夏目漱石
大学時代らしい

夏目漱石は明治大正時代の小説家で英文学者でもあります。現在の東京大学で学んでいた頃は建築家になろうと考えていましたが,友人に薦められて英文学を修め,卒業後は愛媛県の松山や九州の熊本などで学校の先生をしていました。その後イギリスに留学し日本に帰ってきてから,雑誌に「吾輩は猫である」という小説を発表しました。この小説は猫を主人公にして人間社会を面白く描いていて大評判になりました。漱石はこの続編を書き,さらに「坊っちゃん」などの小説を発表し遂に小説家として立つ決心を固めました。学校の先生を辞め,新聞社の専属作家になった漱石はますます筆をふるい,「虞美人草」などの他「三四郎」「こゝろ」「道草」などの作品を次々と発表したのです。夏目漱石の作品は人間の気持ちの奥深さを描き,読者を飽きさせずに強い感動を与えるものが多く,国民的な文学とも言われています。特に「吾輩は猫である」「坊っちゃん」などは有名で,今でも誰もが一度は読むと言われているほどです。文学博士号を送られるのを断ったほど社会的な地位や名誉を望まない漱石でした。

では,その声を聞いてみることにしましょう。


夏目漱石の声 (MP3, size=84K)


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