
「橋本病」とはどういう病気でしょうかこんにちは。以前にもこのページを利用させていただいたものです。その節は大変参考になり、とても感謝しています。有り難うございました。
このたびまたメールを送ったのは、私の祖母のことで気がかりなことがあったので書きました。
現在70歳になった祖母は、お医者様にかかって、「橋本病」という診断が下されたそうです。実際に私が聞いたわけではないのであまり詳しくは分かりませんが、お医者様の話では症状として、体がだるくなるとか疲れやすいとかいわれたようです。最近では祖母はちょっと無理をするとすぐに疲れて体調が悪くなり、横になって休んでしまいます。
母の話では、甲状腺が腫れて喉のしたが大きくなってくるらしいのですが、今の所目立って膨らんでいるわけではありません。この「橋本病」といわれる病気に関して、何かご存知のことがあれば教えていただきたいと考えております。
これはインターネットを使えない母からの質問なんですが、この病気はどういう特徴があって、どんな病気で、どの程度危険な病気なのでしょうか。命に関わるものなんですか?普段気をつけることなどはありますか?なにせ、家族も本人も含めて初めて聞く病気なので、戸惑っています。何とぞよろしくお願いします。
初めてのときは雑誌「あちゃら」で見つけ、このページで以前、「遺伝性球状赤血球症」についてお伺いしました。このページが有名になればなるほど忙しくなるとは思いますが、是非がんばってください。 (97/10/ 5 01:02 埼玉県 Uさん)

(97/10/5)
甲状腺というのは「のど」の両脇にある平べったい内分泌器官です。皮膚のすぐ下にあるので腫れてくると手で触るとわかることが多いです。ここから出る甲状腺ホルモンというホルモンは体中の新陳代謝を活発にする作用があります。
たくさん出過ぎる病気の代表が「バセドー病」で、ホルモンが少なすぎる病気の代表が「乢ツV&ツV&ツ66K\IB!W$G$9!#
前者を「甲状腺機能亢進症」、後者を「甲状腺機能低下症」と呼んでも普通は大体同じことになります(病気の時期などにより違うことがあります)。
「バセドー病」では甲状腺ホルモンが出過ぎるために元気は出ますが、心臓は早く打ち動悸がして血圧は高く、手が震えたりやせてきたりします。ひどくなると眼がぎらぎら光り少し前へ出てくることもあります。
「橋本病」では逆に甲状腺ホルモンが少なくなるので元気がなくなり手足がむくみっぽくなったりします。脈は遅くなり、血圧も低くひどくなると心臓に水がたまったりすることもあります。血液検査ではコレステロールが高くなってしまいます。
原因は自己免疫といって自分の甲状腺を外敵とみなして自分のリンパ球が攻撃をするためと考えられています。
日本人の橋本先生が見つけた病気ですので米英でも Hashimoto diseaseと呼んでいます。
中年以降の女性に多い病気です。甲状腺ホルモンを毎日のむことでほとんど普通の人と同じ生活ができる良性の病気です。 診断は血液検査で自己免疫の抗体やホルモンの量それからこのホルモンを調節しているTSHという下垂体からのホルモン調節ホルモンなどを計ることで比較的簡単に診断できます。
甲状腺ホルモンを飲まなくても海藻類を食べるのを止めるだけで治ってしまう人もいますので試されると良いかもしれません。
恐いのは甲状腺ホルモンの薬をのむときの心筋梗塞です。医師の指示どおりに徐々にふやしていかないと早く治ろうとして勝手に出された以上のホルモンを急に飲んで心筋梗塞を起こすことがあります。薬を自己判断で止めたり増やしたりせず何かあれば次の診察予定の日まで待つのではなくすぐに相談をして、医師の指示をしっかりと守るよう特に注意して下さい。
それ以外はそれほど悪性の病気ではありませんのでときおりホルモンの状態の検査をしてもらい診察を受けている限り長生きできます。
なお、医師が病気について説明をするときには本人だけではなくご家族の方も一緒にお話を伺うようにしましょう。お忙しいのであれば別に時間を取ってもらっても良いでしょう。
それを嫌がるような医師の場合には別の先生に診てもらった方が良いかもしれません。