質問・回答(0208)


「蕁麻疹がなかなか治りません」

Date: Tue, 22 Aug 2000 21:05:40 +0900 Subject:

私は3*歳会社員です。 7月**日に割烹>料理店にて前菜(和風サラダ)を食べたところすぐに右腕内側にかゆみと発疹が出ました。その日は生ものを食べずに帰りましたがその夜より発疹が出始めました。

8月1週は足と腕に非常に痒みを伴う発疹があり皮膚科と内科に通院。投薬を受ける。

しかし症状は治まらず、 2週目より耳がかさぶたが出来、全身強いかゆみを伴う発疹。3週目は運悪く旅行に出ました(*****)が向こうでは季節が冬で涼しかった為か少し回復したように思えたが、顔全体がアトピーのようにでこぼこになり今に至っております。

今は体の痒みは殆どなく少し赤い発疹がのこっている程度ですが、まだ掻くと赤い発疹があっという間にでます。 顔と耳はまだかさかさとでこぼこで顔が浮いております。

もう20日以上痒みと 戦っています。会社は欠勤しています。完治しますか。 もう生ものは食べてはいけないのでしょうか。

ちなみに両親、姉妹、甥姪すべてアレルギー、アトピーはなく、私も初めての経験です。 もうひとつ7月**日に一緒に食事した一人は激しい下痢と嘔吐を起こし、一人は何も起こりませんでした。 どうぞよろしくご指導願います。

Date: Wed, 23 Aug 2000 11:03:16 +0900
病気ご相談お答えします。  「発疹」と書いてありますが周辺よりは少し盛り上がっていませんでしょうか?もしも少し盛り上がっているのであれば正式には「膨疹」と呼びます。そうしてとても痒いのであれば「蕁麻疹(じんましん)」が考えられます。掻くと同じものができるのは「蕁麻疹」の一つの特徴です。ときには風邪のような咽喉の症状や下痢などと一緒に出てくることもあります。 

「蕁麻疹」に似た病気には「多型浸出性紅斑」とか「慢性遊走性紅斑」などの紅斑疾患があり、赤みを帯びているときや治るまでにあまりに長い間かかるような場合にはこういう病気の可能性も考えておく必要があります。

 「蕁麻疹」はとてもありふれた病気ではありますが原因をはっきりとさせることが大変難しい病気です。皮膚科の中でも「蕁麻疹」専門医の診察を受けて血液検査やスクラッチテストや皮内反応などで疑わしい原因物質(例えばエビ、カニ小麦、銀杏、レタスなど)を詳しく検査してもその道の専門家で原因物質特定率は40%ほどです。

 実際には1ヵ月以上もかかって出没を繰り返すような蕁麻疹の場合は原因究明は困難で,詳しい検査を行うよりもかゆみなどの症状を抑えることが行われることが多いです。

 もちろんある種類の食べ物を食べると必ず蕁麻疹が出るというようなことがご自分で分かっているようなときにはそれを避けることが重要です。蕁麻疹は食べ物だけでなく機械的刺激、日光、温熱、寒冷などの温度、他の病院でもらったり自分で薬局で買って飲んでいる薬なども原因になることがあるのでよく考えてみましょう。

 疲労やストレスが関係することも多いので規則正しい生活をしてしっかりと睡眠を取ってちゃんと休養することも基本的に重要です。

  積極的な治療には塗り薬や内服薬が用いられますが出たばかりの発病直後で、すごいかゆみがあったり医者の目の前でどんどん皮膚が膨らんでくるような激しい症状の患者さんにはショックを防ぐ意味でボスミンという皮下注射をしたり「副腎皮質ステロイド剤」の点滴を用いることもあります。

大概の患者さんはと ても良くなるので大喜びで帰っていかれますが、いずれも強い薬なので慎重に使う必要があります。特に糖尿病、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、昔結核にかかったことのある人などは危険なこともあります。もちろん個々に医師の指示が必要です。

「強力ネオミノファーゲン」という静脈注射はステロイドほどの効果は期待できませんが副作用も少なく役に立つことがあります。 「ポララミン」などの抗ヒスタミン剤の注射はかゆみにはととも効き目がありますが急に大変眠くなるので自動車の運転をする人はもちろん使えませんし、運転をしない人でも気をつける必要があります。

内服薬としては昔は「抗ヒスタミン剤」が主流でしたがこれは眠気が強くて使いにくいでした。最近は良い「抗アレルギー剤」が発売されるようになりこれは眠気はありますが少なく「蕁麻疹」にもよく効きます。主に医師の処方が必要です。

「抗アレルギー剤」としてはニポラジン、アゼプチン、アレジオン、ザジテンなどが病院ではよく利用されます。 「抗アレルギー剤」の内服や「抗ヒスタミン剤」を塗ってもどうしても治らないときは「副腎皮質ホルモン」を内服したり、塗ったりします。「副腎皮質ホルモン」を「アトピー性皮膚炎」など大変長期的な病気に安易に使うのは根本的な治療法ではなく感心しませんが「蕁麻疹」などのような比較的短期の病気には注意して使うのは良いと考えています。それでも顔に塗るのだけは避けた方が良いでしょう。内服には医師の処方が必要です。

上のようにいろいろな治療法がありますのであなたに合った治療を工夫してくれる医師を受診されるようお勧めします。蕁麻疹の治療に熱心な医師は蕁麻疹の出現のきっかけをつかもうとしてあなたの食べたものの内容や生活状況など一生懸命に根掘り葉掘り聞いてくれます、そうして薬も出しっぱなしではなく効き目を詳しく聞いてくれて効き目がはっきりとしないときは別の種類に変えるなど努力してくれます。


Date: Thu, 24 Aug 2000 13:42:10 +0900

先生にお尋ねしたい事箇条書きにさせて頂きます。

1.私の場合は一種の食中毒だと思いますが、こんなに長期に渡って蕁麻疹が続くものでしょうか?
1.顔及び耳の症状だけが他の部分とは違いますが?
1.同じ食材で一人が下痢・嘔吐で、一人が蕁麻疹という事はありますか?

以上お忙しいとは思いますがよろしくお願いいたします。


Date: Fri, 25 Aug 2000 11:11:14 +0900

追加ご質問お答えします。
1.言葉の定義のようになりますが「食中毒」というよりは「食物アレルギーによる蕁麻疹」という言い方の方が合っているかもしれません。食べ物の中の何かの成分がきっかけで「蕁麻疹」が起こったのかもしれません。そういった「蕁麻疹」が何ヶ月か続くことはしばしばみられます。そういう場合は原因がみつからないことが多いことは書きましたね。

1.蕁麻疹が出る場所は人によってさまざまです。顔や耳の周辺に多い方も逆に出にくい人もいます。ヒスタミンという物質を出す肥満細胞という細胞の分布が個人個人で違うからかもしれませんが詳しいことはわかっていません。

1.同じ食材かどうかは分かりませんが有り得ることです。但し普通「下痢・嘔吐」の症状が出る食中毒ではいっしょに食事をした人たちのうちかなりの人がかかります。お一人だけというのではむしろ他の病気(通常の「ウイルス性下痢症」など)の可能性が高まってきます。

いずれにしろ今になって詮索をしましてもなかなか原因についての判断は困難です。その時の食事に出た疑わしい食材(いつもは食べないが、珍しく食べたものがもしあれば)は今後控えたり注意をされると良いでしょう。うまくすると何度か経験するうちに「この食材のものを食べると必ず蕁麻疹が出る」というものが分かることがあります。

今回の「発疹?」は治って来られましたでしょうか。経過のご報告お待ちしております。
どうぞお大事になさって下さい。