質問・回答(0280)


「高齢の多発性骨髄腫の治療はしないのですか」

Date: Wed, 21 Aug 2002 11:08:44 EDT

現在8*歳になる私の母親の病気についての質問です。

先日、骨髄種(多発性骨髄腫?)であると診断されました。骨髄液を摂取した検査結果では、癌細胞が14%認められ、又、尿中に蛋白も認められました。
その後のレントゲン調査により進行具合を検査した結果、病状は第二ステージであると言い渡されました。

担当医の話では「第二ステージでは特に治療を行わず(高齢であることもあり)進行により異常が認められた段階で処置をする」又、「この段階で有効な治療に関するデータは無い」とのことでした。

質問:早期の癌であれば兎も角、発病して何年か経っている状態で全く治療を行わないことは正しいことなのでしょうか。本人も家族も完治することは無いにせよ出来うる限り進行を食い止めたいと考えております

母親は高齢であり、すでに狭心症、脳梗塞も併せ患っております。こうした身体に耐えうる治療法はないのでしょうか。
母は数年前から激しい寝汗、慢性的な疲れだるさに加え年に何回か高熱(37〜38度)を出します。特に寝汗は尋常な量ではありません。これは診断された骨髄腫だけの症状なのでしょうか。
担当医の方は若く、話をする中に「もう高齢者なので・・」という言葉が目立ち、質問にも怪訝な表情をうかべる始末でとても親身な姿勢などは感じることができません。

母はこの他に脳血栓、狭心症、高血圧を患い5〜6年前から別の病院で月に2回程度治療をうけております。
此れ迄に、何度もめまい、腰痛、寝汗などの症状を担当医に告げておりましたが、高齢なのでの一点張りで原因究明の処置は受けることが出来ず、症状を訴え続けて4年以上経った今年の6月になって始めて専門医の紹介がありこの結果となりました。

質問:これは事故とは言えないのでしょうか、もし、通院している病院の医者がもう少し親身に相談に乗っていたなら専門医へ早く紹介することで早期発見できたと思います。
できるなら積極的な治療をしていただける病院に変え、その際に今回の検査結果のデーターの引渡しを要求したいのですが、担当医はなかなかデーターの引き渡しには応じてくれないような気がします。
なにか良い方法があればご助言下さい。長くなりましたが何卒よろしくお願いいたします。

Date: Thu, 22 Aug 2002 21:27:38 +0900
Subject: 「インターネット病気個別ご相談」お答えします。

メール拝見しました。

ご高齢のお母様が4年以上も具合が悪いと症状を訴えておられているのに、それに対して十分な検査を受けられたという感触がないうちに、いたずらに年月が経過し、最終的に今になって「多発性骨髄腫」との診断を下されて、しかも患者や家族に対して十分な選択枝を示されないうちに、主治医の方から一方的に治療方針を決定されるなどご納得が行かないお気持ちが良く伝わって来ました。

ご質問項目を整理した形でまとめて挙げてお示しされていませんのでおおよそメールの文脈順にお答えして行きます。

まず、以下の点が大変気になりました。

担当医の話で「第二ステージでは特に治療を行わず(高齢であることもあり)進行により異常が認められた段階で>処置をする」とのお話だったようですがこれはいきなりこういうことになったのでしょうか。

医師は患者さんやご家族の方々にしっかりとしたインフォームドコンセントを行うべきでありますが、もしもこういうことをいきなり言われたのでしたら不十分な「インフォームドコンセント」としか言いようがありません。

こういった場合、主治医は、例えば「高齢者の多発性骨髄腫に対して第2ステージの場合、どんな方法があって、それぞれの方法でどのような結果が予想されるのか」を患者さんとご家族の方々に充分にご説明をした上で、どうするのかは患者さんとご家族の方々に決めて頂くのが基本です。

患者さんやご家族の方々に選択の余地を示さずにいきなり治療法の最終決定を押し付けてくるような態度が主治医にもしあったとしたらそれはインフォームドコンセントに対するルール違反です。

その際、いきなり、「この段階で有効な治療に関するデータは無い」などと突き放すのではなく、主治医としては出来る範囲で専門家としてのデータを示すべきであります。

おそらく主治医の先生は「80歳以上の多発性骨髄腫を必ず高率に治癒させるというような明確な文献的データは無い」という意味でおっしゃったのでしょう。

それでは、「80歳以上の多発性骨髄腫に今までに文献的にどのような治療が試みられて、それぞれの治療法に対する成績(成功の可能性)はどの程度のものだったのでしょうか」とお尋ねになることをお勧めします。

熱心な先生であれば文献的にさまざまな治療法とそれに対する成功率などを丁寧に説明して下さるでしょう。

個々の患者さんのさまざまな状態にも寄るので一概には言えませんが、一般的には高齢者であってもステージ2以上の患者さんでは例えば「メルファラン」と「プレドニン」という薬を一緒に使う化学療法を薦める専門家も多いです。

私もこの治療法がお母様について可能か、副作用も含めてどうか充分に検討するべきと考えます。

しっかりと文献検索を行えば80歳以上の「多発性骨髄腫」患者さんにこういった治療を行った結果についての文献も何例か出てくるのではないかと思います。
本当にそういったデータが無いと主治医の先生はおっしゃるのでしょうか?
そのように断定される先生はいらっしゃらないと思います。

高齢者が腰痛を訴えた場合、「多発性骨髄腫」の可能性を頭の片隅において患者さんを診察するというのは医師として常識のことと私は思っています。
慢性的な疲れも納得できます。

なお、「メルファラン」と「プレドニン」という治療方法にはさまざまな副作用の可能性があり、狭心症と脳梗塞をお持ちの患者さんに対して可能かどうか十分に主治医の先生に検討してもらう必要はあります。

>質問:これは事故とは言えないのでしょうか、

とのことですが、4年以上かかったことで、とっさに起こった間違いでもありませんし、事故という言い方は当たらないと思います。

>、担当医はなかなかデーターの引き渡しには応じてくれないような気がします。
> なにか良い方法があればご助言下さい。

担当医はまさか、「高齢者を治療するなど意味が無い」などと思っているのではないでしょうね。

冷静に、しかし、毅然とした態度で、お母様の病気の最大限の治療を家族としては希望する旨お話するのが良いのではないでしょうか。

そこまでちゃんとお話されてもデータを紹介状に付けて下さらないような医師はまさかいらしゃらないと思います。
なぜならそれらのデータが患者さんの生死を分ける可能性すらあり、その責任を被ってまでデータを出さない医師がいるはずがないと考えます。

しかし、ニュースを見てもいろんな医師がいるのはお分かりと思いますが常に注意は必要です。

ま、そんなに悲痛な考え方ではなく、「多発性骨髄腫」という少し特殊な病気ですので一刻も早く専門の先生にかかられるのが良いのではないでしょうか。

各地方に設置してある「癌センター」などで相談されるのが適切でしょう。

以上、今回のお答えとさせて頂きます。どうぞ、お大事になさって下さい。


Date: Thu, 22 Aug 2002 10:07:22 EDT
Subject: お返事ありがとうございました

先ほど拝見させていただきました。

お話を頂き大変心強く感じております。後ほど結果を連絡させていただきます。

今後とも、よろしくお願いいたします。