質問・回答(0227)


娘のアトピーに何か良い方法はないでしょうか?

Date: Fri, 20 Apr 2001 01:29:38 +0900 (JST)
足立先生
私の子供(10歳、女子)の肌について伺います。

2年半前からアトピー性皮膚炎を発症しました。症状の経過は以下の通りです。
当初目の周りが赤くなり、それが顔の皮膚の柔らかいところ、おでこ、顎、首筋に拡がっていきました。同時に膝、肘の部分に拡がり、今ではほぼ全身に拡がっております。

当時**にすんでおり、日赤病院や**大病院でアレルゲンの検査を受けましたが食物、金属に対する抗体反応は見つからず、イエダニと杉花粉に対して若干抗体反応が出ることが分かりました。

発症後はお風呂上がりと寝起き時に保湿軟膏と、軽いステロイド剤をパルス投与しておりました。ただ症状の悪化のため転校先でクラスメートからからかわれてしまい、不登校の気配が出てきてしまいました。

本人も多感な時期に差し掛かり、これ以上悪化させることはどうにか防ぎたいと切に望んでおりますが、どのようにすればよいのか苦慮しております。正直申し上げて藁をも掴むおもいです。

考えられる原因として、
1)転校によるストレス、
2)花粉にたいする過敏反応、
3)食事(比較的油物を好む)、
4)部屋の絨毯、
5)保湿剤の不適合

などがかんがえられますが、どこから、どのように改善すべきかわかりません。

これまで診ていただいた先生方は、「もともと肌が弱く敏感な体質なため症状がはっきり出やすい」と話されておられましたが、処方のまちまちでさしたる効果も無かったような気がいたします。

現在はお風呂上がりと寝起きに保湿剤(ドイツのセバメドまたは大塚製薬のウレパール)を使用しております。

先生が HPに掲載されておられました内容も参考にさせていただきたいと考えておりますが、他に選択肢がございましたら御教示をお願いいたします。
**では大学の薬学部に勤めており、薬や病気のメカニズムについてある程度の知識は備えていたつもりなのですが、知識だけでは役に立たない自分の非力さに恥じ入るばかりです。

御多忙のところ恐縮ですが何卒よろしくお願い申し上げます。

Date: Fri, 20 Apr 2001 04:45:10 +0900
Subject: 病気個別相談お答え

薬学、薬理のご専門の方と拝察致します。

メールを拝見しまして、お嬢様の「アトピー性皮膚炎」に対してご専門の知識も総動員されて随分とスキンケアなど工夫されてはいるものの一筋縄に行かずお困りではないかと心が痛みます。

ご承知のように「アトピー性皮膚炎」の治療法で「こうしたらいけない」ということはたくさん見つかっているのですが 「こうしたら治る」などという方法が無いのが実情です。
むしろ、もしも「こうしたら治る」などと書いてあったり、言ったりする人がいたとしたら眉に唾を付ける必要があると思っていた方が良いというのが現状です。

また、例えば偉い皮膚科の大学教授や、その道の権威であるはずの皮膚科学会の会長に診てもらったから治るなどというものでも決してないのです。

ですから皮膚科の学会などで治療指針のようなものを作成したりしますが「アトピー性皮膚炎」の治療に未経験な医師が大きな間違いをするのを少なくするための役に立ったとしても、現実に重症のアトピー性皮膚炎で苦しんでいる患者さんや、たくさんの重症「アトピー性皮膚炎」の患者さんを抱えて治療に難渋している医師に対してはあまり役に立たないのが実情です。せいぜい参考になる程度のものでしかありません。

上記を踏まえましてお答えします。

1)から4)まで書かれた点は確かに最も重要な点と考えられます。

1)、2)についてはいろいろと工夫をされてはいてもなかなか難しい点があるのではないでしょうか。今すぐではなく徐々に工夫をされては如何でしょうか。

3)については確かに「油もの、甘いもの」を避けるようにするのが良いのですが育ち盛りの栄養のことを考えるとあまり厳格にするのは考え物です。厳格にし過ぎるとそれがストレスになったりもするでしょう。
出来るだけあっさりとした日本食に時間をかけて習慣付けるように持って行かれては如何でしょうか。

4)の絨毯はかなり重要と考えます。こまめな部屋の掃除、整理などは今すぐにできるでしょうし、出来ればフローリングを検討されてはどうでしょうか。

5)は白色ワセリンが基本で、尿素やビタミンAやEなど中に入っているものによっての特別な効果は期待できないのが実情です。
変ったものとして「馬油(ばーゆ)」がありこれに変えて症状が改善する方がときにいらっしゃいます。

これからは汗が多い時期になりますので、学校や外出先から帰って来られた時に両側肘関節内側などをこまめにさっと水で洗う習慣を付けるなども意外と重要です。

最初に書きましたようにこれと言った万能の方法をお示しできず残念ですが上記お答えとします。ご参考になることが少しでもありましたらと思います。


Date: Sat, 21 Apr 2001 09:55:15 +0900
Subject: ご回答していただき御礼申し上げます

足立先生

拝復  早速ご回答していただきあつく御礼申し上げます。

私自身がアトピー体質で、幼少の頃は母が大変気を使ってくれていたのを覚えております。その甲斐あってか私の場合症状が重くなることはありませんでした。当時母がどのようなことに気配りをしていてくれたのか、記憶をたどりながら実践しているつもりですが、母もすでに他界しておりまた、生活環境の違いもあり思うようにならないのが現状です。一旦発症したら根治するのが厄介な病気なので、症状を抑える工夫が必要なことは十分認識しているのですが、根気強く、一つずつ改善していきたいと思います。

先生のおっしゃるように絨毯のフローリングへの切り替えは必要と思いますので取りかかりたいと思います(借家なため大家さんの許可が得られたらよいのですが)。他に御教示していただいたことも試して、しばらく経過を観ていきたいと思います。今後も御指導を仰ぐことがあると思いますが、何卒宜しくお願いいたします。

取急ぎ御礼申し上げます。