3
2
1

(1) あなたを思い出す この店に来るたび
  坂を上って きょうもひとり来てしまった
  山手のドルフィンは 静かなレストラン
  晴れた午後には 遠く三浦岬も見える

  ソーダ水の中を 貨物船がとおる
  小さなアワも恋のように消えていった


(
2) あの時目の前で 思いきり泣けたら
  今頃二人 ここで海を見ていたはず
  窓にほほを寄せて カモメを追いかける
  そんなあなたが 今も見える テーブルごしに

  紙ナプキンには インクがにじむから
  忘れないでって やっと書いた遠いあの日