54321 こぼれ松葉をかきあつめ おとめのごとき君なりき、 こぼれ松葉に火をはなち わらべのごときわれなりき。 わらべとおとめよりそひ(イ)ぬ ただたまゆらの火をかこみ、 うれしくふたり手をとりぬ かひ(イ)なきことをただ夢み、 入り日のなかに立つけぶ(ム)り ありやなしやとただほのか、 海辺の恋のはかなさは こぼれ松葉の火なりけむ(ン)。