***** 体感温泉リポート ]XU *****

(山口県)俵山温泉(昔の湯治場風情が色濃く残る、アルカリ温泉)

  
 俵山温泉の旅館には内湯はなく(と言われている)、来泉客は皆2ヶ所しかない外湯(04年12月20日、3ヶ所目オープン)を      利用している。その2ヶ所の外湯には、2種類ずつ計4種類の源泉がミックスして使われている。2
ヶ所の外湯は「川の湯」と     「町の湯」、昔はそれに「正の湯」もあった(昭和5年刊・日本温泉案内)。それらの源泉の「泉質表」は下記の通りです。

源泉名

泉質名 知覚試験 泉温 pH 湧出量 湧出形態 溶存物質計 浴場名 分析年月
川の温泉 アルカリ性単純温泉 白色浮遊物無味無臭 41.4℃ 9.54 45g/分 動力揚湯 200mg/kg 川の湯 16年6月
森の温泉 無色透明微硫化水素臭 38.2 9.68 31 掘削自噴 215
町の湯 無色透明硫黄臭 41.2 9.47 65 自然湧出 210 町の湯 16年8月
正の湯 無色透明硫黄臭 36.4 9.48 16 自然湧出 186

    「川の湯」・・・pH9.7、泉温41℃。6:00-23:00  340円
    「町の湯」・・・pH9.6、泉温40℃。6:00-22:30  340円    
                入湯日・・・04年9月19日・20日 (pH、泉温は当日の実測値です) 

山口県長門市俵山湯町     

☆簡素だが真心のこもった「たまや旅館」の朝食(部屋食)
(この画像のみクリックで拡大写真あり、他はなし)
「たまや旅館」 https://aps1.mytrip.net/portal/my/jyouhou_page.main?f_no=19844


■山陰アルカリ温泉周遊3湯目は1100年の歴史があるという、ここ俵山温泉。あの温泉評論家野口冬人氏が”温泉津、俵山、湯平がわたしの湯街ベスト3”と高く評価する俵山は、静かな山峡に湧く名湯、江戸時代の町並みが残る(多少オーバーか?)湯治場風情の色濃い、いで湯だ。

■山間を流れる正川に沿って緩いカーブを描く道の両側に宿が建ち並ぶ。俵山には内湯旅館はない、というガイドブックも多いがそれは間違いで、数件内湯旅館がある。内湯が少ない理由は、上記泉質表の湧出量で明らかなように湯量がかなり少ない為と推測される
(外湯には湯量が少ない為、各々2種類の源泉がミックスされている)。温泉の使用量は一般的に50人程度収容の温泉旅館で200g/分必要といわれているが、俵山温泉は4つの源泉合計でもその量に満たない少なさだ。

内湯旅館は、「冨士屋」(自家源泉)と”川の湯”をタンクで汲んできて沸かし直して使用している「坂倉旅館」「山口屋別館」がある(たまや旅館若女将・談)。

■今回は、ネット予約サイト「旅の窓口(現在の「楽天トラベル」)で見つけた、「たまや旅館」に1泊し、湯治場情緒を経験してみた。ところで、1部屋1人で泊まれる旅の窓口のビジネス予約コーナーに温泉地の旅館のエントリーが増加してきており、温泉ファンには好都合だ。今まで予約時”1人でも泊まれますか?”と電話で低姿勢で尋ねていたのが、2〜4人部屋を気兼ねなく1人で独占でき、日程の変更、キャンセルも対面することなくメール通知で済んでしまい、非常に便利だ。ここ俵山温泉では2軒の旅館がエントリーしていた。しかしこれで旅館は採算が合うのだろうか?

■「俵山温泉」公式ホームページ(俵山温泉合名会社) http://www.tawarayama-onsen.com/


■左図は朝6時、「町の湯」前で撮った湯治に来ている人達。ここの温泉は、レジャー、観光客は少なく、湯治目的の人が今でも多そうだ。観光目的の客はすぐ近くの湯本温泉に泊まる人が多そうだ。

■右図、山が近くにあるためこのような坂道が所々にある。皆旅館の浴衣で歩いている。




俵山温泉市外図へ


■ここの温泉街には鉄筋の旅館はほとんどなく、ほとんどが木造の建物だ。左図の建物は、一見普通の民家のようだが、これもれっきとした旅館。廊下と道路間の塀が低い。



■右図は木造3階建ての旅館。古い建物が多い。



■左図(インターネットより転載)が「川の湯」、名前通り 浴室から正川の川が見える。夕方玄関まで見学に行ったら大勢の人(休前日)だったので、旅館で何時頃だったら空いていそうか尋ねて午後9時前頃入浴したが、まだかなりの人がいて、浴場内で写真は気がひけて1枚も撮れなかった。

■右図は「町の湯」に張られていた張り紙。最近にわかに関心の高まっている、”掛け流し式か否か”と、レジオネラ菌発生で衛生面が行き届いているか、の2点を温泉組合(俵山合名会社)もかなり気を使って告知しているようだ。しかしこの少ない湧出量でこれだけの大きな浴槽を掛け流しにするのは苦労が多いと思う。

■左図は「町の湯」の看板。営業開始の午前6時前、玄関には10数人並んでいた。

■「町の湯」の男風呂。6時に一番グループで入って写したもの。この時以外は人が多くて写せませんでした。上図の張り紙にあるように左の浴槽が掛け流し、右が半循環式。泉質はアルカリ泉特有のぬるぬる、すべすべ感がある。泉温は41℃だったが、私はもう少しぬるい方が良い。

■ところでこの外湯(しかない俵山)方式は私にとっては不便で不満が残る。まず来泉客の多さに比べて外湯が少なすぎ、温泉が混んでいてくつろげない。夜一杯飲んでの食事後、旅館から歩いていくのがめんどう、冬は寒いだろう。夜は10時すぎまでの営業で、深夜ゆっくり入る楽しみがない。1回の入浴料金が340円かかり、仮に1日3回入るとすると、1020円かかってしまう(城崎温泉の旅館に泊まると、外湯7湯は無料で入れるのに・・・)、などからである。

■その不満の一部に応えて、3軒目の外湯がオープン。

 

■左図は川の湯の向い左(はやし旅館向い)で建築中の「白猿の湯」。

■右図は工事塀に掲出されていた看板。ここ俵山温泉は”白猿が見つけたという開湯伝説”があり、名前はそれに因んでいる。

■04年12月20日にオープン。源泉は「川の温泉」と山の手から引き湯の「混合泉」を使用するという(合名会社・談)

 

                                      以 上