君が望む永遠


タイトル メーカー ジャンル 定価 私の評価(最大5つ)
君が望む永遠 アージュ 多重恋愛アドベンチャー 8,800円 ☆☆☆☆☆

ファーストインプレッション
名作との評価をあちこちで得ている「君望」です。
最近、DCやPS2に移植が決定して雑誌でも画面写真をちょくちょく見かけるようになりました。
で、移植決定記念(ぉぃ)として今更ながらプレイしてみました。

まず、画面のエフェクトがすごいです。
雨が降れば地面でピチピチ雨が跳ねているし、某キャラに攻撃されたら画面がグワンと歪んだりします。
ダッシュした時のエフェクトも「走っている」って感じがよく出てます。

音楽(BGM)は、PCMとCD-DAが選択できます。
ただ、仮想CD-ROMソフトを使った場合はCD-DAにすると音が鳴らなくなります
イメージファイルの作り方が悪いのか、なんらかの設定が悪いのか……。
うちはSimDisc、友人はCD革命を使っていますがどちらもダメ。
仮想CD-ROMソフトとは相性が悪いのかなぁ。

システム面については満点を与えてもいいくらいの出来です。
フォントの変更はもちろん、各キャラ毎に文字の色を変えることも可能。
バックログも当然ありますし、メッセージウィンドウの見た目を変えることも可能。
既読メッセージのスキップもサクサクと進みます。
最新バージョンにアップデートするパッチを当てて、WindowsXPでプレイしていますが今のところ不具合は(先に述べたBGMの問題以外)発生していません。
強いて言えば、フルスクリーンにした時にリフレッシュレートが60Hzになってしまうことが残念なくらい。

メインヒロインと思われる「遥」シナリオをプレイ中。
最初ははっきりしない気持ちで遥と付き合い始めた主人公も、あるきっかけで自分のホントの気持ちに気が付き、もうラブラブ街道まっしぐら。(^^)
友人である「慎二」や「水月」とのやり取りが面白くて、何度か声を出して笑ってしまったことも。(^^)
この幸せがずっと続けばいいのに……。

そして、いよいよ本編と呼べる第二章がスタート。
あるイベントからオープニングに繋がっていくんだけど、これがまたかっこいい。(^^;)
(ちなみに、オープニングと呼べるものはここで初めて出てきます)

既にプレイした人からどういった感じでオープニングに繋がっていくかを、ちょこっと聞いていたから結果は分かっているんだけど、テキストを追いながらドキドキしている自分がいました。
Kanonのオープニングも良かったけどこのオープニングもいいですねぇ。
オープニングで「ピンッ」ときたゲームは割と高い評価を与えているんですよ、俺。
この「ピンッ」具合から言うと久し振りに五つ星をつけられるゲームかもしれません。
あまりにもかっこいいからゲームそっちのけで何度か見てしまいました。(^^;)
テーマソングもかっこいいですしねぇ。

久し振りに実生活に精神的影響を与えてくれそうなソフトです。(^^)
自分が主人公になったような感じになっちゃうんですよね。主人公と同じように悩んじゃう。
さぁ、今日もプレイしますよ〜。
セカンドインプレッション(遥シナリオエンディング直前)
ネタバレ多数有り
泣きました。久し振りに泣きました。
これの前にプレイした「みずいろ」でもちょっと泣いちゃったけど、今回のは久々の号泣レベルです。
今までの経験から言って、エンディングの直前にもう一山あるか、もしくはエンディングそのものが山だったりするから、更なる「泣き」が待っているかもしれないですねぇ。
ちょっと、いや、かなりワクワク。(^^)

実のところ、主人公には感情移入、しきれていません。
遥がいわゆる植物状態になった後の主人公の対応に共感できなくて……。
俺だったら、多分、ずっと遥のそばにいると思うんです。水月とは、きっとああいう関係にはなっていなかったと思うんです。

いろいろな偶然が重なってああいう事故になったわけだけど、主人公が遅れたのが一番の原因って周りは見るでしょう。俺もそう思っています。
主人公の苦悩は分かります。俺が同じ立場だったらきっと自分を責めていたでしょう。
悔やんで、悔やんで、悔やんで……。それでも悔やみ足りなくて、更に悔やんで、悔やんで、悔やんで。

でも、遥は生きているじゃないですか。
「動かない、話してもくれない、そんなんで生きてるって言えるのか?死んでいるのと同じじゃないか」
……違う、違うだろ、主人公!!
遥は生きているんだよ。動いてはくれないし、話してもくれないけど、遥は生きているんだよ。
祈っててやれよ、話し掛けてやってくれよ、手を握っててやれよ。
戦っているのはお前だけじゃないんだ、遥だって一生懸命戦っているんだよ。
一緒に戦ってやれよぉ。信じててやれよぉ。水月と傷を舐めあってんじゃねぇよ!!
うがあああああ〜、不甲斐無い主人公に腹が立つぅ。猫のウンコ踏めっ!!

取り乱してしまいました。(^^;)
俺は幸いにもああいう出来事を経験したことがありません。
だから考えが甘いのかもしれません。
だけど、やっぱり主人公の行動には納得できません。
水月の、主人公の心の隙間にすっと入り込むような行動もムカつきます。
まだシナリオの途中だし、水月シナリオもプレイしていないから、水月の悪いところばかり目に付いているのかもしれません。
全部のシナリオを終えた時、もしかしたら「主人公の気持ち、俺は分かるなぁ」って言ってるかもしれませんけど、勘弁してくださいね。(^^;)

さて、遥エンディングに向けて頑張るとしますか。
サードインプレッション(遥シナリオクリア)
ネタバレ多数有り
遥シナリオを終了しました。
エンディングでぶわぁ〜っとくるかと思ったけど、それほどでもありませんでしたね。(^^;)
ホロリとはしましたけどね。

殺すだとか刺すだとか、そういう物騒な話になるかと思ってたらあっさりと身を引いた水月。
主人公が病院の屋上で叫んでいたのを聞いたんでしょうね、きっと。
主人公の心はもう遥の方を向いているということに気がつき、これ以上主人公を苦しめたくなくて身を引いたのでしょう。
水月、いいやつだよ、ホント。
前と言ってることが違う?いやぁ。(^^;)

「人はね、誰も傷つけずに生きていくなんて、できないのよ」
ある登場人物の言葉なんだけど、ホント、その通りだと思いました。
傷つけ、傷つけられて生きていく、それが人間なんだな、と。
そして、傷ついた人、傷つけた人を癒してくれるのは時間。
いつの日か、きっと、主人公、遥、慎二、水月、この4人が笑って会える日が来ることでしょう。

君望をプレイした方に質問。
遥シナリオのエンディングの最後に出てくるあの写真
皆さんはあれをどう見ました?
何年か後に実際に撮られた写真なのか。それとも主人公の願いなのか……。どっちとも取れるんですよね。
俺は、後者だと思いました。
水月との約束を守った主人公、主人公との約束を守った水月。
その二人が再び出会った時、きっとああいう写真が撮れることでしょう。
その日がいつなのか、今はまだ分からないけど、でも、きっと訪れることでしょう。


水月シナリオは言うまでもなく水月とくっつくんでしょうね。
ってことは、遥が悲しい思いをするのかぁ。……可愛そうな遥の姿、見たくないなぁ。
水月シナリオをプレイするの、気が重いなぁ。
ラストインプレッション(茜シナリオ&水月シナリオ終了)
ネタバレ多数有り
主人公、弱過ぎ。(^^;)
その弱さが世間にはウケているんだと思うけどさぁ。

俺は最後まで主人公に感情移入、出来ませんでした。
プレイしながら「ハァ」って溜息ついちゃってました。(^^;)
主人公=俺、って思うからいけないんだと気付き、視点を変えてプレイしました。
第三者として主人公たちを眺めようかな、と。

これが大正解で、水月シナリオは号泣、号泣。(^^;)
ただ、冷静になって考えてみれば、泣いていたのは全部、遥についてのことばかり。
リハビリでの頑張り、深夜の病室での苦悩、砂浜での最後の語らい……。
もう遥が可哀想で可哀想で仕方ありませんでした。
事故に遭い、目覚めたら既に3年の時が流れていて、自分を愛してくれた人は他の人を愛していた。
悲しすぎるよ、こんなの。
うがあああああ〜、主人公が強ければそんな思いをさせなくてすんだのに……。

でも、水月の気持ちも分かるんですよね。
遥の事故の後、人間としてダメになりかけた主人公を、水泳を捨ててまで支えたのは間違いなく水月。
水月なしでは今の主人公はいなかったでしょう。
遥シナリオをプレイした直後は「やな奴」って思った水月だけど、水月シナリオではそれが一転。
いい奴じゃないかよぉ、水月。(ぉぃ)

多分、水月シナリオのエンディングがTrueEndなのでしょう。
水月と主人公がくっつき、遥は絵本作家としてデビュー、茜は水泳選手としてオリンピックに出場。
それぞれがそれぞれの道を進み、それなりの結果を出したエンディング。
ある意味、ハッピーエンドと呼んでもいいでしょう。
でもでも、やっぱり遥と主人公にはくっついてもらいたかったなぁ。

オープニングテーマのフルコーラス版が聞きたくて、サントラを買ってしまいました。
良かったですよぉ、Rumbling heartsフルコーラス版。
近日中にドラマCDも買ってしまいそう。(^^;)
関連グッズに手を出すなんてときメモ以来かもしれない。
主人公が強かったらこうなっていただろうという、いわゆるアナザーシナリオを書きたくてウズウズしています。
完璧にハマりましたね。(^^)

サブキャラの攻略が残っていますが、レビューはこれにて終了。
久し振りの五つ星です。
是非皆さんにプレイしてもらいたい作品です。