質問・回答(0326)


「妊娠梅毒の胎盤からの感染」

Date: Fri, 9 Jul 2004 09:42:51 +0900

3*歳で現在妊娠9週目になります。
今までの経過
6月*日
個人病院Aで妊娠反応を確認。
6月1*日
個人病院Aでエコーで胎児を確認。血液検査の結果梅毒が陽性ということでパンスポリンT200を処方される。
6月2*日
自分でネットで調べた結果、パンスポリンの梅毒に対しての効果に疑問をもったので総合病院Bで診察を受ける。
パンスポリンは梅毒には意味がないと言われ、服用を中止。
擬陽性の場合もあるので、再度血液検査をしてから治療の必要があるかどうか考えると言われる。
7月*日
血液検査の結果ガラス板法(+)6 TPHA(+)2800で梅毒であると診断。
ビクシリン250mg2錠を一日3回・2週間分処方される。
胎児は9週の大きさがあり、ちゃんと育っていると確認される。
次回の予約は7月2*日。
間が3週間空くので、「薬は2週間分だが大丈夫か?」と聞くと「28日の時点でもう一度血液検査をして結果をみてからまた考える。薬はずっと飲み続けるものではないから」と説明を受ける。
担当医師の説明
「胎児への感染の可能性は胎盤ができる前も後も同じ確率なので、早くに治療すれば良いというものではない。」
「今の時期に主要な内臓や耳などの器官もつくられるので、胎盤というブロックのない今でも感染する危険は一緒」
「血液検査の数値は関係ないので、これくらいになれば安心という値はない。薬で菌を殺していくということを徐々に進めていくという方法しかない」

私が自分なりにネットで調べた知識なので、確かではないでしょうけれど、胎盤が出来る前に治療できれば、胎児への感染の可能性が出来るかぎり防げると思っていたので、大変ショックを受けると同時に担当医師の言葉がどうしても信用できません。

そこで足立先生にお聞きしたいのです。

・胎児への感染は胎盤完成前も後も同じ確率で起きるのか?

・7月2*日までの2週間薬を服用して、一週間開けて血液検査となると結果がでるまでに3週間開くことになる。その時点で妊娠14週に入ってしまうが、そのようにのんびりした治療で胎児への感染を防げるのか?又そのような治療以外に治療法方がないのか?

・感染の危険度や治療の進み具合をみるための物として数値やプラスマイナスはなんの役にもたたないものなのか?

・担当医師は早期治療しても意味がないとの考え方だが、この医師に今後治療を任せていて大丈夫か?
(何回も胎盤から感染する可能性が高いのですよね?と聞きましたが 全く関係ないと言われています。)

・他の病院にかかる場合は今までの検査データを借りたほうがよいのか?

・梅毒に感染した時期が不明だが、感染年数と胎児への感染の可能性は関係があるのか?

・出産後の母乳育児は可能か?

自分の年齢を考えると、この子を出産したいという気持ちが強いのでとても不安に過ごしております。
せっかく早くに妊娠と病気がわかり、何とか治療を急げば大丈夫ではないかと期待していただけに、最初の病院での薬の処方ミスと今の担当医ののんびりした態度に不信感と不満があることも否めません。
先生はお忙しいとは存じますが、何卒良いアドバイスをいただければ幸いです。よろしくお願いします。

Date: Fri, 09 Jul 2004 22:21:31 +0900
Subject: 「インターネット病気個別ご相談」お答えします。

大変ご心配な問題とお察し致します。
受持ちの先生ももう少し丁寧に説明して頂ければと思いますがお時間が無いのでしょうか。

では、ご質問項目に従いお答え致します。

> ・胎児への感染は胎盤完成前も後も同じ確率で起きるのか?

妊娠5か月ごろまでの胎盤が完成する前に治療すれば先天性梅毒児の予防は90%以上可能であるとか、胎盤が完成してから感染するので、妊娠16週以前には感染しにくいと一般的には言われてはいます。
しかし、全妊娠期間を通じて感染の可能性はあるというのが実状です。

> ・7月21日までの2週間薬を服用して、一週間開けて血液検査となると結果がでる までに3週間開くことになる。その時点で妊娠14週に入ってしまうが、そのように のんびりした治療で胎児への感染を防げるのか?又そのような治療以外に治療法方が ないのか?

一般的に感染しにくいとされる16週以前に治療が完了しておれば母体の梅毒による胎児への影響の可能性が随分と少ないと考えられます。

毎週血液検査をして調べたりするともっと安心出来るというお気持ちは良く分かりますがそういう検査の仕方は健康保険などでは認められない可能性が高くなります。
極力経費を削って効率的に医療を行わないとそれでなくても日本全体の医療経済が破綻しかかっているからです。

それではその検査の費用だけ自分で支払うからその病院で検査をしてくれと言っても現時点ではそれも「混合診療」と言って保険では認められず、もしもどうしてもという場合は診療の費用その他もすべて患者様の100%負担で保険は効かさずにやる方法もありますがこれには膨大なお金がかかりますし手続きその他も大変なのでほとんどの病院では断られるのではないでしょうか。

> ・感染の危険度や治療の進み具合をみるための物として数値やプラスマイナスはなん の役にもたたないものなのか?

いいえ、とても貴重な判断材料になります。

> ・担当医師は早期治療しても意味がないとの考え方だが、この医師に今後治療を任せていて大丈夫か?
> (何回も胎盤から感染する可能性が高いのですよね?と聞きましたが全く関係ないと言われています。)

「全く関係が無い」という考えは一般的ではありませんが、はじめに書きましたとおり感染の可能性は胎盤形成の前後関係無しに有り得ます。
大変珍しい病気のことを知らない医師が治療に向いているかどうかという問題は難しいですね。
基本的には一般の医師はありふれた病気の知識を充分に持って頂くのが良く、珍しい病気の知識が豊富だから良い医師であるなどとは言えないと思います。

しかし、世界で一番大切な自分の身体のことについて全幅の信頼を置ける医師かどうかは患者様ご自身でご判断されるのが最も良いと思います。
少しでも疑問があれば担当医師に尋ねて、信頼出来る答えが返って来るかどうかで総合的に判断されるべきと考えます。

なお、医師でありさえすれば身体のこと何でもすべて知っているかというと一般的にはそのようなことは決してありませんので申し添えます。


> ・他の病院にかかる場合は今までの検査データを借りたほうがよいのか?

もちろん情報は多ければ多いほど判断がしやすくなります。
あらゆるデータは基本的には患者様のものですので極力お願いしてお借りするのが良いでしょう。
変に遠慮していては借りれるものでも借りれなくなる可能性が高いです。

> ・梅毒に感染した時期が不明だが、感染年数と胎児への感染の可能性は関係があるの か?

現在では感染年数が長くなればなるほど治癒してしまっている可能性が高いので感染年数が少ないほど胎児への感染の可能性が高いのが実状と考えられます。

なお、妊婦が先天梅毒の場合には胎児感染の心配はほとんどないとされています。

それから、妊娠をしているときには不用意に必要性の低い薬を飲んだり、風疹や伝染性単核球症などの病気の人に近づいたり、生の豚肉に接触したり、猫に近づいたりなど出来る限り避けるようにします。
但し、残念ながらこれらのことすべてに完全に十分に注意をした場合でも出産直後の赤ちゃんに心配なことが出てくる可能性は全出産に対して2%ほどあるのは事実でそのほとんどは原因不明です。
このことは自然の摂理として受け止めつつ、しかし妊娠中は元気な赤ちゃんを夢見て希望を持って生活することが大切です。

> ・出産後の母乳育児は可能か?

母体が治癒しておればこのことによって母乳育児を制限する必要性は無くなります。

素敵な赤ちゃんの誕生を心からお祈りしております。
いろいろとご心配のこととは思いますが現在の医学は非常に進歩していますのでご心配の危険の可能性は非常に、極めて少ないです。
生身の身体のことですので万が一ということもあることはあるのですが、それは致し方の無いこととも言えます。

お母様ご自身が大変ご心配されていることのほうが私どもは返って心配なくらいです。
必ず受持ちの先生からも充分な説明を受けられましてどうぞご安心の上、素晴らしい赤ちゃんのご誕生を私たちも心待ちに楽しみにしております。
きっと素敵な、かわいい赤ちゃんを授かられることと信じております。

以上、今回のお答えとさせて頂きます。
どうぞ、お大事になさって下さい。


Date: Sat, 10 Jul 2004 17:25:44 +0900 (JST)
Subject: Re: 「インターネット病気個別ご相談」お答えします。

お返事ありがとうございます
お忙しい中、迅速なご対応に大変感謝しております
来週もう一度かかっている病院へ行って恐がらずに質問してみようと思っています

胎児への感染の可能性を100%排除するなど無理でしょうが、やはり出来る限り安心できる精神状態で出産したいと願っておりましたので、先生のご回答で
ずいぶんと気持ちが楽になりました

来週初めに******でお***いたします
本当にありがとうございました