LM12を使った小型パワーアンプ
小高@練馬
今回はパワーアンプ用ICを使った80Wx2(max)のステレオパワーアンプです。
パワーアンプ用ICは、(第160回の三土会にて発表した)6チャネルパワーアンプで使用し、良好な音質を得られたパワーオペアンプ(LM12)を採用しました。
尚、現在でもモノリシックのパワーアンプ用ICは多数存在しますが、その殆どは、出力段が(準)コンプリメンタリで非対称であったり、縦令、ピュア(純)コンプリメンタリでもFBを要するエミッタ接地であったりで、現在、ピュア(純)コンプリメンタリでエミッタフォロアであるLM12と等価のICは存在せず、同等の音質を得る事は困難となりました。
所で、今回のパワーアンプはDCアンプですが、(巷にある動作不安定のDCパワーアンプと異なり)DCドリフトもなく、DCサーボは必要ありませんでした。
ここで、各種パワーアンプと比較試聴した結果、本パワーアンプの音質が(安定度を上げた)無帰還アンプの系統に近いと言う事に気付きました。
と言う事は、音質の決定要素は(帰還の有無より)アンプ自体の安定性が問題で、詰まり、動作点が不安定である故に生ずるドリフト/ノイズ等、の方が支配的の様に思いました。
(因みに、以前、オープンループのメインアンプを所有してましたが、入力で動作点が変わり、音質に少なからず影響を与えていた実例があり、それと類似した現象の様に思いました)