名 前 う さ
誕生日 平成8年6月下旬頃
性 別 女の子
種 類 ミニウサギ
性 格 ・・・




 平成8年8月、暑い日でした。
私は、その日の午前に、そのペットショップに連れられてきました。 まだ、生後一ヶ月だというのに、 お母さんと引き離されてしまったのです。 私は、初めてのことでどうしていいか分からず、ただジーィと していることしかできませんでした。
 私と同じくらいの年の子が、一緒の部屋にいました。 いまでは、 誰がいたかよく覚えていません。
 ただ、私は後ろの方で、おとなしく座っているしかなかったのです。
 それから何時間かたちました。 一組の仲むつまじい(ように見えた)夫婦が私の前にやってきました。 なにやら女の方が言っていました。 また、別の小さい男の子も、母親らしい人に何か言っていました。  私は自分のことを言われているなと感じたのは、その時でした。 私は、びくびくしました。
 夫婦の男の方は、しきりに耳のたれた変なウサギの方を見ていました。 また、頭の辺にいっぱい毛の生えた ウサギも見ていました。 女の方も、うろうろいろんなウサギを見ていました。 私のいる部屋の前にも、 何度も来ました。 男の方は、耳のたれたウサギの前でした。 私も大きくなると耳がたれて、頭の回りに いっぱい毛が生えるのかなあと考えていたときです。
 いきなりペットショップの女の手が私をつかんだのです。  逃げるスキは、ありませんでした。 たちまち私は夫婦の女の方の手に渡りました。
 そして、夫婦は店の中をぐるぐるして、私を箱に閉じこめて、店を出たのです。 そして、箱から出されたと 思ったら、地面がゆらゆら動き出しました。 午前中にこのペットショップに来たときと同じ感じです。  でも、一つだけ違うのは、とても長い間でした。
 私は思いました。 お母さん、私は今日という日を一生 忘れません。 今日一日でとてもいろんな事がありました。 私はいったいこれからどうなるのでしょう。




それからの一週間は、ほとんどご飯のときと、掃除の時以外は二人は、私の前に来ませんでした。
 しかし、 ここはとてもうるさいところでした。 聞いたこともない大きな音がずーっとします。 特に朝のうるさい事といったら。  私は、一日中びくびくしていました。 うるさくって寝られないのです。 私の部屋は、ペットショップにいたときより いくらか広いです。




それから、私は外に出されました。 外です。 花も咲いています。 芝生もあります。 天国です。
なにやら二人は、カシャカシャ言う黒いものを持って私を追いかけ回しました。 芝生を食べました。
 草も食べました。
花も食べました。でも、花を食べたときは怒られました。 証拠写真もあるみたいですが、 もうずいぶん前のことなので忘れました。
 私はよく部屋の中を探検しました。部屋の中に芝生に似たものが生えていたので、がじってみると 怒られました。 木に似ているものがあったので、これもかじってみました。 怒られました。 グレーの細長いものがあったので、これもがじってみました。 怒られました。 「このマウス買ったばっかりなのに!」 マウスってねずみのこと?この家ねずみがいるのかしらあ?
 私は押入も好きです。暗くてふわふわするふとんがあるのです。 その上に乗ると私も偉くなった感じがします。


思い描いていたウサギのイメージが壊れたのはこの後すぐでした。

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