
「むくみの原因を教えて下さい」Date: Tue, 5 Jul 2005 21:01:38 +0900 (JST)
半月ほど前から、左足の甲が、むくんで来まして、1週間前からは、右足の項もむくんで来ました。
尿の回数が若干減り(1日5回くらいが、4回くらいに)、また尿の量も減ってきたように思われます。
また、3ヶ月ほど前に犬にかまれまして、救急車で**大学付属**病院へ行きましたが、傷が浅いので処置は必要ないといわれ何もせず、家に帰りました。ところがインターネットで調べて所、犬にかまれたら、たとえ傷が浅くても、犬の歯には雑菌が多いので必ず、病院へ行き、処置をしてもらって下さい と書かれていました。
この事(犬にかまれて無処置)は、むくみとは関係あるのでしょうか?
むくみの原因を教えて下さい。肝臓、腎臓でしょうか?
私にはわかりませんので、よろしくお願い致します。

Date: Thu, 07 Jul 2005 17:50:42 +0900
Subject: 「インターネット病気個別ご相談」お答えします。
全身にむくみがくる病気にはご質問者が書かれていますように「肝臓」の場合と「腎臓」の場合の他に「心臓」によるものというふうに原因臓器として3種類あります。
この他にも「橋本病」などの「甲状腺機能低下症」、「クッシング病」などの「内分泌(ホルモン)」の異常などが原因で来ることもあります。
また、場合によってはいろいろと検査をしても特別な原因がみつからないこともあり、これは「特発性浮腫(とくはつせいふしゅ)」と言い、女性に多い傾向があります。
「むくみ」のことを医学的には「浮腫(ふしゅ)」と呼ぶことはご存知のことと思います。
「浮腫」にはこういった「全身の浮腫」の他に、身体のごく限られたところだけに見られる「局所性浮腫(きょくしょせいふしゅ)」というのがあります。
右側の足の甲だけが腫れたりする場合ですが、この場合は足の付け根のあたりのリンパ管や静脈が何かの原因で詰ったりするために出来ることが多いです。
何かの原因という場合、包帯できつく縛ったためにでも起こりますし、場合によっては癌の転移だったりすることもありますので原因ははっきりと調べる必要があります。
ご質問者の場合、右足に引き続いて左足にもむくみが出て来ていますので、これだけで決め付けるわけには行きませんが、どちらかというとむしろ「全身性の浮腫」の方が可能性が高です。
「全身性の浮腫」の原因臓器には3つあると最初書きましたが、そのうちのどれかというのは詳しい検査の前に、むくみの出方によりおおよその見当、予想が付くことが多いものです。
「糸球体腎炎」、「ネフローゼ」など腎臓が原因で来るむくみはまずは顔からむくんで来ることが多いです。
「心不全」など心臓の病気で来るむくみはご質問者のように両足からむくんで来ることが多いです。
肝臓が原因で来るむくみは「腹水(ふくすい)」と言ってお腹の中に水が貯まってから全身にむくみが来ることが多いです。
ですから、これだけできめつけてしまうことはいけませんが、ご質問者の場合は「高血圧」や心臓そのものの病気など心臓に関係したむくみの可能性が高くなります。
足の甲だけでなく、「脛骨粗面(けいこつそめん)」と言って、膝のお皿から前に下がって骨がむき出しになっている面、左足なら右側、右足なら左側の筋肉の付きがほとんど感じられない面を手の人差し指(お母さん指)、中指(お兄さん指)、薬指(お姉さん指)を約1cmほどずつ離してぎゅっと、10秒間ほど押さえてみて下さい。
押さえ終わったら指で押さえた3箇所がへこんでいるのが目でも見えるかもしれませんが押さえていた3本の指でこすってみるともっとむくみをはっきりと感じることが出来ます。
一瞬の間ぱっと押さえて、しかもへこみ具合を目で見てむくみの診察をしようとするお医者さんも多いですがこれでは微妙なむくみを見逃す可能性がありますので私は研修医の先生方には上のような正しいむくみの診察の仕方を教えています。
尿は腎臓で作られますので尿の回数や量などが減って来たのと同時にむくみが出て来たというとどちらかというと心臓よりも腎臓が原因のようにも思う方が多いかもしれませんが必ずしもそう決め付けてはいけません。
心臓の働きが弱ったり、「高血圧」などで「心不全(しんふぜん)」を起こしていたりすると血液循環が悪くなりそのぶん腎臓に血液が行かなく尿が出来にくくなり尿量が減ることも結構多いのです。
ご質問者の年齢、性別、今までの健康状態、血圧の様子などが一切書かれていませんでしたので大きなまとはずれをしてお答えしているかもしれませんが、まずは血圧などを測られて一般的な全身の診察を受けた上で採血その他の検査を受けられて原因を調べられることをお勧めします。
なお、むくみに対する当面の処置としては両足、特にむくみの多い方の足をふとんなどの上に乗せて、高くして寝ると少し楽になることがあります。
むくみに対する一般的な注意として野菜などのカリウムが多い食べ物を摂る。塩気を控えるなどの注意が必要です。
特に味噌汁、漬物などはごく僅かにするようにします。
それからうどんやラーメンの残った汁を飲み干したりすることも控えます。
これだけでむくみが引く方は多いです。
お薬による治療としては利尿薬が使われる場合が多いです。
心臓が原因の場合はジギタリスという心臓の収縮力を高める薬が使われる場合があります。
どちらの場合も尿の量が急に多くなりますので特に利尿剤は寝る前に飲まないようにしないと夜中忙しくなります。普通は朝食後一回飲むように言われます。
それから長くバスに乗ったりするときもトイレに行けなくて困りますので注意が必要です。
特に初めて利尿薬を飲まれる場合は外出を出来るだけ控えると安心です。
高血圧が原因の場合で程度がひどくない場合はいきなり血圧の薬を飲み始めるのではなく、食塩制限をしっかりと2−3ヶ月努力をしてみてそれでも駄目な場合に薬を飲み始めるように私は患者さんたちに勧めています。
しかし、これは個人により程度などにもよりますので、診察を受けた先生の指示に従うようにしてください。
犬に噛まれて放置していたことと今回のむくみとの関連性ですが、特殊な細菌、ウイルスが侵入して「腎炎」や「心筋炎」を起こすことなど有り得るかもしれませんがそういうことは大変珍しいことですし、ほとんど考えられません。
詳しい検査の結果、むくみの原因が全く不明でむくみだけがどんどん悪くなって行くような場合にのみ検討すれば良いと考えます。
なお、犬に限らず猫、ネズミ、ヘビなど動物に噛まれた傷はとても化膿などしやすいですので十分な処置が必要です。
「狂犬病」は現在では、日本ではみられませんが東南アジアなどに行って道端の犬に餌をやろうとして狂犬病になったりする日本人が時折いらっしゃいます。
猫に引っ掻かれて腕の付け根のリンパ節を腫らして「キャットスクラッチ病(cat scratch disease)」に罹ってしまったり、ネズミに噛まれて「鼠咬症(そこうしょう)」という病気になったりする人は現在でも時々いらっしゃいます。
野生のウサギを知らずに触って「野兎病(やとびょう)」という梅毒に似た病気になる人もいます。
飼っている小鳥が死んでから変な肺炎になる人も居ます。
これは「オーム病」という怖い病気のことが多いです。場合によっては命にも関わります。
「オーム」だけでなく、「十姉妹」でも「文鳥」でも「オーム病」を感染させます。
これには通常の抗生物質は効き目が無く、特別の治療が必要なのですが、こういう怖い病気をご存知でない医師も結構いらっしゃいますので専門医への受診が必要です。
「鳥インフルエンザ」に限らずいろいろと注意が必要なのです。
いずれにしても動物からの病気は変った病気が多いので注意して下さい。
もちろん動物には雑菌も多いです。
なお、今まで健康であった方が、急に何かの症状が出たという場合は特に早急にかかりつけの先生に相談をされるのが良いことが多いです。
本欄の内容を十分にご利用、参考にされました上で受診されることをお勧めします。
以上、今回のお答えとさせて頂きます。
どうぞ、お大事になさって下さい。
Date: Thu, 7 Jul 2005 18:31:38 +0900
早速のご回答、大変ありがとうございました。
>
>ご質問者の年齢、性別、今までの健康状態、血圧の様子などが一切書かれていませんでしたので
>
すみません、忘れていました。
年齢4*歳 性別:男
今までの健康状態、血圧:*ヶ月前に病院で測定した所血圧は正常。健康状態は、むくみが出る前は、健康だったと思います。
今回は、本当に、ありがとうございました。