
「薬の種類も量も多いのですが」Date: Tue, 4 Apr 2006 05:13:17 +0900
相談者プロフィール
性別:男
生年月日:192*年*月1*日
住所:**県**市
職業:なし(年金生活者)
病名:不整脈・心房細動・虚血性心疾患・高血圧症
経過:
@初診:不整脈の相談目的で200*年1*月*日に受診(地元医療機関──以下地元医と略称)。
心房肥大・心房細動を指摘され、上記病名により治療開始。
A地元医の強い奨めと紹介により*立**病院に入院(200*年*月*日〜*月2*日まで)し心臓カテーテル検査を受ける。
末梢血管に微細閉塞が認められる(この表現は正確ではないかも知れない。冠状動脈に異常なし。)
──主としてワルファリンの適量測定?のため、血液検査を中心にした医療を受ける。
B退院後、地元医の管理下に戻る。
C*月2*日から1日あたり19種29錠の服薬開始。気力減退、ふらつき、食欲不振などの症候が見られる。
──血液検査値は総てノーマル。
D投薬の削減をお願いし、3月27日から一日/14種28錠に変更して服薬を開始。(内容後記)
E血圧測定:一日3回。直近2ヶ月の平均は上が130台前半、下は50台から70台前半で推移。
F現況:無気力傾向は変わらず。
G現処方の明細(調剤に添付された説明書による)
1・カリアントTPカプセル 朝2
* 2・エナラート錠5mg 朝1
3・アダラートCR錠20mg
(後発薬ニフェランタCRで代替) 朝1
4・バッサミン錠81mg 朝1
5・ワーファリン錠1mg
(後発薬ワーリン0.5mg に代替) 朝2
6・ジゴシン錠0.25mg 朝1
7・メバロチン錠5mg
(後発薬アルセチンに代替) 朝1、夕1
* 8・カルデナリン錠1mg
(後発薬カルバドゲンに代替) 朝1、夕1
* 9・アロチーム錠 朝1、昼1、夕1
*10・ナーカリシン錠25mg
(後発薬ウロリープに代替) 朝1、昼1、夕1
11・プレラジン錠50
(後発薬シロスタゾールに代替) 朝1、昼1、夕1
**12・カプシール錠12.5mg 朝1、昼1、夕1
13・ヨウコバール錠250 朝1、昼1、夕1
14・セループカプセル50mg 朝1、昼1、夕1
──他に緊急用としてニトロペン舌下錠とミニトロテープが処方されている。
■服用の現況:
QOLの質を守るため、血液検査の結果に照らして不要と思われるもの、および「めまい・ふらつき」のあるものを除外(*印)、または夕のみに減量(**印)している。(*月*日から)
■食塩換算1日/5グラムを目標に減塩食を実行。脂肪分も極力減らしている。毎日(風雨でも)1時間の犬の散歩を欠かさない。山の中腹に住んでいるので上り下りの運動量は大きい。
ベンチプレス(15キロ)などの軽トレーニングを週2〜3回実行している。その他軽い庭仕事など。(これらは主として意欲を奮い立たせるために実行。服薬のせいか、ぼんやりしていることが多い。
■相談事項
@この処方は正しいか。(心電図、各種検査数値を提示していないので判断の困ると思われるが、一般論としての忌憚のないご意見をお伺いします。)
A自己防衛的な上記の薬剤の除外・減量は危険でしょうか。あるいはもっと適切な除外・減量が考えられるでしょうか。
B地方医は親切で不測の事態を避けるために処方してくださっているのと、信頼できる医療機関が近辺にないので転医をためらいますが、もっとつめて考えるべきでしょうか。(総ては相談@にかかっている訳ですが──)
以上よろしくお願いします。冒頭の契約事項は必ずまもります。余生をアクチブに生きるための助言を何卒よろしく
お願いいたします。

Date: Mon, 10 Apr 2006 18:40:46 +0900
Subject: 「インターネット病気個別ご相談」お答えします。
医師から処方された薬を患者さんが勝手に服用を止めてしまわれることは医師が考えている以上にとても多いということは事実です。
一般的に種類、量共にたくさんの薬を処方する医師よりも、少ない薬剤で対応して下さる医師が信頼出来るというのが私を含めて多くの専門家の考えです。
今かかっておられる先生の処方は余りにも種類、量が多過ぎるように感じます。
かと言って患者さんが勝手に服用を中止するのはお勧め出来ません。
早急にセカンドオピニオンを求められた方が良いのではないでしょうか。
では、ざっと処方の下の方の薬から見てみましょう。
14.の「セループカプセル」の必要性は極めて低く、敢えて内服する必要はほとんど無いのではないかと考えます。
診察を受けた医師の総合判断の下、了解を得た上で服用を中止されては如何でしょうか。
13.の「ヨウコバール」は「効果が無いのに月余にわたって漫然と使用すべきではない」とされている薬剤です。
効果の判定をしっかりとして下さる先生なら良いのですが、それをせずに数ヶ月以上漫然と処方されるのは適切ではありません
12.の「カプシール」は血圧を下げる薬です。
心臓の働きを助けるのに重要な役割をしている可能性もありますので減量はむしろ慎重にする必要があります。
但し、副作用の中には「めまい」や「脱力感」もあります。
11.の「プレラジン」は末梢の微細塞栓の予防のために使用されているのだと考えられます。ですから、勝手に使用を中止すると血管が詰る可能性も出てきます。一方この薬で脈拍数が増加し、狭心症が起こることがあり、慎重にする必要も有ります。
10.の「ナーカリシン」は尿酸値を低下させる薬です。
血中尿酸値を時々検査しながら使う必要がありますが、一般に不必要に投与されていることが多い薬の一つです。 この薬で肝臓を悪くする人が居ます。
9.の「アロチーム」も10.と同じく尿酸値を下げる薬です。
9.と10.の両方を同時に投与されることは比較的珍しいです。
8.の「カルデナリン」はアルファブロッカーという種類の血圧の薬です。
副作用の中に「うつ病」があり注意が必要です。
7.の「メバロチン」はコレステロール低下薬です。
十分な食事療法などをした上でも高い場合に使用すべきです。私は滅多に処方することはありません。
6.の「ジゴシン」は心臓の薬です。
5.の「ワーファリン」については詳しく説明を受けておられると 思いますが、意外と説明が抜けるのが「納豆」です。
納豆を食べるとこの薬の効果が少なくなるので注意して下さい。
4.「バッサミン」は頭痛薬などとして使われていた「バッファリン」が少量入っています。血小板が凝集するのを抑えて梗塞を予防するために使われます。11.と同傾向の薬です。
3.の「アダラート」は血圧の薬、
2.の「エナラート」も血圧の薬、
1.の「カリアント」は抗狭心症薬です。
こうして見てきますと種類、量ともかなり多いですね。
「無気力」の原因は特定は出来ませんがまずはこれらの薬から来ている可能性を考慮して極力必要な薬だけにしてもらうことが必要です。
特に8.の「カルデナリン」などは「無気力」の原因に成り得ますので、よほど慎重にする必要があります。
では、ご質問項目に従いお答え致します。
(1)あくまで一般論ですが種類、量ともに多いです。
もっと種類、量を減らす工夫と努力が必要です。
9.と10.が同時に処方されている点などからそういう方向性で工夫、努力をされない先生なのでは ないでしょうか。
(2)最初に述べたように患者さんがご自身で勝手に減量するのは危険な場合がありますので そういうことをするのは辞めましょう。
もとに戻す際も急に戻すと危険な場合もありますので必ず医師に相談が必要です。
(3)先ずは「無気力」という症状が出ていることをはっきりと言う事が大切です。ちゃんと取り上げて薬を減らす努力と工夫をして下されば良いのですが、そのあたりはどうでしょうか。
もしもそういう努力や工夫をして下さらない場合、この処方をされている医師はこれが正しいと信じておられると思います。
議論をして直るなどということはまず無いでしょうから転医が好ましいです。
薬の量や種類を極力少なくするように努力や工夫を してくれる医師に変えた方が良いでしょう。
以上、今回のお答えとさせて頂きます。
どうぞ、お大事になさって下さい。
Date: Wed, 12 Apr 2006 05:38:39 +0900 (JST)
Subject: ご教示拝受いたしました。
足立先生
立場上の配慮を含めて明快なご支持を頂きありがとうございました。
ご指示を熟読し、自己責任で実行します。経過については、いずれご報告いたします。ありがとうございました。