

■白鳥温泉の本館・温泉棟。その手前を黒川が右から左に流れる。その手前が黒川温泉旅館の駐車場。(露天風呂の矢印は黒川温泉旅館の物で、右側上流約200mに露天風呂へは川沿いを歩いて行く。)白鳥温泉の駐車場は約100台。

■宿泊施設もあり、一泊二食付で5800円〜、と安い。

■源泉は3本あるそうで、ブレンドして使っているらしい。施設の市職員?が午後6時過ぎで帰ってしまったので、当日詳しい話が聞けなかった。

■男子内風呂2槽のうち、奥の浴槽。全面窓ガラスで黒川に面している。撮影した時間帯は日没後の為、窓外の景色が見えていない。

■泉質はアルカリ性のつるつる感はある。しかし硫化水素の硫黄臭はあまりしない。pH9.0で泉温41℃。塩素計で測ると、0.15-0.4ppmの塩素を検出。旅館黒川温泉ではなかった塩素が、やはり大勢の利用客を受け入れる日帰り温泉施設の循環式浴槽では、塩素を投入せざるを得ない。

■浴槽右奥にある源泉(冷たい)が出てくる湯口では塩素非検出。源泉が浴槽に注がれた後、温泉が循環加熱の所を通る時に塩素を投入する、どこの循環式でも行われている仕組みになっている。

   (拡大写真なし)

 


■左図は男子浴室手前左にある超音波(泡)風呂浴槽。pH、泉温、塩素、前記の浴槽と同じだ。(拡大写真なし)

■右図はロビーに張り出されていた、泉質検査結果表、レジオネラ菌、大腸菌が基準値以下で安全な安心して入れる温泉である事を告知している。




            

                                                                                                  以上

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