
「甲状腺未分化癌でしょうか」Subject: 足立憲昭先生へご相談
Date: Mon, 22 Aug 2005 10:13:47 +0900
はじめまして、毎日生きた心地がしません。どうか宜しくお願い致します。
80歳の母の病気について相談します。
母は病院嫌い、薬嫌い。3*歳の私の記憶では母が病院へ行ったり、薬を飲んだのを見た事がありません。
幸い、大病を患ったことはなくきたようです。
母とは別居です。ただ、親戚から聞いた話によるとここ10年以内に心臓のことで病院へ行ったことがあると聞かされました。
母は体調が悪くても娘の私に一切言いません。
以下、母の症状の経過報告します。
8月13日 母の左側首(真ん中ほど)にこぶを発見。私は咄嗟にガンを疑い、病院へ行くことを勧めるが拒否。聞くと2,3日前から出来たとの事。痛みは全く無いとの事。
本人はすぐに腫れが引くと思っている様子。インターネットで調べる。
8月14日 私の自宅へ母が来る。何気に様子を見るとコブは変わらずの大きさ。
食欲はあるがあっさりしたものを好む。声がかすれている。
病院への診療を勧めるが喧嘩になる。
8月15日 母宅へ様子を見に行く。コブは変わらず。声がかすれている。
水分の多い果物を好む。病院を勧めるが拒否。
8月16日 母宅へ様子を見に行く。 前日と変わらず。
17日朝、病院へ行くのに朝迎えにくることを告げる。
8月17日 なだめすかし、半ば強引に母を**市*****へ連れて行く。
取りあえずとのことで総合内科を勧められ診察を受ける。
コブの大きさは7cmとのこと。採血とエコ−?を受ける。
総合内科の医師から 耳鼻咽喉科の受診を指示される。
耳鼻咽喉科 ****先生。さっと母を診察し、私だけを呼んで、「甲状腺ガンの疑いあります。いつからコブが出てきましたか?それによって大きく違ってきます。」
8月10日ぐらいとの事を告げると 「もしかすると「未分化ガン」かもしれない。
そのガンは進行がとても早く、そうなると治療が困難かもしれない。
ほんとうだったら細胞を採取して正確に確定した方が良いが、「未分化ガン」だと針を刺した時点でガンが全身に広がる可能性がある。
実際、手術の翌日に亡くなった方もおられ、「未分化ガン」に関しては昔は手術という方法を採ったが今は逆に何もしないというふうになってます。」
そして、CT受診を指示される。
私だけにCT等のフィルムを見せながら「やはり甲状腺ガンの疑いが強いです。
本来気道は真ん中にあるのがガンで横にずれてきている。」
そのフィルムは気道の周りをガンが被いかぶさってるようでした。
「今は、気道が丸くて問題ないですがだんだん、ガンで気道が細くなっていき呼吸がしんどくなってきます。
気道の確保のため手術をしようにも手術が出来ない状態です。」
その後の経過を尋ねると「気道が狭くなって息が出来なくなるか、全身にガンが広がってしまうかの二つです。
未分化ガンだとあと、2、3ヶ月かもしれません」
「ウィルスによる亜急性甲状腺炎だとステロイドで小さくなりますから、小さくなったら手術は出来ます。」
もし、「未分化ガン」であるのにそのステロイドを飲むことによって悪影響が無いのかを尋ねると「問題ありません」とのこと。
単なるウィルスによるもの又は甲状腺ガンの別の種類であることを願って少しの可能性に賭けてみようということで2週間、ステロイドを飲み8月31日耳鼻咽喉科で診察を受ける予定になりました。
ステロイドは リンデロン錠0.5mgを 最初の1週間は 1回につき2錠を朝、夕、残り1週間は 1回につき1錠を 朝、夕 ということになりました。
病院の食堂で午前に診察を受けた総合内科の医師に出会ったので
診察嫌いの母に丁重に接して下さったお礼を述べた時「カルテ見ました、もしかして(コブは)もう少し前から出来ていたかもしれませんね」っという内容のことおっしゃってました。
8月18日〜19日 恐がりで薬嫌いの母には「喉にバイ菌が入ったから腫れている。
食べ物で治すという段階ではなくこの薬を飲まないとバイ菌は死なくて後でしんどくなるのは自分だからね」 と伝える。
母自信は「こんなものすぐ治る」とコブを触る。(無痛と言うのが私にはショックです)
ガンが広がるので慌てて静止する。
母は喉仏が出てきたと本気で思っているらしく、そんなことはあり得ないと伝えると「そうか、じゃあ、治るように努力する」と母の口から出た。
母が喉がかすれて喋りにくい様子。痰が出るようだ。 どちらかというと和食のあっさりしたものを食べたがり、よく水分や果物を欲する。
8月20日〜21日
声枯れがひどくなった気がする。昨日今日は食欲がなく通常よりも遥かに少ない。もう胸が張り裂けそうだ。
母の前ではコブを気にかけないようにさりげなく見ているのではっきりとは判らないがコブの大きさは13日見た時よりも少し小さく見えるのは気のせいか?
母の症状は痛みが無いのと、声枯れが特徴です。
病院で熱を計りましたが汗で正しく計れなかったようですが看護師さんから再度計る指示はなく、母自身も熱があるようには言わない。
「しんどいか?」と聞いても「別に」と答えるだけです。
しかし、声枯れが増したのと食欲が無くなってきたのは明らかで元気も無くなってきました。
事前にインターネット・家庭医学事典で調べたときはまさか発症率の低い「未分化ガン」ではないだろうと思っていたため、医師から告げられた時は、涙が出るだけでした。
帰宅後になって疑問に感じることや質問をしたい事がでてきました。
私は31日までただ、じっと待つなんて不可能であり、今何をすれば一番良いのか?選択の判断を誤ってはいけない!と思いながらオロオロしてます。
前説非常に長くなりましたが 以下の質問にご回答お願い致します。ストレートでけっこうです、考えられる事全てお伝え願います。私は耐えるようにします。
1 8月10日頃より 急にコブが出てきたように書きましたが、思い返せばここ数ヶ月のうち電話口の母の声がかすれて聞こえた事があったため
「風邪か?」と何回か聞いた記憶があるため、あのコブは母の自覚症状が無いまま少しずつ大きくなってきた可能性もあると思え、甲状線ガンの別の種類の可能性もあるかもしれないと思えています。
しかし、やはり「未分化ガン」でしょうか?
2 細胞を採取していないので確定ではないとのこと−ならば、他の病院で(嫌がるであろう)母を受診させ別の医師の意見も聞いたほうが良いかもしれないと思えてます。
(勿論、診察いただいた先生にはせいいっぱいのご意見を頂戴したと思ってますが)
種類によっては治療法が違うようですし、手術が可能なんですね? その点はいかがでしょうか?また、別の病院の受診を勧めるということであれば お勧めの病院、医師をご紹介いただければ大変ありがたいです。
3 「未分化ガン」である場合、先日受診した医師は「治療は難しい」とのことでしたが、放射線治療等別の治療方法があれば何でも教えていただけますでしょうか?
4 「もしかすると、あと2、3ヶ月かもしれない」と言われたため 母との旅行など考えてますが、逆にあまり動かないように安静にさせておいたほうが良いのでしょうか?
5 母と一緒に暮らすことを勧めていますが、食欲も落ちてきたようですし、そんなことよりも入院させて何かしら治療を受けるのが先決でしょうか?
6 告知のことを悩んでいます。あの母にはどの方法がいいのか?
告知すれば途端に元気が無くなり弱くなるのか?
逆に告知することにより母自身がやりたいこと、食べたいもの、会いたい人、私に伝えたい事等・・・
が明確になりそれらを優先に生活が送れるかもしれない・・・
ご意見をお願いします。
7 「未分化ガン」の最後は「全身にガンが広がる」か「息が出来なくなる」と聞きましたが。
もし、母が「息が出来なくて苦しい」となってきた場合どのように処置をしたらよいのでしょうか?呼吸を確保して助けたいです。
余談ですが、父は幼少の頃舌癌で亡くなり、母は一人っ子、私も一人っ子です。
私にとって母はたった一人の身内です。
その母ともう一緒の春も夏も無くて、秋だけかもしれない、お正月にはもういないかもしれない・・・。
時間がもう無いので 「あれをやれば良かった」「あの方法なら助かったかもしれない」
などと後悔することが出てくると私自身生きる気力が無くなってしまいそうです。
少しでも可能性があればそれに賭けたいし、努力します。
「残り少ない日々を楽しく安らかに過ごさせよう」という冷静な気持ちと「まだ、2,3ヶ月と決まったわけじゃない、未分化ガンとは決まってない、決め付けないで!!」
と可能性を必死に探そうともがいている私がいます。
それゆえ前述しました質問は その気持が混同してしまっている内容になっていますが、どうかご理解いただけますようにお願いします。
母とは一日でも長く一緒に過ごしたいと思っています。何卒宜しくお願い申し上げます。

Date: Mon, 29 Aug 2005 21:49:11 +0900
Subject: 「インターネット病気個別ご相談」お答えします。
メールを拝読させて頂きました。
大切なお母様のことを思い、耳慣れぬ病気の名前を聞かされて何とかしてインターネットなどで少しでも役に立つ情報を得ようと努力をしておられる姿がひしひしと伝わって来ました。
取り急ぎまずはご質問項目に従いお答えさせて頂きます。
1.なかなか慣れない人には聞き分けは出来にくいのですが、 「声のかすれ」というのも甲状腺の腫れの重要な症状の一つです。
かなり前からそういう症状が出ていたとしたら 未分化癌ではなく、もっとゆっくりと大きくなって来る他の種類の癌の可能性も 当然出て来ます。
2.癌の診断、あるいは癌の種類を明確に言うには一般に細胞や組織を顕微鏡で検査する必要があります。
しかし、癌の中には細胞を取って検査しようとすると癌組織を崩してしまいそれをきっかけにして 癌細胞をその周囲や全身に撒き散らしてしまう(「転移」させてしまう)こともあります。
そういうことがよく起こる病気としては「卵巣嚢腫」、「悪性黒色腫」、「精巣腫瘍」、「甲状腺悪性腫瘍」、「唾液腺腫瘍」などが 知られており、これらの癌が疑われている場合は細胞の採取(「生検(せいけん)」と言います)は禁忌(絶対にしてはならない)と されています。
しかし、この上記5種類のうち「甲状腺癌」だけは大丈夫という意見も多いです。
甲状腺の場合は徒に転移を恐れて生検を避けるのではなくむしろ積極的に生検をして腫瘍が本当に癌なのか 悪性度がどの程度なのかはっきりさせることの方が重要と考える医師も多いのです。
甲状腺については日本で一番有名な**県**市の**病院にお母様も一度受診されることをお勧めします。
生検の是非についても是非**病院の****院長先生にご相談されてはと思います。
3.もしも本当に「未分化癌」であったならば放射線の治療の他に手術、化学療法を組み合わせて治療しますが 残念ながらどれもあまり効果が無いというのが実情です。
4.病気の確定診断を先ずされるのが良いと考えます。
5.治療を急ぐよりももっと診断を確定することを急がれるのが大切でしょう。
6.診断が確定もしていないのに「予後の悪い未分化癌かもしれない」などとお母様にお伝えするのはどうかと思います。
もしも本当に未分化癌だったとしたら致し方ないかもしれませんが、 万が一診断が間違いで良性腫瘍や炎症などであったら大変です。
悪い結果を予想などされて自殺されたりしたらそれこそ後になって悔やみきれません。
セカンドオピニオン、サードオピニオンを得られて正確な診断に一歩でも近づかれることをお勧めします。
7.もしも未分化癌であって呼吸が出来なくなった場合、しかたなしに否応無く呼吸が出来るように 気管を通す手術が必要になってくる場合もあります。
しかし、これも一時的に呼吸を通すためだけの手術となってしまいます。
甲状腺では日本で一番、と言われていて、医師なら誰でも知っている**病院は**にあります。
**からでしたらそれほど遠くはありませんし一日も早く是非、大急ぎでご相談されるようお勧め致します。
**病院の電話番号は、TEL:0**-***-**21 です。
先ずは一刻も早く電話で問い合わせをされて相談に訪れられるようお勧めします。
以上、簡単ですが今回のお答えとさせて頂きます。
どうぞ、お大事になさって下さい。
Subject: お返事頂戴致しました。
Date: Fri, 26 Aug 2005 21:58:59 +0900
こんばんわ、足立先生。
確かにお返事を拝読致しました、ありがとうございます。
改行が乱れた長文であり失礼いたしました。私の藁をも掴む思いを察していただき嬉しく思います。
明日は2週間ぶりの検診です。(当該病院にセカンドオピニオンのことを尋ねたら少し不服そうな看護士の返事で明日が少し心配ですが)最悪の結果を報告されても母を説得し、是非**病院の院長先生に相談したいと思います。その分野でのトップレベルの病院であるとのことで納得のいく説明をしていただけそうですし、私も事実を受け入れられそうです。ご紹介有難うございました。