
「肺気腫」について教えて下さい。何度も返信していただき、ありがとうございます。文字化けしないことを祈り、もう一度だけメールを送りますのでよろしくおねがいします。
私の祖母についての、質問です。000のOOでおねがいします。 明治42年00月生まれ(88歳)
病名 肺気腫 及び 肺炎 (喘息の持病有り) 平成10年1月00日軽度の呼吸困難が起こり救急車で市立病院へ搬送。そのまま入院。
平成10年0月末 担当医師より「余命ひと月あまり」と宣告。 平成10年3月00日退院し在宅
介護に移る。在宅 酸素を、1分間5リットル使用。
翌0月中頃 動悸、呼吸困難により酸素を8リットルまで増量。服用中の薬は、フロモックス、ムコダイン、吸入液として、ビソルボンを50%
アロテックを4%です。 そこで、質問なのですが、 1、肺気腫とはどんな病気なのですか?
2、少しでも、楽にしてあげたいのです。どんな事でも結構です。 肺気腫の患者に、してはいけない事、してあげた方がいい事、しなければいけない事・・・
なんでも結構です。 何度もお手間を取らせてしまい、大変 申し訳ございません。パソコンを始めたばかりで、うまく使いこなせておりません。もし、誤字、脱字、送信ミス等が、ありましたらお許しください。よろしくお願いします。
(98/ 5/10 22:04 県名伏せ Cさん)

(98/5/11)
息の苦しさを訴えられるご病気の方を、ご自宅で酸素吸入をされて看護されておられるご様子大変なことと拝読致しました。
「肺気腫」という病気には特効薬のようなものがなくどれだけお役に立てるかわかりませんがご質問に沿ってお答えします。
肺は「肺胞」という小さな風船のような袋がたくさん集まってできています。その袋の内側で空気中の酸素を取り込み、逆に血液中の二酸化炭素を吐き出しているわけです。
その肺胞がなぜか弾力性が無くなったりして壁が壊れて肺胞の大きさが大きくなってしまい拡張してしまう状態です。
専門的には病理学的な概念で「明らかな線維化を伴わず肺胞壁の破壊を伴い、終末気管支より遠位の気腔の異常、かつ永久的拡張を示す状態」と定義されています。
50歳から60歳以上の中高年の方が呼吸がしにくくなったり息切れがするのが主な症状ですが咳や痰(たん)が出ることも多く「チアノーゼ」といって皮膚の色が黒ずんできたり「動悸(胸がどきどきする)」を訴える人もいらっしゃいます。鳩あるいはビール樽のように胸全体が大きく膨らんだような感じになることが多いです。
原因ははっきりとは分かってはいません。「タバコ」を吸う人に多いことからある程度関係があるとされており一旦「肺気腫」になった人は厳重に禁煙を実行する必要があります。しかし、逆にタバコを良く吸うひとのせいぜい10から15%の人しか「肺気腫」という病気にならずタバコだけが原因ではないようです。車の排気ガスなどの汚れた空気、大気汚染に関連した職業、子供のときの呼吸器の病気、遺伝的要因などもあるとされています。
日本ではほとんどみられませんがアメリカでは「アルファ1アンチトリプシン欠損症」という遺伝的な要素の大きい「肺気腫」が知られていますがこれは特殊なものです。 タバコや汚れた空気の中の物質を吸うと肺胞の近くの呼吸細気管支というところにマクロファージや白血球などという免疫をつかさどって通常は外から入ってくるばい菌をやっつける細胞が「何事か」と集まってくるようです。
そうしてそこで集まりすぎたこういう免疫細胞が壊れてしまい蛋白分解酵素(プロテアーゼと言います)やフリーラジカルという破壊物質を放出します。これらは本当は外から入ってきたばい菌を殺すためのものですが肺胞の壁をこわしてしまうのです。
原因と言うか肺胞が壊れる様子は上のように考えられています。
治療についてはいろいろと工夫がされていますが病気の仕組みが肺胞の破れですのでこれを原因から治してしまうと言うわけには行きません。まずはタバコなどを吸ったり空気の汚れの強いところに居る人はできるだけそういうものを避けます。
薬は「抗コリン薬(やく)」、「ベータ刺激薬(しげきやく)」や「テオフィリン」などの気管支拡張剤、「ステロイド」、「去痰薬」などを使います。肺炎を起しやすいので適宜「抗生物質」が必要になることも多いです。私などはインフルエンザにかからないようインフルエンザの予防注射を強くお勧めしています。酸素吸入が昔と比べると容易にできるようになったのはありがたいことではあります。
呼吸運動などの呼吸リハビリテーションも大切です。体位ドレナージといってうつ伏せになって背中を上手に軽く叩いてもらったり振動を与えてもらって痰の切れを良くする方法も随分と広まってきています。栄養障害で「肺気腫」が悪くなることが知られているくらいで栄養を十分にとることも大切ですが最近では「分岐鎖アミノ酸強化エレメンタールダイエット栄養補給療法」というのが「肺気腫」に特に良いとする専門家もいます。肺気腫に対する手術も随分と積極的に行われるようになり場合によっては良い結果が出ることもあります。
お手紙の文面を拝見していますと上記の一般的な治療とともに今後のことに対するご家族の間でのお話し合いも大事な気がします。
今後容体が急変されることも十分予想されるわけで万が一の場合気管切開までして人工呼吸器を付けてあくまで命をながらえることを主とするのかそこまではしないのか.。場合によっては病院にまで運ばずにあくまでご家庭でできる限りのことをするなどの方法を選ばれるご家族も最近はあります。ご本人のお気持ちをそれとなく聞いておきご家族でご相談の上主治医の先生にお願いしておかれてはどうでしょうか。そうしてカルテなどに書いておいてもらいます。でないと主治医が駆け付けるまでにご家族のご意向とは逆に当直の先生が人工呼吸器をつけてしまいあとになってはずすにはずせなくなるなどのことが起こることも有り得ます。
取り留めなく書きましたが何かご参考になることはございましたでしょうか。くれぐれもお大事になさってあげて下さい。