質問・回答(0104)


食道の検査で「Glycogenic acanthosis」と言われましたが何のことですか?

12月8日に食道関連の病院のことについて相談した者です。早速ご回答を頂きましてありがとうございました。

前回のご相談の時には、本人(62歳の母)の検査の結果がでていない状況でしたが、このたび検査の結果の通知がありまして、癌ではなく「Glycogenic acanthosis」と説明を受けました。これがどのようなものなのか、このまま放置しておいてもよいのか、またこれが癌になることはないのかをお教え頂ければ幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。

その都度のご丁寧なご回答に本当に頭のさがる思いです。
(96/12/20 00:33 三重県 Tさん)

(96/12/21)
「Glycogenic acanthosis」は良性のもので癌にはなりません。

胃や十二指腸の内視鏡検査(いわゆる「胃カメラ」)を行うとき、同時に食道の検査を行うことが多いのですが、そのときに食道の粘膜に白っぽい板の様なものを見ることがしょっちゅうあります。

これは「ロイコプラキー」と呼んだり「glycogenic acanthosis」や「aglycogenic acanthosis」という言い方をしたりします。

「ロイコプラキー」は「白い板」という意味。「glycogenic acanthosis」というのは「ルゴールで色が変わる」、「aglycogenic acanthosis」は「ルゴールで色が変わらない」という意味です。いずれも良性のもので殆ど病的な意味はありません。ではなぜこのような難しい言い方をするのでしょうか。

内視鏡検査のとき、特に食道の病気の専門医は食道の壁に「ルゴール」(風邪のときに喉に塗って貰う薬です。ヨードが入っていますので小学生の理科の実験で「でんぷん」の有無を見分けるのにも使えます。)をかけて詳しく調べます。病気のないところは暗褐色に変わり、病気のあるところは変化せずはっきりと浮かび上がって分かりやすいからです。

ルゴールをかけて検査をしていると同じ「ロイコプラキー」でも色の変わるのと変わらないのとがあることがわかってきました。それ以後、前者を「glycogenic acanthosis」、後者を「aglycogenic acanthosis」と呼ばれるようになりました。こうして区別して書き残しておくと今後何かあったときに役に立つ可能性もあるのではと思います。

いずれも良性の疾患でまず心配はいりません。大きいものでは稀に癌組織が紛れ込んでいることもありますが専門の先生に診て頂いておられるようですのでそういう点も折り込み済みで大丈夫でしょう。放置しておいて差し支えありません。

これとは別に年に1回の上部消化管検査は必ず受けるようにしましょう。これは40歳以上の日本人全員に言えることです。