宿命と真実の炎 宿命と真実の炎 宿命と真実の炎
 『後悔と真実の色』の続編ではありますが、前作のネタバレはしていないので、今作から読むことは可能です。ただ、ネタバレを避けたために、主人公である西條の身に起きたことは最低限しか説明していません。
 この小説は、前作で人生のどん底まで落ちた西條の再生の物語だと思っています。『後悔』は長い物語の上巻、この『宿命』が下巻だと捉えていただいてもかまいません。ですので、先に『宿命』を読んだとしても、遡って『後悔』も読んでいただけるとより楽しめると思います。
 後に振り返って、この作品がぼくの小説家人生のターニングポイントになった、そんなふうに思えるものになる予感があります。

初出=「ポンツーン」2014年2月号〜2015年7月号

2017年5月 幻冬舎刊 本体価格 1800円
2020年10月 幻冬舎刊 本体価格 930円