
Date: Tue, 4 Dec 2001 01:27:53 +0900
はじめまして、本日の相談は私の母の体調に関してです。
・母:現在6*歳 主な病歴なし(手術等大きなもの)
・毎年の健康診断で右脚ブロック・不整脈・高血圧(145〜160/70〜90)と診断。
・一昨年夏頃には軽い脳梗塞の診断(高齢になれば誰でもある程度の血栓)
・現在は血圧の薬を服用している。(ブロプレス8mg、バファリン81mg など 以前はニバジール、ノバロックなど)
【相談:母が口腔内の異常を訴えている(ここ4ヶ月)】
(経緯)
・ここ数ヶ月口の中が渋く感じ、なかなか治らない口内炎。
・舌全域ではなく左の舌付け根周辺の渋み、舌の両脇部分の口内炎。・味覚障害ほどではないが、時々味が曖昧なことあり。
・新しい入れ歯のせいと、しばらく放置。改善が見られないので耳鼻 咽喉科へ。その時点での診断では亜鉛・マグネシウムの不足による違和感と診断。口腔内のできものに悪性の感じはなしとのこと。・ その後サプリメントなどで上記の成分を摂取、改善なし。
・行きつけの内科医院で血圧の薬の副作用の可能性とのことで、薬を 変更(上記)改善見られず。
・胃腸の調子には特に問題なし(本人談)現在に至る。他順調。
以上がおおまかな症状です。
お聞きしたいのは、母が舌癌を心配しているのでこのような症状からその可能性はあるのか。
考えられる原因とするならばどんなことがあるのか。
可能性のある病気とはどんなものなのか。
精密検査、もしくは病院にいく場合 何科にどのようなことを訴えて診てもらえばいいのか。
このようなことを教えて頂きたいのですが・・・ 何分、味という毎日の生活に密着した部分での不良。
暗い顔をしてる母を見るに見かねて・・・。
弱虫な母なので大きな病院に行く事を現在拒んでいます。
何か、安心要素 またはちゃんとした処置、治療法そこに辿り着くまでの適切な検査法などお聞かせ頂ければと思います。
どうか 少しでも早く、解決したいのでお力をお貸し下さい。
Date: Wed, 05 Dec 2001 19:14:57 +0900
Subject: インターネット病気ご相談お答えをお送りします
まず、ご心配の舌癌についてお答えします。
舌の両側の口内炎の患者さんは日常の外来でも結構たくさんいらっしゃいます。
ですから、まず舌癌である可能性は低いのですが違和感が強かったりしてご心配のときは「綿棒による擦過細胞診(さっかさいぼうしん)」というのをやってもらっておくと安心です。普通の綿棒で該当部分を少し強めに擦(こす)って検査室に送り癌細胞があるかないかを顕微鏡で見て貰うだけですので一時的に少し痛いかもしれませんがご本人もそれほど辛くありませんし、小さな町の開業のお医者さんでも診察の結果必要あるいはやっておくのが妥当と判断されれば普通はやって下さいますので相談されるようお勧めします。ただ、見た感じで「癌ではなさそう」と言われるよりもさらに安心です。舌癌の早期には見た目だけでは分からないことも多いからです。
食事を摂られたときに痛みがあったり、舌の該当部分に少しでも硬いものを感じたりされた場合、特に「白斑症」や「白板症」といって該当部分が白くなっていてしかもそういう症状が出た場合には本当に癌の可能性も考えた方が良いので、上記の「擦過細胞診」を繰り返しやってもらうだけでは不十分で、鋭匙で粘膜の下の細胞まで採取する検査もしてもらう必要があります。舌の筋肉の中に硬いしこりが触れる場合は手術で取って調べてもらう必要も出てきます。
専門は口腔外科ですが一般の病院では耳鼻科が主に診てくれます。
舌癌によく似た病気には「アフタ性口内炎」、「口腔扁平苔癬」などがあります。これらはイソジンガーグルなどでよくうがいをして「デキサルチン軟膏」、「ケナログ軟膏」を塗ることで大概は数日で良くなります。治らない場合はセファランチンのうがいを勧める先生もいらっしゃいますし確かに効き目も良いのですがこれは保険が効きません。
亜鉛、マグネシウムの不足が疑われる場合には血液検査で血中の亜鉛などの濃度を測定してもらい低下しておればさらに診断がはっきりとします。亜鉛の摂取不足や亜鉛を減らしてしまう薬が多いので亜鉛不足になり味覚障害を訴えられる患者さんは多くみかけます。
「ブロプレス」(一般名カンデサルタン・シレキセチル)はアンジオテンシンII受容体拮抗薬という種類の血圧を下げる薬で比較的副作用の少ないとても良い薬なのですが、それでも悪心、嘔吐、食欲不振、胃部不快感、心窩部痛、下痢、などと並んで「口内炎」などの消化器系の副作用が報告されています。
「ブロプレス」による口内炎の可能性も検討する必要があるでしょう。
まずは今診てもらっている先生に舌癌の「擦過細胞診」の簡単な検査のご相談とブロプレスによる「口内炎」の可能性、他の薬への変更の必要性についてお尋ね、さらにご相談なさることをお勧めします。
以上簡単では有りますがお答えとさせて頂きます。
どうぞ、お母様お大事になさってあげて下さい。