
肝臓が炎症って?はじめまして。
お忙しいところすみません。実は母の件ですが、3週間ほど前から体のだるさと喉の痛みをうったえていました。1週間ほどたち脇腹の痛みも伴なってきたということで、近くの医者に診察してもらったところ風邪と判断されました。
ところが1週間ほど前に急に発熱を伴ない、脇腹に激痛が走り000にある病院に急遽入院しました。レントゲン、エコーで検査したところ胆のうが脹れていることが判明しました。しかし現在もなぜ脹れているか判らず、検査中です。熱はひいたようですがまだ胆のうの脹れと痛みはとれないそうです。
また先日になって肝臓が炎症(うみをもつ手前)していることも判り、今後肝臓に抗生物質を直接入れる(外から針で)そうです。いったい何の病気でしょうか?また癌とは考えられるでしょうか?
以上この件について宜しくお願いします。 000の000でお願いします。
( 97/ 9/10 08:12 Rさん)

(97/9/10)
「何の病気か」、「癌の可能性はあるか」については実際にご覧になっておられる先生にお伺いになるのが一番正確なお答えが出るはずですが、「肝臓に膿を持つ手前」と言われたのでしたら「肝膿瘍」が出来ていないか、それを確かめるために検査を進めて下さっているのではないでしょうか。
ご質問のページにも書いておりますように、実際に拝見もせずに診断を下すことは出来ませんので、今回はこの「肝膿瘍」について解説しておきます。
肝膿瘍には細菌性とアメーバ性(原虫によるもの)、真菌性(カビによるもの)などがあります。
細菌性の場合、「化膿性肝膿瘍」とも呼びます。糖尿病とか高齢であるとか、またはどこかに癌ができている場合など、全身の抵抗力が落ちた状態で起こりやすくなることもあります。
症状は、発熱,おなかの右上のあたりの痛み、肝臓の腫れなどです。血液検査では細菌を退治するために白血球が増多し、血沈も悪くなり、全身の炎症状態を示すCRPと言う検査の値が高くなります。肝臓のいろいろな検査の値が高くなりますが、中でもアルカリフォスファターゼ(ALP)というのが高くなることが多いです。
診断に最も役立つのはCT,MRI,超音波などの画像診断です。中でも超音波(エコー)の検査が最も手軽です。肝臓癌などの腫瘍や嚢胞との区別が重要ですが、肝膿瘍は短期間で画像パターンが変化するという特徴がありそういう場合は肝膿瘍が疑われます。
確定診断はご質問者が書かれているように肝臓に針を刺して、膿瘍の部分を探り当てて(普通は超音波検査をしながらやります) 膿がみつかれば出来ます。この検査のときに膿を吸い出すと同時に原因となっているばい菌をみつけてどういう抗生物質が効くかの検討もつけます。治療にも応用できます。点滴などで全身に抗生物質を投与するのも有効ですが、膿瘍ができているところに針を刺して中身を洗ったあとで抗生物質を注入しておくとさらに効果があるのです。
肝膿瘍が広がると胆のうまで炎症を起こして腫れることもありますのでご質問者の場合もそういう状態なのかもしれません。
アメーバ性肝膿瘍の場合は特別な治療が必要となります。
癌と「膿瘍」は経験ある先生でしたらCT、MRI、エコー所見などで殆ど鑑別可能ですが、場合によっては癌がきっかけでその周囲に膿瘍ができてしまっている場合があるので注意が必要です。
いずれにせよ現在診てもらっておられる先生から逐一病状についての説明をお伺いになることをお勧めします。