
「顔面が白くて真剣に悩んでいます」Date: Fri, 23 Dec 2005 00:15:47 +0900 (JST)
2*歳男です。皮膚が白い(特に顔面)ことで、真剣に悩んでいます。
もともと、色白でも色黒でもなく、健康的な色でした。
・貧血と思い知り合いの内科医にたのんで鉄剤を一日100mgを2ヶ月ほどのんでいますが、顔色は相変わらず、変わりません。
・24時間血圧測定を試したところ、平均血圧は、上が103、下が72で、低血圧ではないとのことです。
・高校を卒業してから1年間、大学受験のためほとんど家にいました。
その時期からストレスからか、体調をくずしていたので、半年間ほど心療内科にかよっていました。
・大学入学後は、いつも緊張状態が続き、手足が冷え、 朝は特に体がだるく、また、緊張のあまり大学に行く前に3回ほど下痢をしてしまったり、めまいがしたり、汗を異様にかいたり、憂鬱な時があると思うと、逆に頭の中でいろいろな考えが駆け巡り興奮状態がずっと続くことがあります。
・そこで、以前とは違う心療内科に通い、トレドミンやドグマチールなどの抗うつ剤を処方してもらいましたが、薬の副作用の血圧低下のせいか、余計顔色が悪くなるので飲むのを中止しました。
デプロメールは湿疹がすごくでてしまいだめでした。
・抗不安薬としてセレナールを処方していただいた時は、顔の血の気がすこしよくなったきがします。
そこで質問です。
(1)貧血、低血圧でないとしたらほかにどのような病気が考えられますか?
(2)もし病気でないとしたら、すこしでも顔色を良くする生活態度はありますか?

Date: Sat, 24 Dec 2005 18:51:08 +0900
Subject: 「インターネット病気個別ご相談」お答えします。
比較的短いメールでしたが、真剣に悩んでおられる様子が良く分かりました。
顔や皮膚の色は血液中のヘモグロビン(赤血球に含まれており「血色素」とも言います)の量や状態(酸素が付いているかどうか)、皮膚の角層の厚さ、メラニン色素の量、血管の拡張の度合い(自律神経が調節をしています)、などによって決まってきます。
これ以外にカロチネミアと言ってニンジンやカボチャ、柑橘類をたくさん食べたときにも色が変ります。男の子が面白がってみかんを食べ過ぎて足の裏などが黄色くなることは皆さんも経験されたことがあるのではないでしょうか。
「顔色が白い」というと先ず思い浮かぶのは昔、若い女性が鉄分の少ない食事を摂っていて、特に月経が盛んになった頃に「鉄欠乏性貧血」になり周囲の人から顔色が白くなったと言われていて偶然血液検査で貧血がみつかったりということは良くありました。
最近は栄養に気をつける人が多くなったためと思いますがそういう人はだんだんと少なくなって来ています。
ご質問者の場合、貧血ということも考えて鉄剤の内服を2ヶ月続けられたようですがそれでも顔色に変化が無かったということでこういった「鉄欠乏性貧血」は考えにくいようにも思います。
但し、鉄をいくら摂取しても消化管からの鉄の吸収が悪いために起こる貧血もありますし、貧血イコール「鉄欠乏性貧血」というわけではありません。
貧血という病気はさまざまな原因で起こります。場合によっては白血病による貧血でも顔色が白くなってくることさえあります。
既に血液検査はどちらかの病院または医院で済ませられているかもしれませんがもしも未だであれば貧血が無いこと、内臓の病気がないことを確かめておいてもらうことをお勧めします。診察所見や検査結果にもよりますが大概は1−2回の簡単な採血検査で貧血の有無、白血病の有無などは分かることがほとんどです。
尚、24時間の平均血圧は103と72ということですね。低血圧とは言えなくても低い方ですね。
場合によっては「起立性低血圧」と言って普段の血圧は正常でも急に立ち上がったときだけに血圧が低下する人たちもいます。
急に立ち上がったときに血圧が低くならないかなどは確かめておかれると良いと思います。
なお、低血圧で顔色が白くなる場合は白いというよりはむしろ青白いという感じが多いです。
それではご質問項目に従いお答え致します。
(1)考えられる病気
上に書きましたように貧血が本当に無いこと、特に鉄欠乏以外の原因で来る他の種類の貧血でないことは一度は確かめておかれてはと思います。
「最近顔色が白くなって来た」ということで採血してみたら白血病だったなどということもあります。
貧血、低血圧以外に顔の色が白くなる病気には次のようなものがあります。
「フェニルケトン尿症」とか「Chediak-Higashi症候群」など遺伝的なものは他の症状が出たり子供の頃から白いのでご質問者には該当しないでしょう。
「ネフローゼ症候群」という腎臓の病気の人が皮膚が白くなる傾向がありますので一度尿の蛋白を調べておかれると安心です。簡単に調べることが出来ます。
又、血液の混じった下痢を起こす「潰瘍性大腸炎」で皮膚の色が白っぽくなる人がいらっしゃいます。下痢があまりに頻繁な場合は消化器の専門医に一度診てもらっておかれると良いでしょう。
原田氏病という目の病気でたまに皮膚の色が白くなる人がいますがむしろ髪の毛や眼底の色が白くなる人の方が多いです。
最近たまにニュースに出る「砒素中毒」で皮膚に症状が出る場合はむしろ黒っぽくなることが多いのですが稀に白っぽくなることもあるようです。
皮膚科の病気で「白斑」というのがありますがこれはたとえ顔に出来たとしても部分的に白くなるだけです。
「皮膚白皮症」という病気の一種で生まれつき身体全体が白いという人もいらっしゃいますがこれは生まれつきです。
身体全体または場合により斑状ですので「特に顔面」ということはありません。
顔の色の変化が来る病気として知られているのは比較的限られています。
肝臓が悪くなるとむしろ顔が土色になりますし、副腎皮質ホルモンの低下する「アジソン病」やバセドー病などの甲状腺機能亢進症、鉄分が皮膚に沈着する「ヘモジデローシス」などでは普通は逆に顔の色は黒っぽくなります。
但し、「アジソン病」では稀に逆に白っぽくなることもあるようです。
上記いずれの病気も医師にかかっておられて簡単な検査さえ受けておれば見つかるものばかりです。
そういうわけでいずれもご質問者に該当するような病気ではなさそうです。
ご質問者の症状は現在の医学では解明されそうに無いというのが実情だと思います。
なお、「円形脱毛症」など自律神経系の病気で皮膚の色が白くなることはたまにありますが自律神経系の病気はなかなか血液検査などには異常所見がみつからないことが多いのでそういった病気の可能性も考えておいても良いかもしれません。
現在の医学で可能ないろいろな検査結果を行っても異常が発見されないのに「皮膚の色が白い」ということがとても気になり日常生活にも支障が来るような場合は精神科、メンタルクリニック、心療内科などで「身体表現性障害」特に「身体醜形障害」の一種と言われることがあります。
最近増えて来ています。
ご質問者のようにストレス、緊張状態、憂鬱、興奮などと合併して来ることも良くあるので可能性が無いとも言えませんが「皮膚の色が白い」というのが事実であるのならば「精神的なもので病気ではない」と決め付けなくて良いでしょう。「皮膚の色が白い」という現象を現在の医学では原因を究明出来ないというのがより正確な考え方と言えるでしょう。
しかし、現在病院で可能な検査で異常が無くて原因不明で皮膚の色が白くなった方が、後になって悪い病気に発展するということは知られていませんので検査さえちゃんとしてもらっておけば身体の悪い病気を心配する必要は無いように思いますが如何でしょうか。
(2)生活態度
もちろん、規則正しい日常生活は基本的に大切なことです。
以下、少し立ち入ったことまで書かせて頂きますが、これも偏(ひとえ)に少しでもお役に立ちたいと思ったためですのでお気を悪くされずに読んでみて下さい。
また、ご質問の文章は短いでしたのでご質問者の日常のご生活はこの10数行で想像する他ありませんでした。ですから相当的外れな点もあるかと思いますがこれも悪しからずご了承下さい。
あくまでご参考にされまして、ご自身に当てはまると思われる点のみご活用下さい。
病気で無いのならば「顔色を良くする」ということに注意を集中し過ぎないことです。はっきりとした根拠があるわけではありませんが、余りに顔色のことを気にしていると顔面に行っている自律神経に影響を与えて血管を収縮させてしまうことさえ充分に有り得ます。精神安定剤の「セレナール」を服用して少し顔の血の気が良くなったのもそういうことが関係している可能性を示しているのかもしれません。
しかし、気になっていることに対して「注意を集中し過ぎない」ということを守れる人は結構少ないものです。
気になっているということはむしろ自然に注意が集中してしまうものでもあります。
そういう場合は逆に、顔の色を出来るだけ観察をしてどういう場合に良くなり、どういう場合に色が悪くなるかを調べてみるのも一法です。
ご質問者は大変注意深い観察により「セレナール」という薬で顔の色が少し良くなることを発見されました。顔の色を変化させるのは「セレナール」という薬だけではないかもしれませんね。
他の薬を飲んだたときにはどうかなどを心療内科の先生に詳しくお話をされるのも良いと思います。
薬以外にも天候、自分の行動などが影響していることも有り得ます。
特にお勧めしたいのは他人との関係です。
ご家族とどういうお話をしたかなどが影響をしていないかどうかたまには検討をしてみて下さい。
もしも新たなことが見つかれば又お知らせ下さい。
ご連絡のみでしたらご自由にお送り頂きましても構いません。
何らかの回答をご希望の場合は規定に従い「追加ご質問」をご利用になりましても構いません。
以上、今回のお答えとさせて頂きます。
どうぞ、お大事になさって下さい。
Date: Sun, 25 Dec 2005 18:16:15 +0900 (JST)
Subject: Re: 「インターネット病気個別ご相談」お答えします。
素早いご回答たいへんうれしく思います。
もう一度、知り合いの内科医に貧血のことを伺い、また、起立性低血圧のことも話し合ってみたいと思います。
(思い返してみると、横になると心臓がどくどくする、高校まではスポーツをしていたのに、それ以降はほとんど歩かず家ですごしていたので下半身の筋力が弱っていることも考えられるかもしれません)
また何か質問ができたときは、宜しくおねがいします。