
Date:Mon, 02 Oct 2000 15:43:41 +0900
足立先生、はじめまして。**と申します。
6*歳になる母がMRSA感染による菌血症で、左足切断を迫られています。母の年齢と精神的なダメージを考えると、 できれば切断は避けたいというのが家族の考えなのですがアドバイスがいただければ幸いと思い、メールを送らせていただきました。
<経過> もともとは1996年*月に転倒から左膝付近を骨折し、病院で検査した結果「左大腿骨巨細胞腫」と診断されました。3月に病巣を切除し、骨盤の骨とセラミックを混ぜたもので埋め、ボルトで留めるという手術を行いました。その後リハビリも含め、*月に退院となりました。
翌97年*月、ボルトをはずす手術を行いました。このときの入院は3週間ほどで済み、左膝も130度ほど曲がるところまで回復し、旅行なども出来るようになりました。
98年*月に、手術した部分がもろくなっていると言うことで、再び骨盤の骨を削って詰めなおし、ボルトを使って留めました。しかし詰めた部分がなかなか定着せず、 2ヶ月立っても足を床に付けない状態だったため、再手術を行い、金属のプレートで固定しました。結局退院したのは*月で、膝の曲がりは120度ほどになりました。
99年**月に巨細胞腫が再発し、再再入院となりました。10月頃から左の膝裏がかなり腫れて外来に通ったのですが、そのときとったX線写真では、特に異常は認められないということでした。12月に入院した時点では、かなり腫瘍が広がっていて膝関節に近い部位ということと、周りの骨組織そのものがもろくなっているということから、 左大腿骨の下部と下腿骨の上部を切除し、人工関節を入れることとなり手術は2000年*月に行われました。
*月末に退院しましたが、杖をついての歩行は不安定な状態で、膝の曲がりは100度くらいでした。 2000年*月末に左の太ももから膝にかけて腫れあがり、体液(膿)の滲出があり、ふたたび外来にかかると手術痕からのMRSA感染ということで緊急入院となりました。人工関節が菌で汚染されており、左膝部分に持続還流のための管を入れる手術が行われました。
このときの説明では、人工関節をはずして消毒したほうが確実だが、再び入れられなくなるかもしれないということで、関節ははずさないままの持続還流を選択したとのことでした。状態は一進一退を繰り返し、結局残っている菌がいるとのことで人工関節をいったんはずし、持続還流をすることになりました。
*月末にこの手術が行われました。 経過は良好な様子でしたが、*月*日に還流のパイプに不純物が詰まり、還流液が膝の空洞になっている部分に溜まってしまいました。母は激しい痛みを訴え、その直後38度5分ほどの発熱(座薬により1日で下がりました)、全身に激しい点状出血、尿の汚濁、めまい、動悸などを引き起こし、*月**日には血小板の値が一万を切るところまで低下し、意識喪失・血圧低下などのプレショック症状となりました。
私は埼玉県在住ですが、深夜に病院からの呼び出しがあり、**県の病院に駆けつけるほど深刻な状態でした。このときの医師の説明は、敗血症を起こしたか、血小板に対する自己抗体ができたのではないか、とのことでした。現在の医師の見解は菌血症ということです。ただし採血ができない状態(血が止まらない)だったので膝のMRSAの菌との同定はできないと言われました。
1日だけICUに入り、現在は血小板などのすべての値はほぼ正常まで戻ってきています。 今後の治療計画について、担当医師から「再び感染の恐れがあり、さらに敗血症なども招く可能性が高いので左足を切断したほうが良い。人工関節を入れて再建することも可能だが退院するまで来年1年くらいかかるだろうし、今後のことを考えると切断するのが最良の方法だ。」と言われました。
本人にはまだその話はしていませんが、 母としてはパイプが詰まって今回のような中毒症を引き起こしたのは病院側の落ち度で、自分は医療被害者であると思ってしまっています。尿の汚濁や点状出血について、再三看護婦に訴えたのですが週末をはさんで担当医がいなかったということもあり、11日の月曜の午後に皮膚科の医師に回診してもらうまで、何もしてくれなかったと言っています。 (皮膚科の医師に診てもらったのは、母が点状出血を蕁麻疹と思っていて、皮膚科の先生を依頼したからです。それまでの4日間、医師や看護婦からの説明は一切なかったそうです。) その点について病院側の説明を求めたのですが、確かに週末を挟んでスタッフは手薄だっかかもしれないが、対応としては妥当なものであるという意見でした。
病院側の言うことにも疑問はありますが、今後のことを考えねばなりません。本当に切断というのが最良の道なのでしょうか?担当医の話を聞いていると、再感染のリスクを避けたいがため、安易に切断を薦めているような気がしてなりません。セカンド・オピニオンを受けるにしても、 どこにお願いをしたら良いのかがわかりません。今入院している病院は救急病院ということもあり、他の病院と比較するとMRSA感染の確率は高いことを病院側も認めています。 また医師ごとに言うことが微妙に違っていたり、看護婦に伝えたことが担当医に伝わっていなかったりと完全に信用しきれないようになってしまいました。
もし他の医療機関で、切断をしなくても済むような治療計画を提示してもらえるのなら、転院させたいとも考えています。ちなみに母が入院しているのは、**県の*部地区の****病院です。本当にどうしたものか困っている状態です。こんなに長いメールを書いてしまい、申し訳無く思っていますが、どこに相談したら良いのかもわからず、藁にもすがる思いです。もし、**の相談のほうが良いとのことでしたらそのようにしますので、なにとぞ宜しくお願いいたします。
Date: Mon, 02 Oct 2000 17:54:48 +0900
メール拝見致しました。
度重なる手術と、思わしくない結果とでご心痛のことと思います。「骨巨細胞腫」は良性の骨腫瘍ではありますが浸潤性(周囲にじわじわと染み出すように広がること)の発育をし、その上再発傾向が大きいことで知られています。ですから掻き出すように手術をするのではなく、できれば最初の手術で一つの固まりとして一挙に取ってしまった方が良いと考える専門家も多いです。
そういうことも合わせて考えますとMRSAのこともあり、左脚切断も止むを得ないように思われます。もちろん、手術担当の専門家の診察を受けて判断してもらう必要ありますが、患者さんご本人が信頼をおかれていない今の担当の医師では不向きでしょう。 ご近所の評判その他でお母さまご本人が信頼されている病院というのはお近くにはないでしょうか?もちろん整形外科があり手術の設備がないといけませんが。もしもそういう特定の病院があれば外来受診をして診察を受けられては如何でしょうか。
現在入院中の医師の紹介状とレントゲン写真など参考資料を持ってご本人が受診されるのが理想的ですので出来れば頼んでみましょう。駄目な場合はご家族の方が保険証を持って相談受診を受け付けてくれる病院も多いですので電話で尋ねてみてから受診される方法もあります。**県の整形外科では****病院、****病院、*****医療センター、**労災病院など、 **県では*******リハビリセンター病院、**医科大学附属病院、****病院 などの各整形外科の名前をよく聞きますので参考になさって下さい。あまりお役に立てず申し訳ありませんが以上回答とさせて頂きます。
足立憲昭様
母の左足切断についてご相談させていただいた*****です。
とりあえず*****病院に連絡し、来週相談受診を受けることになりました。こちらの病院で受け入れてもらえるかどうかはまだわかりませんが、結果が出次第、追加ご連絡させていただこうと思います。本当にアドバイスありがとうございました。なお、(以下略)