PC三昧 二十六会 旅・旅・旅 マイ・ホーム アルバム ブックマーク ホームページ

 ペットを飼っていると長い間、家を空けることは難しい。しかし、連休が続くゴールデンウィークとか、お盆には息子夫婦が帰郷してくれる。この時期が家内と一緒に長旅をする絶好のチャンスでもある。ツアー料金が非常に高いのが難点であるが、躊躇していたら何処にも出かけらけれないことになる。
 或る年のお盆に、関空からANAで行く6日間のオーストラリア・ツアー(コールド・コースト〜シドニー)に参加してみた。小生にとって、海外はこれで5回目となる。

 旅の初日、関西空港からの飛行便が19:50の夜行であったため、当日の午後、近鉄で大阪へ向かった。南海の空港特急「ラピート」で泉佐野駅近くを通りかかったとき、同じ空港からグァムへ旅したときのことを思い出した。確か午前のフライトであったから、あのホテルで前泊した。長旅のはじめに前泊しなければいけないようなツアーはいただけなかったと。そんな思いに耽けっているうちに空港に到着した。まだ集合までには時間があったので、食堂街で夕食をとったり、空港内のアチラコチラを散策したりした。
 集合時間に所定の場所へいくと、6日間ともに過すツアー参加者と初の顔合わである。総数20名ぐらい老若男女取り合わせた団体である。いつのときでも搭乗・出国手続きの後、搭乗までの時間が一番待ち遠しい。今回は南ウィングにある待合室でコーヒを飲みながらを時間を費やした。
 飛行機はブリスベン経由シドニーまでの便でほぼ予定どおりのフライトであった。現地時間の明朝の5時過ぎにはブリスベンに到着する予定である。明日はハードなスケジュールであるから体力を温存せねばと早くから就寝したが、機内では熟睡できる筈がない。

 旅の2日目、目が覚めたら飛行機はオーストラリア大陸上空を飛んでいた。まもなく着陸というところでオーストラリア政府の命により機内の消毒が始まった。こんな経験は始めてのことである。
 ブリスベン空港では、現地ガイド嬢が標識をもって、われわれを迎えてくれた。ツアー客全員迷子になることなく彼女の案内でバスに乗込む。皆、ツアー旅行に慣れた人ばかりのようである。またガイド嬢はオーストラリア人と結婚した日本人とのこと。話がわかる。
 はじめに、蛇のように曲がりくねったブリスベン川の辺にある「カンガールポイント」に案内された。このポイントからのブリスベン市を望む景観は素晴らしかった。続いて市内の見どころをバスで回りながら「ローン・パイン・コアラ保護区」へと向かった。

カンガールポイントでブリスベン市を望む コアラとともに記念撮影

 このコアラ保護区は、オーストラリアの中では最も古く、規模も大きいところとのこと。ここは有料でコアラを抱かせてくれるし、注文すればポロライド写真も撮ってくれる。また保護区の中にはカンガルーも放飼いになっており、観光客用に餌も販売されていた。手のひらに餌を盛り、差し出したら近くにいたカンガルーが寄ってきて餌を貪るように食べ初めた。従順そうで、しかも力強そうである。アニメで登場するボクサーの役柄にぴったし合う。

サーファーズ・パラダイス・ビーチ

 この保護区で、観光客に対してコアラを有料で抱かせるとか、カンガルー用の餌が販売されている等をみると、どうも東洋的な経営のような気がしてならななかった。
 次に、今日の宿泊地であるゴールド・コーストへ向かった。ゴールド・コーストの中心地であるサーファーズ・パラダイスのビーチ脇にあるレストランへ一行は案内された。運ばれてきた昼食料理はオーストラリア特産のビーフ・ステーキである。この料理にフィットするような気がしたので、小生と家内はオプションで現地産のビールを注文した。そうそう!旅に出て初めてテーブルに向かい食事をとったことになる。食事後のつかの間、目前のサーファーズ・パラダイス・ビーチを散策。さすが世界に知られたリゾート地、その名のとおり黄金色のビーチが見渡す限り延々と続いている。
 オーストラリア特産のオパールの加工兼売店を見学した後、「ゴールド・コースト・インターナショナル・ホテル」に到着したのは、確か午後2時頃であった。このホテルはサーファーズ・パラダイスの北部にあり、街の中心であるオーキッド通りまで、徒歩で数分のところであったので、ショッピングには便利である。シドニーに向かう明々後日まではこのホテルに滞在する予定である。しかも、その日までフリータイムである。取敢えず明日ぐらいは観光でもしようと、オプション・ツアーを申込んだ。
 強行な旅で少々疲れたのと夕食までは間があったので、室で横になり小憩をとった。本ホテルには「山玄」となのる日本料理店が入っていた。刺身に天ぷら、お寿司、鉄板焼き、すきやき等どんな料理もできるようだ。異国にきて日本料理とはチョット乙な感じがするので二人は、ここで刺身のコース料理を食した。魚類は特に新鮮で美味しくいただけた。

 旅の3日目、昨日頼んでいたオプションツアーのバスがホテルまで向かいにきた。乗込み周りの人々を見渡しても、同行してきたツアー客は一人も乗っていない。どうやら家内と二人だけのようだ。途中、バスはすぐ南側の「ANAホテル」で客を拾って、南へ南へと車を走らせた。ほぼゴールド・コーストの南端に位置する「カラビン・サンクチュアリ」と呼ばれるところで降車した。
 カラビン・サンクチュアリとは、数千羽の野鳥が放飼いになっているほか、コアラ、クロコダイル等も飼育されたている保護区域とのこと。入場するとトロッコに乗せられ保護区域の奥へと運ばれる。そこからは自由に園内に飼われている動物を見て回れた。一番の見ものはロリキートとと呼ばれるカラフルな野鳥の餌付けで、餌をのせた皿を持って口笛などで呼寄せるとロリキートがよってきて餌を食べるさまを、目の当りで見られたことであった。

カラビンサンクチュアリにて シーワルド入口にて

 バスは、一転して北へ、今朝がた乗車したホテル前を通り過ぎ更に北へと進め、オーストラリア最大のマリン・テーマーバークと云われているシー・ワールドで降車。場内に入るとまず広大な池?が目前に、左右に売店がズラリと並んでいる。また、時々爆音が聞こえるので音の方向を注視するとヘリコプターが発着している。ゴールドコーストビーチを空から見せるヘリコプターの発着場でもある。昼食後は、自由散策である。イルカー・ショーを見学。その後は場内のアチラコチラに散在する色々な乗物に乗った。童心にかえったようである。入口前の池?で水上スキー・ショーが始まった。さすがマリン・スポーツの本場のショーである。スピードと大きなアクションを見せてくれた。
 ホテルへ戻った頃はまだ日も高かった。土産物の下見と夕食をとるためガイドブックを片手に街にでかけた。家内なんか、自分の誕生石にあたる特産のオパール。とりわけブラックオパールを選ぶに余念が無い。ウインドウ・ショッピングをしていて面白いものを見つけた。オーストラリアの地図を逆さにプリントしたTシャツである。小生のように北半球に住む人にとっては、北が上であると常識のようになっているが、この国は南半球である。基点が南にあるのが常識であろう。まさしく逆転の常識である。カヴィール・モールで夕食をとったのち、南側の食品スーパーで明日の朝食を仕入れ、ホテルに帰った。

 旅の4日目、今日は何も予定がない。家内なんか最初からショッピングの日であると決めていたらしい。手始めに、鉱夫像が立っている「エンドアーズ」宝石店で、下見しておいたブラックオパールをゲット。つぎに「ドーン・アート&デザイン」店の2階で「ケーン・ドーン」デサインの珍しいTシヤツを発見。直ちに息子達夫婦にとゲット。その後はいろいろなお店をぶらつき、時を過した。最後は「ANAホテル」のショッピング・センターで、少々買物したあと、ホテルへと引き上げた。またお土産の定番であるチョコレートはホテルの売店でゲットした。
 ショッピングしていて気がついたことは、われわれ観光客が店に入り品定めなどをしていると、大抵の店で30%オフにすると応対されます。小生は多分この国の物品税が30%であると思い、最後のお店で尋ねてみたら、所得などに対しても30%課税されるとのこと。
 夕食は、オーストラリアでは、サーモンが美味しいと聞いたことを思い出し、また日本料理店の「山玄」へいき寿司カウンターに腰をおろし、江戸前のにぎり寿司を食した。勿論「サーモン」を注文したことは云うまでもない。味のほうは想像にまかせます。

 旅の5日目、朝早くブリスベン空港から国内線でシドニーに向かった。約1時間半のフライトでシドニー空港へ着いたのが10時頃であった。ここでもブリスベンと同様に、やはり日本人の現地ガイド嬢が、われわれを迎えてくれた。まず、バスは伝説のミセス・マッコリーズ岬へと進んだ。途中、道路沿いのゴルフ場で間近まできてプレーしている光景をみたが、なぜかボールを防ぐネットが貼られていなく、道路をはさんだ建物の窓ガラスが所々割られている。理由は景観を損なうからだそうだ。OBボールに対する損害は保険金で対処するそうである。でも、人身事故が発生してもお金で済むのか?もう一つ、猛々と黒煙をはきながら疾走するディーゼル車に余りお目にかかれない。ガソリンよりも、より環境を害するディーゼル油の方が格段にお高いからだそうだ。

マッコリー夫人の椅子に座って マッコリーズ岬からオペラハウスを望む

 ミセス・マッコリーズ岬は、イギリスの総督であったマッコリーの夫人が毎日大きな岩(現在は「マッコリー夫人の椅子」と呼ばれている)に座り、故国からはいる船を待っていたと云われる場所で、シドニー・ハーバおよびオペラ・ハウス、ハーバ・ブリッジ等々の景観が旅の疲れを癒してくれた。

ロックス地区レストランにて

 ハーバ・ブリッジの真下から橋を眺めた後は、やや後戻りしたロックスで昼食とあいなった。レストランはこの地区にふさわしく、いかにも歴史を感じさせるつくりであった。昼食後のひと時、近くのアーケードで長男に依頼されていたシドニー・オリンピックをデザインしたTシャッをゲット。
 つぎは、シドニー・オペラ・ハウスへ。ハウス前の広場ではスコットランド調の衣装に身を固めた楽団によるパフォーマンスが行われていた。演奏の合間には観光客との記念撮影にも応じてくれていた。バスは、免税店に立ち寄ったのちシドニー・タワーを車窓から横にみながら、キング・クロス地区の、派手な「コカコーラ」ネオンサインで遠くからも一目でかるホテル「ハイアット・キングスゲート」に到着した。
 旅装を解いたのち、付近を散策。その後は、ホテル内の日本風居酒屋でオージー・ビ゛ールをいささか飲み、ツアー最後の夜をすごした。当初はディナー・クルーズに参加し、ワインでも飲みながら夜のシドニー湾を満喫しようと思っていたが、このオプションは日本で事前に申込んでおく必要があったことが分かり、あとの祭りであった。

 旅の6日目、帰りも、ほぼ予定通りのフライトで、9時30分頃シドニー空港を離陸し、18時頃には関西空港へ着陸した。ツアー客一行に、旅の無事とお世話になったお礼を述べるともに別れを告げ、JR特急「はるか」で新大阪へ、新幹線に乗り継ぎ名古屋へ戻り、6日間にわたるオーストラリア・ツアーは終わった。この旅行で、現地旅行会社のガイド嬢が日本人であったり、日本人が応対するお店、日本人が経営する店なとがあったり、随分とク゜ローバルになったなぁ!とつくづく思った。