質問・回答(0346)


「強い眠気の発作の病名」

Date: Mon, 26 Dec 2005 08:49:13 +0900

足立先生
 はじめてご相談させて頂きます。
今年10月28日に夫が下記の発作を起し、以来いくつかの検査を受けましたが今の ところ病名が確定しておらず、したがって治療も出来ず不安な思いをしております。
長文になり恐縮でございますが、以下詳しいことを書きました後に、質問事項を列記致しますので、ご意見をお聞かせ頂きたく、何卒よろしくお願い申し上げます。

患者プロフィール
氏名:****(男)***県**市在住
生年月日:1940年*月**日生 65歳
身長:168p  体重:55s
生活状況:2004年3月リタイア以降自由人
     飲酒 1日ワイン2分の1本程度(発作以降は止めている)
     たばこ 40歳頃以降禁煙
     スポーツ 20年以上ランニング継続(発作2日前まで時速12キロで3 0〜45分を週4、5回程度)
健康診断:半日ドックを年1回10年以上継続して受けている
病歴:既往症 高血圧・高コレストロール、入院・手術の経験はなし
服用中の薬:(健康診断で指摘を受けた結果)
   ・4,5年前より降圧剤ノルバスク5mg服用(3ヵ月前からは2,5mgに 変更)
    血圧はこの1,2年130−80位で安定していたが、発作後、上が110 −150、下が75−90と変動している
   ・コレステロールの薬リピトール10mgも併せて服用
    トータルコレステロール値 
           2004年10月 262
            2005年 1月 299
                  3月 230
                  6月 220
                  9月 219
                 12月 189
今回の発作の特徴:
 ・主に強い眠気(実際には眠らない)を感じた後両脚に震えがくる。麻痺・意識障害はない。
その他の症状:
 ・両腕の痺れ感(あったりなかったりする)
 ・首から顎にかけての張り(途中から改善)
 ・頭に重いような不快感を感じる時がだんだん多くなってきている(入浴などして 汗をかくほど暖まることで改善される場合が多い)

発作の経過:(患者自らが発作後気分のよい時に記録したことを以下にコピーします)

10月28日(金) ーー 最初の発作の経過
 昼食後ビッグサイトに出かけ、PC Show を見学。1時間余り見物したとき、歩行中にもかかわらず、まぶたが重くなり、強い眠気を感じた。そのまま数分歩行していると、両足が重く力が入らないようになるとともに、雲の上を歩いていて重心が揺れるような感覚に襲われた(「浮遊感」と呼ぶことにする)。そのまま歩行は可能であったので、ゆっくりと「国際展示場」駅までゆき自宅まで帰ることとした。大井町線の車中、着席していると両足に震えが来た。両足の後ろ側の筋肉が震えていた。田園都市線乗車中は震えていなかったと思う。
帰宅後、高血圧等で受診しているA病院に電話し救急診療を依頼し、17時過ぎころ病院到着、この時点では「浮遊感」は残っていたが、眠気、震えは収まっていた。 2 0時半頃CT撮影。異常は認められず。31日K先生の予約をして帰宅。「浮遊感」は少しずつ軽減していくように感じた。念のため「バイアスピリン」を4錠貰う。

10月29日(土)
 眠気、震えは発生しなかったが、「浮遊感」は時々感じた。

10月30日(日)
 眠気、震えはなく、また「浮遊感」もほとんどなかったので、買い物に出かけた。

10月31日(月) ーー かなり強い発作
 朝7時起床。朝食後の8時過ぎぐらいに強い眠気を感じた。少し横になっていた が、8時半過ぎ徒歩でC駅に向かった。歩いている間「浮遊感」を感じた。駅からタク シーでA病院へ。9時頃診察受付をすまし、待合い席へ。9時半頃から両足に震え発生。1時間ぐらいで収まる。11時頃内部待合い席へ。そこでまた震え発生。
11時半頃K先生に受診。各種麻痺の有無の検査後、MRI, 脳波検査の予約、採血をして帰宅。(意識障害・麻痺は認められず)
 午後以降、「浮遊感」はあるが、震えは殆ど生じなかった。

11月1日(火)
 終日「浮遊感」があり、数回、「眠気」を感じ、横になると震えを感じた。震えは両足が寒さで震えるようである。上半身は殆ど震えない。

11月2日(水) ーー 新しい症状(両腕の痺れ)
 7時半頃起床。朝食前新聞を読んでいるときに例の眠気を感じ、横になると両足の震えが来た。震えているとき寒くないのに寒いような気がする。1時間程度継続。朝食は抜き。
 調子が悪いので予約外診療を依頼。11時頃病院着。手足の麻痺の有無と胸の聴診で診察終了。MRI検査を早期に出来ないかとのお願いに、私の場合には脳波検査の方が役に立つとの返事を頂いたが、私には理解不能。脳波検査の予定を繰り上げる変更をして帰宅。
 午後3時過ぎぐらいから、新たに両手の痺れが発生。脇の下から親指、人差し指、 中指まで痺れてきた。新しい症状が発生したため、再度予約外診察をお願いし、17時頃A病院着。M先生に診察頂き、首のX線写真を撮影。現象が全身にわたっているので、脳ではなく首の神経の圧迫等により異常が発生している可能性が高いという説明が良く納得できた。また、症状が左右対称なので脳の異常である可能性が高くないと言うことを聴き、不安が薄らいだ。精神安定剤を頂いて帰宅。(この後症状が安定したので精神安定剤は服用せず。)この日は以後異常は発生せず。
 診察時M先生が私の頭を前後に動かしたとき「コキ」という音がした。診察以後調子 がよいのはこの影響か?

11月3日(木) ーー 小康状態に
 15時頃までとくに気がついたことはなし。その後両腕の軽い痺れがでたので横に なると、軽い震えが発生。震えは10分程度で消滅、痺れは1時間程度継続。ただ し、この時は今まであった最初に知覚する眠いという現象は殆ど知覚できなかった が、目の奥が重いような感覚はあった。症状の発生状況が少し変わったように思った。

11月4日(金)
 9時頃目の奥が重いような感覚に襲われ、室内を歩いてみると軽い浮遊感を感じ た。歩行の時両足の前側の筋肉に脱力感あり。横になって休んだが、これまでのような両足の震えは起こらなかった。なお、両腕の軽い痺れはあった。症状の発生が変化してきたようだ。また、足の人差し指と中指の付け根のあたりに軽い痛みを感じた。
この足の指の症状は数回発生と消滅を繰り返した。片足ずつ起こったと思う。今回の 発作の症状は比較的軽かった。
 昼頃脳波検査のため入浴。発作の発生以来心配であったので本日まで入浴はさけていたが、入浴後は浮遊感等を感じず、快適な気分であった。
 15時から病院で脳波検査。帰宅後は終日異常なし。

11月5日(土)
 起床時は頭がすっきりしていて快調。ただし、左足中指の付け根あたりに軽い痛み があったが(圧迫痛)、短時間でいつの間にか消えた。朝食後(起床後1時間後ぐら い)、首の付け根から背中に掛けて、張りと重い感じ、更に頭も重く、軽い「浮遊感」もあったので横になり休む。この時以降両腕に軽い痺れ感発生。震えは発生せず。上記症状は昼過ぎまで継続したが、次第に軽微になり、午後は気持ちよく過ごせた。頭から背中への張りも感じなくなった。

11月6日(日)
 午前中ごく軽い違和感はあるが、ほぼ通常状態に近い。午後も同様。

11月7日(月)
 前日と同様。 若干違和感が軽いと思う。
 A病院K先生受診。脳波、血液検査(カリウム等の異常)異常なし。発作は軽い脳梗 塞から来ているとのK先生の判断。 頸椎のMRI検査を21日に追加予約。診察は2 8日の予定。

11月8日(火)
 症状はだんだん軽くなる。ただし起床後2時間ぐらいで軽い違和感を覚える。午前中に軽い違和感を感じるのはこの数日同じであるが、違和感の程度は軽減されてきて いる。

11月9日(水)
 午前中殆ど違和感を感じなかった。終日調子は悪くない。

11月21日
 頭部MRI検査  病院歩行時軽い浮遊感あり。

11月25日
 頸部MRI検査 病院歩行時軽い浮遊感あり。

11月10日(木)〜11月27日(日)
 時々軽い浮遊感を感じるが、頭に違和感はなく小康状態が継続

11月28日(月) ーー 新しい症状の発作
 MRI検査結果の説明を受ける。
 頸部は若干椎間板のずれ等損傷があるが、問題なしとのこと。
 頭部MRI検査結果は小さな脳梗塞の跡があるが、今回の症状には関係なし。
 頭部MRIによる血管撮影では延髄(?)の方に延びる血管(脳内の4本の太い血管のうちの2本)が細いので、脳スペクトにより血流を検査することとなり、12月20日検査予約。なお、血管が細いのは先天的なものの可能性もあるとのこと。
頭の血流を良くする薬を受領:「セロクラール」10mg錠1日3回服用 30日分 夕食後19時半頃「セロクラール」を1錠服用。 10月28日の発作以来はじめて薬を服用する。21時頃顔に火照りを感じ、血圧測定したところ150−90と通常の130−80に比べ高かった。23時頃煎餅を食べていると口の動きが悪くなった。噛み合わせに力が入らないようになった。数分後両足の後ろ側の筋肉に震えが来た。震えが来たので、横になるため、椅子からソファーまで歩く時両足に力が入りにくく、浮いているような感じであった。歩き方は正常であると思う。この症状は最初 の発作と似ているが、今回の症状では、目(両目の眠気または目の奥が重い感じ)で はなく口(噛み合わに力が入らない)にまず異常が発生する点が異なっている。震 えは1時間弱継続し自然に消滅した。

11月29日(火)
 起床後30分ぐらいで「浮遊感」及び両足の震え発生。口の症状は何も食べていな かったので不明。なお、朝の血圧は130−85でほぼ通常の値であった。
 「セロクラール」の服用継続の可否判断のためA病院へ。F先生診察。「セロクラー ル」を止め、代わりに「バイアスピリン」とてんかんの薬「フェノバール」散 10 % 1g 両者を28日分処方してもらう。
 追記:「バイアスピリン」は3日服用。「フェノバール」は脳波検査で、てんかん は否定されているので、服用せず。
 F先生と30分ぐらい話をした。先生の判断はてんかん、または心身症の可能性が高 く延髄(?)へ行く血管が詰まっている確率は低いのではないかとの感触(脳スペク トの検査目的)。M先生の判断と同じで血管が詰まれば半身に異常が発生するのが普通 であり、脳梗塞では両足に起こらないとの意見。ただしこの血管が詰まると致命傷な ので血流を良くする薬「セロクラール」を処方したのであろうとのこと。脳スペクト による血流検査は安心のため受診が必要であるが、発作の原因解明にはならないのでは?
 就寝時ベットに寝ているとき両手の痺れ(脇から腕の内側を経て親指、人差し指、 中指の3本)及び両足のごく軽微な震えを感じたが10分程度で消え、そのまま睡眠 に入る。

11月30日(水)
 起床時、ベットの中で軽い両手の痺れ(脇から中指、薬指、小指にかけて)及び昨 夜よりは強いが軽い両足の震え発生。15分程度で消滅。手の痺れは前回の発作時同 様で、親指側から始まって、小指側に移動していく。前回と同様ならば、この後痺れ は消えていくものと予測する。またベットから立ち上がったとき右足の薬指付近に軽 い圧迫痛(左足の同所付近には違和感)があり、起床後10分程度で消えた。これらの現象は前回の発作後の経過とよく似ている。昼間軽い震えと両手の痺れ短時間あり。両手は痺れていないときは「だるい感じ」がする。

12月2日(金)
 昼間は調子悪い。頸椎が神経にかかっているのか頭が重く、両足の軽い震え、両腕 の痺れまたは怠さを感じる。終日横になっていることが多かった。
 19時頃気分が悪いので頭を後ろにそらせて「コキ」とやったら快調になった。ご く微妙なズレで障害が発生しているようだ。前回のM先生の「コキ」と同様な効果 か?入浴後はいつものように快適な気分。

12月3日(土)
 今朝、起床後は調子が良くないので、朝風呂に入ってみた。いつものように風呂上 がりは快適で、その後頭が重い、目が重く眠い感覚、首がこっている感じ、両腕がだ るい等の違和感は時々あるが、終日比較的良好な状態が継続した。震えは起きなかっ た。また歩行時の浮遊感は殆ど感じなかったが、両足前側の筋肉に張るような弱い緊 張感があった。夜また入浴し、快適な気分のまま就寝。

12月4日(日)
 前日とほぼ同様。朝、夜入浴。気分が悪くなると入浴で逃げている感じ。

12月6日(火)
 朝入浴。昼前に若干気分悪化。首から顎にかけての張り、及び頭が重い感じあり。 眠い感じと首の張り、頭の重さなど。気分が良くないので16時頃入浴。上記症状 は軽減され、快適とは言えないが、調子よくなった。
 しかし、18時頃首から顎にかけての張りが強くなり、横になったところ両足に軽 い震えが発生した。震えは5分程度で収まる。これは11月28日の2度目の発作の形、「口から震え」の手順を踏んでいるように思う。2度目の発生である。
1時間程度横になっていたら、症状は治まり、気分も良くなってきた。以後寝るまで 同じような状態。

12月7日(水)
 起床時かなり調子がよい。起床後入浴。
 午前中A病院へ紹介状と検査データの提供を求めに行く。医療相談Oさん(女性)に相談後、内科受付で依頼。K先生に直接依頼する事とし、12日(月)14時30分面会を予約。
18時頃、首、肩等の筋肉が硬くなってきたので入浴。気分が良くなる。
 19時頃両顎の下あたりが硬くなり、足に震えが来そうな感覚であった。いすに座ったままであったので、震えはこなかったが、横になればきていたかも知れない。その後、眠気を感じたので、しばらく横になったら回復した。入浴して就寝。

12月8日(木)
 起床後まず入浴。今朝はあまり気分が良くならなかった。 顎の下が張って気分が 悪くなる症状が、発生したり消えたりを繰り返している。大きな変化なし。

12月9日(金)
 終日、首から顎にかけて時々張りを感じるが、震え等の症状は出ていない。頭の重い感覚もなくかなり良好な1日である。調子が悪くないので、朝の入浴はパスした。 10時30分循環器系(高血圧、コレステロール)受診のため、A病院へ。Y先生に 発作の状況とまだ診断が下っていない旨の話しをしたところ、紹介の労を執って下さ ることになった。紹介状をいただき、検査結果を借用し帰宅。
**大学病院を紹介して頂いたので脳スペクト検査はキャンセルした。

12月10日(土)
 起床後、顕著な症状はないが、頭が重く元気がない感じ。強いて言えば、首の周り から後頭部にかけて違和感(張り、凝り)があり。そこで入浴したら、かなり気分が 良くなった。当分は入浴頼みになりそうだ。
1日中、首から後頭部にかけての凝り、張りが強くなったり弱くなったりしている。
午前中が強く、午後は和らぐように思う。以前のような「浮遊感」はないが、首周り の異常と頭が重い症状が継続している。

12月11日(日)
 今日は昨日より気分がよい。首周りの症状は強くなったり弱くなったり変化しながら継続。両足の震えまでは進行していない。両腕のだるさは軽いが継続している。

12月12日(月)
 症状は前日と変わりなし。
 Y先生の紹介状と、検査データを持って**大学病院へ。 
 検査データと症状を記録した日記から判断して、対応する病名が見つからないとの ことであった。頭部及び頸椎のMRIについては年齢に応じた損傷があるがとくに問題は ない。頭部MRIについては6ヶ月後ぐらいに追跡検査して変化を見た方がよいとのことであった。また、症状から判断して、てんかんの可能性は低いとのことである。  一連の発作パターンの症状が現れることは事実であるが、考えられる検査も済んでいるので、経過を観察するしか方法はないとのことであった。
 Y先生への手紙を預かり帰宅。

 多くの先生から発作はストレスによるものではないかとのご指摘を受け、考えてみ た。精神的なストレスについては、リタイアし気ままな生活を楽しく送っており、考 えられない。しかし、「目」のストレスに思い至った。私の視力は、老眼であり、調 節は殆ど動いていない。また、左右で強度の違う近眼であったので、調節が止まった 状態で、現在右目は30cmぐらい、左目は100cmぐらいに焦点が合っている。
リタイア後12.1インチのノートパソコンを毎日長時間見ているので、目にストレスがたまる可能性がある。
そこで、本日よりパソコンと読書を控えることにした。

12月20日(火)
 首周り、頭が重いと言う症状を軽くするため、13,14,15日は朝、夕、就寝前と2度ないし3度入浴。とにかく入浴後は症状が軽くなり、気分が良くなる。入浴 以外に、日向ぼっこや暑いものを食べた後など、体が温まって汗ばむぐらいになると 気持ちが良くなる。
 また、目へのストレスが減ったせいか、首周りの張り、頭の重さが日を経るにつれ て軽くなり、比較的気持ちよく過ごせる時間が増えてきた。勿論時々頭が重くなるこ ともあるが・・・。
 一方、この4,5日はとてもよく寝る。10時間以上寝られる。更に起きてからも まだ眠い。昼過ぎぐらいまで眠い感覚が継続する。眠気が強くなると横になるのであるが、なぜか横になると目がさえてくるように思う。眠いけれど、以前のような震えは発生していない。

12月21日(水) ーー 3回目の発作
 9時起床。9時間も寝たのに大変眠い。朝食を取り始めたが、とても眠く布団に入 り横になる。この数日起床後も眠気を感じているが、朝食を中断するほど強くなかっ た。横になると不思議なことに眠気がなくなる。10分ぐらい横になっていると、両 足の震えが発生した。震えの発生の前に寒気のようなものを感じた。以前の発作の時 も寒気を感じたと思う。10分ぐらいで消滅。今回は「浮遊感」は感じていない。30分ぐらいで起き上がったが、強い眠気は消え、頭が重いと言った症状はない。かなり調子がよいと言える状態である。
 寝たまま血圧を測ったら、140−85で、通常より若干高い程度。 
 発作が起こったのでA病院に電話しM先生の予約外診察をお願いしたが、今日は診察 していないとのこと。診察予約を1月12日に繰り上げて貰う。
午後以降、時々眠気を感じることがあるが、頭が重いこともなくほぼ快調に過ごす。 目のストレスをなくし、首周りの症状が軽減してきたので、このまま良くなること を期待していたが、予測が甘かったみたいだ。

12月22日(木)
 いつものように朝は眠い。昨日ほど眠気は強くない。日向ぼっこをしうっすらと汗 をかくぐらい暖まり、気持ちよくなった。

12月24日(土)
 今日は調子が悪い。症状を表現しにくいが、軽い眠さ、頭の違和感(痛い、重いと は違う気持ちの悪さ)があり、動きも悪くなっている。夕方気分転換に入浴したが、 余り改善されない。夜9時頃、体が火照り、軽く額に汗をかいた。室温は特に変化し ていないし、椅子に座っているだけの状態なのに、体がほてるのはなぜであろうか?
 この火照りの後気分が少し良くなり、この記録を書いている。

以上が発作後これまでの経過です。


質問事項
1.これまで脳梗塞・脳血管の血流の悪さ・てんかん・頸椎ヘルニア・心身症・ 自律神経失調症の病名をいろいろな先生方に言われましたが、結局不明のままで診断にはいたっていません。
  これらの可能性は高いのでしょうか、低いのでしょうか。

2.他に考えられるとしたらどのような病気または障害があるでしょうか?
  最も可能性が高いと思われる病名は何でしょうか?

3.その診断にはどんな検査が必要と思われるでしょうか?

4.***県在住なので、診断や治療をして頂くために通院可能な近隣の、病院名・専門の先生を具体的にお教え下さい。

5.現在診断がつかないため薬の服用はせずに経過観察中です。
  薬はこれまでに 「セロクラール」、「バイアスピリン」、「フェノバール」の処方を受けていますがが、症状が悪化した場合に飲んだ方が良いと思われるものがあるでしょうか。

6. 今後診断が下るまでの危険回避の留意点をお教え下さい。


患者本人の記録をそのまま写しましたので、大変長くなり申し訳ございませんでし た。どうぞよろしくお願い申し上げます。

Date: Fri, 30 Dec 2005 10:01:05 +0900
Subject: 「インターネット病気個別ご相談」お答えします。


大変詳しく症状が書いてありましたのでとても状況が良く分かりました。

診察無しに診断はもちろん出来ませんが、文面から検討しますと、急激な眠気の症状などは「一過性脳虚血発作」によるものの可能性が最も高いと考えられます。

しかし、「ナルコレプシー」などの珍しい疾患も検討してみる必要があります。
又、「てんかん」が無いことを脳波その他でしっかりと確認しておく必要もあります。

「一過性脳虚血発作」という病気は「脳梗塞」の前ぶれとして通常は一旦入院をしなければならないほど注意の必要な病気ですが大きな脳梗塞の発作が来ずに何回も発症することがあります。
脳に行く血管(動脈)の中に血栓が出来て一時血液の流れが止まりますが、そのまま固まってしまうと「脳梗塞」になるところをすぐに(病気の定義上は24時間以内、普通は10分くらいのことが多い)流れが戻るので症状が一時的(ですから「一過性」という名前が付いています)なものを言います。

「一過性脳虚血発作」はさまざまな脳症状を起こします。例えば食事中に急にお箸を持つ右手を動かすことが出来なくなって10分ほどしてもとどおりになり、ご本人もご家族も別に気にしないで放っておくと1週間ほどして本物の脳梗塞が起こるなどということさえあります。
この他に「ふらふら感」、「急に目が見えにくくなる」などという症状があります。手が動かなくなるのは脳の中の手を動かす担当の部分(大脳の運動領野など)に行っている血管が詰りかけたため、ふらふらするのは小脳付近や平衡感覚を掌っている耳に行く神経中枢があるあたりの血管が詰りかけた場合、「目が見えにくくなる」のは眼底や視神経に行っている血管がつまりかけた場合などです。
詰りかける血管により実に様々な症状が出てきます。

ご主人の場合は急に眠気が出られたということですので、「脳幹網様体」という意識を掌っている脊髄と大脳の真ん中あたりの部分や睡眠に関係した中枢付近の血管が詰まりかかっているような「一過性脳虚血発作」が何度か発生していることも考えられます。

急に眠気が出る病気として有名なのが「ナルコレプシー」という病気があります。日中に突然強い、耐え難い眠気が来て本当に眠ってしまうこともある病気です。
「失立発作(しつりつほっさ)」と言って大きな声で笑ったりしたあと急に下肢(両脚、両足のこと)の力が抜けて倒れたり、夜眠りかけたときに金縛りにあったり、やはり夜眠りかけたときに大男や大きなおばけが上から襲ってくる幻覚を見たりするという大変変わった現象も現れることがある病気なので有名なのですがこういった変った症状が患者さん全員に顕れるわけでもありません。
正確な診断は睡眠時の脳波などの検査により行われます。

では、以下ご質問項目に従いお答え致します。

> 質問事項
> 1. これまで脳梗塞・脳血管の血流の悪さ・てんかん・頸椎ヘルニア・心身症・
> 自律神経失調症の病名をいろいろな先生方に言われましたが、結局 不明のま
> まで診断にはいたっていません。これらの可能性は高いのでしょうか、低いのでしょ > うか。

「群盲象を撫でる」という訳ではないでしょうが、いずれの診断名も症状の一部をさまざまな方面から診断をするのでたくさんの病名を言われるのだと思います。
ですから間違っているわけではありません。

あくまでもご主人の病態の中心は「脳血管の血流の悪さ」、強いて病名を挙げるとしたら「一過性脳虚血発作」またはそれに類する状態が考えられます。

血流の悪い箇所が大脳の表面の場合は全身または身体の一部が痙攣する「てんかん」や「ミオクローヌス」などという現象が生じることがあります。
頚椎の老齢化は20歳を越したころからレントゲンに顕れる人が出て来ます。
60歳を越すとほとんどの人に何らかの変化が見られますので「変形性頚椎症」という病名はほとんどの人に当てはまってしまいます。
頚椎と頚椎の間の椎間板という軟骨が磨り減ったり、ずれてはみ出てしまうこと
も多くそういう場合は「頚椎ヘルニア」と言われます。肩こりや両手のしびれなどが出ることもあります。
これだけの症状が出れば精神的にも影響が出るので「心身症」という病名もまちがいとは言えません。
「自律神経失調症」についてもおなじことが言えます。

いずれも可能性は高いと考えます。

> 2. 他に考えられるとしたらどのような病気または障害があるでしょうか?最も
> 可能性が高いと思われる病名は何でしょうか?

先にご説明した「ナルコレプシー」、「てんかん」、「ミオクローヌス」なども考えられなくは無いのでこれらの有無を検討しておくのが良いでしょう。

この他にも「脳腫瘍」など他の命に係わる病気が無いとは言い切れませんのでしっかりと確認しておいてもらうことが必要です。

文面から最も可能性が高いと思われる病名は多発性の「一過性脳虚血発作」です。

> 3. その診断にはどんな検査が必要と思われるでしょうか?

CTやMRIなどの脳の画像診断で細かな脳梗塞が起こっていないことは確認しておく必要があります。
しかし、厳密な意味での「一過性脳虚血発作」の診断は患者さんやご家族の方々から症状を詳しく聴き取ることによってなされます。

> 4. **県在住なので、診断や治療をして頂くために通院可能な近隣の、病院
> 名・専門の先生を具体的にお教え下さい。

日本神経学会認定の神経内科専門医に診断や治療をして頂くのが安心です。

それには日本神経学会で認定神経内科専門医名簿を公開していますのでそれを利用されるのは如何でしょうか。

例えば長野県でしたら 以下の先生方がいらっしゃいます。
私もほとんどの先生方を存じ上げていますが、皆様優秀で、とても信頼の置ける専門医ばかりです。
ですから安心してかかることが出来ます。
(敬称略)

木曽郡木曽福島町

木曽病院
井上敦

南安曇郡豊科町

豊科赤十字病院
小林佐千夫

南安曇郡穂高町

根津内科医院
根津愛之

南安曇郡豊科町

豊科赤十字病院
中野武

飯田市

飯田市立病院
羽生憲直 丸山哲弘 桃井浩樹 柳川宗平

健和会病院
牛山雅夫

医療法人栗山会飯田病院神経内科
藤森直春

伊那市

伊那中央病院
栢沼勝彦 清水雄策

老人保健施設すずたけ
塚越廣

上田市

長野赤十字病院
萩原直木

長野病院
岩橋輝明 進藤政臣 田中征雄 松本隆一

岡谷市

岡谷病院
小口賢哉 林良一

小口クリニック
小口喜三夫

市立岡谷病院
立花直子

諏訪湖畔病院
宮坂元麿

北安曇郡池田町

安曇総合病院
中川真一 林田研介

小諸市

小諸厚生総合病院
露崎淳

佐久市

浅間総合病院
菊池猛

佐久総合病院
田畑賢一 三木淳

塩尻市

桔梗ヶ原病院
中居龍平

中村病院
森田小百合

下伊那郡松川町

下伊那赤十字病院
網野章由

下高井郡山ノ内町

城下医院クリニック
城下裕

須坂市

県立須坂病院
田幸健司

内科・神経科宮下医院
宮下俊一

諏訪郡下諏訪町

平山医院
平山隆勇

諏訪郡原村

富士見高原病院附属中新田診療所
丸山恵子

諏訪郡富士見町

富士見高原病院
井上憲昭 矢澤正信

諏訪市

上諏訪病院
赤井淳一郎

諏訪赤十字病院
服部健 山嵜正志

柳澤医院
柳澤正志

小県郡丸子町

鹿教湯病院
大木弘行 片井聡 宮坂洋

千曲市

島田クリニック
島田一秀

中沢医院
中沢憲一

長野赤十字上山田病院
宮城浩一

中野市

北信総合病院
荒井恵子 星研一 牧下英夫

長野市

長野市民病院
山本寛二

長野赤十字病院
佐藤俊一 矢彦沢裕之

長野鉄道健診センター
高元喜代美

長野松代総合病院内科
酒井寿明

長野身体障害者リハビリテ−ションセンタ−
田丸冬彦

齋藤脳神経クリニック
齋藤のり子

松本市

相澤病院
橋本隆男

石川醫院
石川晶三

岡野医院
清澤和弘

城西病院
庄司進一

信州大学病院
天野直二 池田修一 兼子一真 高昌星
下島恭弘 関島良樹 武井洋一 東城加奈
中村昭則 中山淳 埴原秋児 伏見智久
松田正之 森田洋 矢崎正英 吉田邦広

中信松本病院
大原慎司

三浦惠

あかはね内科・神経内科医院
唐木千穂

城西病院
塚田直敬


これらの先生方でしたら私のお返事の内容もかなりすっきりとご理解頂けると思います。

***県下でさらにお近くの専門医を探される場合は下記をクリックして当たってみて下さい。

http://www.kktcs.co.jp/jsn-senmon/secure/senmon.aspx

> 5. 現在診断がつかないため薬の服用はせずに経過観察中です。 薬はこれまでに 「セロクラール」、「バイアスピリン」、「フェノバール」散の処方を受けて いますが、症状が悪化した場合に飲んだ方が良いと思われるものがあるでしょうか。

これも診察無しには何とも言えませんが文面と照らし合わせてみた限りではとても良い処方を受けておられるように思います。

「セロクラール」は脳の血流を高め、「バイアスピリン」は血液が固まり脳梗塞になるのを予防、「フェノバール」は痙攣発作を予防する薬です。

症状が悪化し、もしも脳梗塞が考えられる場合には直ちに入院し、MRIの検査をして点滴などの処置が必要になって来ます。

> 6. 今後診断が下るまでの危険回避の留意点をお教え下さい。

脳梗塞の予防が最も重要です。
血液をさらさらにさせることです。

副作用に注意しつつ先生の指導に従い「バイアスピリン」を飲み忘れないようにすることは最も大切なことです。
就寝中は常に水分が摂れるようし枕元にペットボトルのお茶を用意して寝るのも良いでしょう。

もちろん規則正しい生活も大切です。
ワインなどはむしろポリフェノールのために種類、量によっては身体のために良いこともあります。
脳梗塞の予防に役立つとの意見もあります。

詳細はご担当の先生にお尋ね下さい。

ご主人の年代になりますと癌など他の病気の合併に対する警戒も必要になって来ます。
最近話題のPETを活用されることなどもご検討になってはと思います。

以上、今回のお答えとさせて頂きます。
どうぞ、お大事になさって下さい。

Date: Fri, 30 Dec 2005 14:15:52 +0900
Subject: Re: 「インターネット病気個別ご相談」お答えします。

足立先生

この度は年末のお忙しい時期にもかかわらず、
早速ご丁寧なお返事をいただきまして本当に有り難うございました。

お陰様で年末年始の医療機関がしばらくお休みに入ります期間を少し安心して過ごすことが出来そうです。
年が明けましたらお教え頂いた病院に参りたいと存じます。

なお、本日****を****頂きました。

先日のメールにございましたインターネット上での公開の件ですが、私も不安な最中、インターネット検索で先生のホームページに出会うことが出来、また大変参考になることが多々ございました。
ですから匿名でのインターネット公開に関しては全く問題ございません。先生のご判断にお任せいたします。

取り急ぎ御礼申し上げる次第でございます。