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D114

 

スイス医師連合(FMH)

卒後研修規則

1992年12月10日

1998年9月24日改訂

FMH

Weiterbildungsordnung(WBO)

10. Dezember 1992

letzte Revision: 24. September 1998

 

 

 

 

略語対照

AK   

スイス医師会

Schweizerische Aerztekammer

FG

専門医協会

Fachgesellschaft/en

FMH

スイス医師連合

Foederatio Medicorum Helveticorum (Verbindung der Schweizer Aerzte)

GS

中央事務局

Generalsekretariat

KWFB

卒後−及び生涯研修委員会

Kommission fuer Weiter- und Fortbildung

TK

称号委員会

Titelkommission

WBK

卒後研修会議

Weiterbildungskonferenz

WBO

卒後研修規則

Weiterbildungsordnung

ZV

中央理事会

Zentralvorstand

 

 

 

 

目次

 

 

 

 

 

I 総 論

Art.1 適用範囲

Art.2 卒後研修の定義

Art.3 卒後研修の目的

 

 

 

 

 

 

II 管 轄

Art.4 スイス医師会(AK)

Art.5 卒後研修会議(WBK)

Art.6 中央理事会(ZV)

Art.7 卒後−及び生涯研修委員会(KWFB)

Art.8 称号委員会(TK)

Art.9 専門医協会(FG)

 

 

 

III 専門医称号及び卒後研修プログラム

Art.10 専門医称号及び重点領域

Art.11 FMH専門医称号の新設と廃止

Art.12 専門医称号新設の基準

Art.13 専門医称号の交付の条件

Art.14 卒後研修プログラムの内容

Art.15 卒後研修プログラムの公布と改訂

 

 

 

IV FMH(スイス医師連合)−証 明 書

Art.16 FMH−証明書の内容

Art.17 FMH−証明書の発行

Art.18 口頭試問

Art.19 卒後研修機関及び開業医を評価するための調査

Art.20 異議申立

 

 

 

V  専 門 医 試 験

Art.21 試験の組織と実施、試験規則

Art.22 専門医試験の期日

Art.23 試験の様式

Art.24 試験の言語

Art.25 試験委員会

Art.26 再試験と異議申立

 

 

 

VI 算 入 可 能 な 卒 後 研 修

Art.27 原則

Art.28 卒後研修を任意の専門医称号に算入すること

Art.29 卒後研修単位期間の最低期間

Art.30 欠席と休暇

Art.31 フルタイム及びパートタイムの勤務

Art.32 外国での卒後研修

Art.33 開業医の助手の算入

Art.34 救援活動と兵役の枠内における勤務の算入

Art.35 卒後研修−及び生涯研修コースの算入

Art.36 認可された医師資格取得前における卒後研修の算入

Art.37 問合せと異議申立の判断

 

 

 

VII 卒 後 研 修 機 関 の 認 定

Art.38 認定のための条件

Art.39 指導者がFMH専門医でない卒後研修機関の認定

Art.40 卒後研修機関の分類

Art.41 卒後研修機関の認定/分類及び分類変更の申請に当っての手続

Art.42 卒後研修機関の再評価

Art.43 異議申立

 

 

 

VIII 卒後教育者としての開業医の認定

Art.44 認定のための条件

Art.45 認定のための申請手続

Art.46 開業医の再評価

Art.47 異議申立

 

 

 

IX 専 門 医 称 号 と重点領域の 交 付 手 続

Art.48 専門医称号と重点領域の交付申請の審査

Art.49 異議申立

Art.50 免許証

 

 

 

X 専 門 医 称 号 の 喪 失 と 剥 奪

Art.51 脱退と除名による喪失

Art.52 剥奪

 

 

 

XI 一 Faehigkeit及びFertigkeit証明書

Art.53 Faehigkeit証明書

Art.54 Fertigkeit証明書

Art.55 FaehigkeitとFertigkeitの創設と廃止

Art.56 プログラムの内容

Art.57 プログラムの公布と改訂

Art.58 Faehigkeit及びFertigkeit証明書の交付に対する手続

 

 

 

XII 専門資格の表示

Art.59 専門医称号と重点領域の表示

Art.60 Faehigkeit及びFertigkeitの表示

Art.61 その他の専門的資格

Art.62 適用と実行

 

 

 

XIII 一 般 訴 訟 手 続 規 定

Art.63 取消の請求

Art.64 縁故者排除

Art.65 法的聴取

Art.66 期限

Art.67 異議申立の資格

Art.68 異議申立の根拠

Art.69 異議申立の書類

Art.70 書類交換

Art.71 当事者の費用 

Art.72 卒後研修規則の盲点

改訂

付 表

専門医称号/重点領域

 

 

 

 

I 総 論

 Art.1 適用範囲

WBO(卒後研修規則)は、医師の卒後研修の原則と、FMH専門医として認定する条件を規定するものである。

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 Art.2 卒後研修の定義

卒後研修は、医師が医学の学部教育を完了した後に、一つの専門領域において、専門家として適格な医師の業務を行なう能力を証明する専門医称号を取得する目的をもって行なう医師の業務である。

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 Art.3 卒後研修の目的

卒後研修の目的は以下の通りである:

  1. 学部教育で習得した知識と技能を深く広くする。
  2. 選択した専門領域において、診断と治療の経験と確実性を獲得する。
  3. 人間の生命と総ての患者に対して、その環境も含めて、畏敬の念と倫理的態度をより深くする。
  4. 医学的救急事態で自立して行動する。
  5. 健康障害を予防し阻止する方策の知識。
  6. 診断及び治療方法の経済的な使用。
  7. 国内、外の同僚及び他の医療従事者、並びに保健医療を管轄する官庁と共同作業する規則を知る。
  8. 医師としての職業に従事する全期間を通して、常時生涯研修することを身につける。

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II 管 轄

Art.4 スイス医師会(AK)

スイス医師会は以下を管轄する:

  1. 卒後研修規則の改正、とくに専門医称号及び重点領域の新設と廃止、並びにFaehikeit及びFertikeitの証明についてWBK(FMH−定款 Art.13 8項)による賛成を条件として、議決すること
  2. 各専門医称号における卒後研修の期間と構成について議決すること

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 Art.5 卒後研修会議(WBK)

WBK は卒後研修の調整のための作業共同体である。それは、FMHの4名の代議員、スイス助手及び医長組合(VSAO)の2名の代議員、スイス大学医学部から各1名の代議員、スイス衛生局長会議(SDK)の3名の代議員、連邦の保健省(BAG)と連邦医学試験の管理委員会(LA)から各1名の代議員、並びにスイス病院連盟(VESKA)からの2名の代議員によって構成される。

WBK は以下を管轄する:

  1. 卒後研修規則の改正、とくに専門医称号及び重点領域の新設と廃止、並びにFaehigkeit及びFertigkeitの証明について、AK(FMH−定款の Art.13 8項)による賛成を条件として、議決すること
  2. 卒後研修機関の認定/分類及び分類変更 (Art.41 及び 42)並びに開業医の認定(Art.45) につての ZV の決定の承認。WBK は ZV のこれらの決定に対して向けられた異議申立に関しても結論を出す(Art.43 及び 47)。
  3. 卒後研修機関の分類規準の承認(Art.14 1項b及び Art.40)。
  4. 卒後研修規則の実施に関する提案の提出。

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Art.6 中央理事会(ZV)

ZV は 卒後研修規則の実施に対して責任を有する。

ZV は、他の所轄機関によって条件づけをされない総ての方策と決定に責任を有する、とくに:

  1. WBK と AK の管轄であることを条件として、総ての卒後研修に関連する規程を決定し、それらを発効させる
  2. WBK による承認を条件として、卒後研修機関の認定/分類及び分類変更(Art.41 及び 42)並びに開業医の認定(Art.45)を決定する
  3. 卒後研修の構成と算入に関して、卒後研修者から問合せを受けたTK の決定に対する異議申立に対して、ただ一つの所轄機関として判定を行なう(Art.37)
  4. FMH-証明書(Art.20)及び不合格となった専門医試験(Art.26)に関する異議申立を第二審として判定する
  5. FMH専門医称号または重点領域(Art.49)の交付に関する異議申立を第一審として判定する
  6. Art.57 bにより、FaehigkeitおよびFertigkeitの認定に関して決定をする

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 Art.7 卒後−及び生涯研修委員会(KWFB)

KWFB は以下に対して権限を有する:

  1. 他にその事項に権限を有する決定機関がない場合には、AK、WBK または ZV 宛の卒後研修に関する総ての規程を作製する
  2. FG により作製されるか、または修正される卒後研修プログラムを鑑定し(Art.15)、ひき続いて ZV に提案する
  3. 新規の専門医称号及び重点領域、並びにFaehigkeit及びFertigkeitの証明の新設申請を鑑定し、ひき続いて ZV に提案する(Art.11)
  4. 卒後研修機関の認定/分類及び分類変更のための申請書、並びに開業医の認定のために提出された申請書を、該当する FG に諮問して鑑定する(Art.41 及び 45)
  5. FG による卒後研修機関及び開業医の再評価の鑑定(Art.42 及び 46)

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Art.8 称号委員会(TK)

TK は以下を管轄する:

  1. 卒後研修者からの卒後研修の構成と算入(Art.42 及び 46)についての質問に対する判定
  2. FMH-証明書に関する異議申立の第一審の判定(Art.20)
  3. 不合格になった専門医試験に関する異議申立の第一審の判定(Art.26)
  4. FMH専門医称号または重点領域の交付申請の判定(Art.48)

総ての質問、申請及び異議申立は、該当する FG の代表者が、KWFB の委員会から選ばれた6-9名のうちの1名と共同で判定する。専門医試験不合格の異議申立の判定には、管轄の FG から1名の委員及び VASO から1名の委員が TK に加わる。FMH-証明書に関する異議申立の判定には、 VSAO の1名の役員が TK に加わる。手続は FG の代表者によって進められる。

質問と申請(a 及び d)は、TK によって通常は回覧により判定される。同数票となった場合は、KWFB の委員長が決定投票をする。

異議申立(b 及び c)は会議によって判定される。同数票の場合は、FG の代表者が決定投票をする。例外として回覧によって決定することができる。TK は、はっきりしないケースでは、関係者が見解を口頭で報告してもよいと決定することができる。

必要な場合には、KWFB の委員長は TK の全委員(FMH-定款 Art.35 a)を基本問題の協議に招集することができる。

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  Art.9 専門医協会(FG)

FG は以下を管轄する:

  1. 卒後研修プログラムの作製とその改訂(Art.15)
  2. 専門医試験の組織と実施(Art.21)
  3. 専門医称号または重点領域の交付に関する異議申立に対する見解(Art.49)
  4. 卒後研修機関の認定/分類及び分類変更並びに開業医の認定の申請に対する見解(Art.41 及び 45)
  5. 卒後研修機関と開業医の再評価の実施(Art.42 及び 46)
  6. ZV によって議決される実施規定及び移行規定に対する意見の表明(Art.73 1項 及び Art.74 6項)

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III 専門医称号及び卒後研修プログラム

  Art.10 専門医称号及び重点領域

専門医称号は、臨床または非臨床の一専門領域において、完成され、組織され、統御されている卒後研修を行なったことを証明するものである。称号所有者は、該当する卒後研修プログラムにおいて要求される卒後研修を修了し、その専門領域における専門的知識と能力を習得していることになる。

一つの専門医称号は、専門領域の中での専門性を表す一つまたはいくつかの重点領域を包含することができる。

WBOまたは卒後研修プログラムが別途の規定を設けていないかぎり、専門医称号の規則は、一つの専門医称号の構成要素として、重点領域にも適用できる。

卒後研修は卒後研修機関で行われるか、または学習課程【基礎的学習・研究を指すもの考えられる】として行なわれ、通常5−7年間続くが、その場合にその科の専門的内容の卒後研修は少なくとも2年間含まれる。

適用される専門医称号とこれに所属する重点領域は付表に示した。

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Art.11 FMH専門医称号の新設と廃止

専門医称号または重点領域の新設申請は、該当する専門医からなるスイス全体の団体によって KWFB に提出することができる。KWFB は、専門医称号新設基準(Art.12)を参考にして申請を鑑定し、ZV に提案をする。ZV は KWFB の提案と ZV 独自の提案を、決定のために、 AK と WBK に提出する。新設には AK と WBK の同意が必要である。

AK または WBK が新設を拒否したときは、新しい提案を早ければ2年後に再提出することができる。

専門医称号または重点領域の廃止は同じ手続で行なわれる。とくに専門医称号がArt.12による基準をもはや満たしていないときに行われる。廃止決定のときは、廃止される称号あるいは重点領域を継続標榜でるかどうか、またどのような形にするかについて決定しなければならない。

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Art.12 専門医称号新設の基準

  1. 専門領域の定義が可能で、他の専門領域と境界がつけられなければならない。科学的(疾病分類的に)、方法論的に、そして技術的に独立性のある専門領域であることが問題となる。母体の領域から発展した専門領域においていは、独立性の基準には特別に注意を払わなければならない。
  2. 専門領域は、医学の個々の領域において、特定の重みを示していなければならない。専門領域の意義は、教育と研究、疫学とこの専門領域で必要とされる医師の数により査定される。
  3. 必要とされる卒後研修は、その複雑さのために、既存の卒後研修プログラムの中の構成要素として組込むことができない。
  4. 罹病統計、給付需要及び社会的関心に基づいて、定義づけられる需要がなければならない。需要を証明するのは専門医協会の義務であるが、その場合に、専門医称号が診療所、病院または基礎医学において一次的な方向性を持っていることで見分けられ、そしてまた疫学的基準及び質の保全で識別が可能でなければならない。
  5. 組織的基礎として、最低限の会員を有する医学専門医協会が存在しなければならない。専門医協会は、すべてが卒後研修プログラムに関係し、生涯にわたる生涯研修及び質の確保に関わる任務を問題なく満たしている状態でなければならない。
  6. 卒後研修機関の数は、給付需要に相当するだけの数の称号授与を毎年可能にするものでなければならない。
  7. 科学的進歩と国内外における発展を考慮できなければならない。
  8. 科を超えた重点領域の新設は、関与する学会のコンセンサスが必要である。重点領域は、他の専門領域を不利にしてはならない。

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 Art.13 専門医称号の交付の条件

以下の事項を証明できる申込者が、専門医称号の交付請求権を有する:

  1. スイス連邦の医師免許、または相互の権利に同意している外国の同等の資格を有する。
  2. スイス、または同等の学位授与条件を有する外国の大学医学部のドクター学位(外国で取得した学位については、Dr.med. の学位が外国の大学の医学部によって受理された科学的業績に基づいて授与されたことが証明されるものでなければならない)。ドクター学位が該当する専門医称号の必須条件になっていないことを、卒後研修プログラムに規定することができる。
  3. 該当する FMH-証明書の根拠になっている規定によって卒後研修を完了していること(Art.16以下)
  4. 専門医試験合格(Art.21以下)
  5. FMHの会員

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Art.14 卒後研修プログラムの内容

卒後研修プログラムは各専門医称号ごとに以下のように規定される、

  1. 該当する卒後研修の条件、とくに目標、期間、内容及び区分。プログラムは、前もってどのような別の称号、あるいは部分を修得しておかなければならないか、ということを定める
  2. 卒後研修機関を分類する基準(Art.40)
  3. 試験規則(Art.21)
  4. 重点領域

卒後研修プログラムは、卒後研修を専門科固有と専門科に固有でない卒後研修に区分けすること、また臨床と非臨床の卒後研修に区分けすることができる。

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Art.15 卒後研修プログラムの公布と改訂

総ての新しい卒後研修プログラムは、該当する FG によって作成される。 FG は、関連を有する専門領域の総ての FG に、作成作業に参加する機会を与える。KWFB は卒後研修プログラムを鑑定し、KWFB の提案をつけて ZV に提出する。ZV は卒後研修プログラムを議決し、医師会が卒後研修の期間と区分を設定し、WBK が卒後研修機関の分類に対する判断基準を承認した後に、発効させる。

総ての卒後研修プログラムは定期的に、すなわち発効の時または FG による最終点検から遅くても7年を経過するでに、改訂されなければならないかどうかが調査される。改訂する、または改訂を行なわないという決定は、新しいプログラムの公布と同じ手続で行なわれる。改訂されたプログラムは、卒後研修期間と卒後研修機関の区分に対する評価基準に変更がない場合には、AK と WBK には提出されない。

卒後研修プログラムの改訂にさいしては、以下の移行規則が効力を有する:

卒後研修を古いプログラムに準拠して、新プログラム発効後3年以内に修了した者は、称号の交付を古い規則で請求することができる。

新しい卒後研修プログラムと卒後研修プログラムの改訂は医師雑誌(Aerztezeitung)に発表される。各発表には、該当する専門領域のために認定された卒後研修機関のリストが含まれる(Art.40 2項)。

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 IV FMH(スイス医師連合)−証 明 書  

 Art.16 FMH−証明書の内容

上述の卒後研修の完了は、該当する FMH−証明書によって証明されなければならない。

FMH−証明書は以下の事項を含む:

  1. 卒後研修機関または医師の診療所
  2. 雇用関係
  3. 評価期間の開始と終了(Art.33 3項 の場合は、開業の助手か代理かの区分)
  4. 欠席
  5. 卒後研修の種類(臨床または非臨床)
  6. 口頭試問の結果、修了した卒後研修単位期間が算入されるか算入されないかについて(Art.18)

卒後研修期間に算入されない証明書には、書面により理由が示されるべきである。

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Art.17 FMH−証明書の発行

卒後研修機関の指導者または開業医は、12ヵ月ごと及び一つの卒後研修単位期間の終りに、候補者【研修医のこと】に FMH−証明書を発行するが、場合によっては卒後教育を直接に担当した者を呼んで、口頭でそれを解説する。同一機関における算入可能で中断のない数年間にわたる卒後研修期間の場合は、全期間を包括した1通の証明書の発行でよい。証明書の受理は、証明書に候補者による日付と署名の記入により確認される。

Art.32, 34, 及び 35 による卒後研修に関する FMH−証明書は、それぞれの科の責任者によって記入される。

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Art.18 口頭試問

卒後研修機関と開業医のところにいるときの候補者の能力は、候補者と卒後教育者との間に設定された口頭試問によって、定期的に審査される。口頭試問は最低年に1回、また一つの卒後研修単位期間の終了ごとに実施される。さらに、問題となる事情が生じた場合には、双方が何時でも追加の口頭試問を要求することができる。

口頭試問の結果は記録書類に記入され、これは両者によって署名され、FMH証明書の構成要素となる。

能力が不十分な場合には、候補者には遅滞なく知らされる。このような場合には、卒後教育者は追加の口頭試問を少なくとも1回は実施する。

問題のある場合には、候補者と卒後教育者は、FMHの事務局の卒後生涯教育部門が指定した調停者を呼ぶことができる。

上記の規定が実際的でない専門領域においては、卒後研修プログラムに別の規定を考慮することができる。

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 Art.19卒後研修機関及び開業医を評価するための調査

FMH事務局の卒後及び生涯教育部門は、卒後研修中のすべての医師に、定期的に調査用紙を送付する。調査用紙は、卒後研修機関及び開業医の評価に役立つが、調査用紙の分析後匿名の形式でその結果については専門医協会とともに伝えられる。 

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Art.20 異議申立

候補者は、FMH-証明書の中で非承認として扱われた卒後研修単位期間に対して、FMH-証明書の受領後30日以内に TK に異議申立をすることができる。

候補者は TK の決定に対して、30日以内に ZV に異議申立を提出することができる。

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V  専 門 医 試 験

 Art.21 試験の組織と実施、試験規則

FG は試験を組織し、 <専門領域の特殊性を考慮して> 試験の目的、試験方法並びに評価基準を定める。FG はこの目的のために、卒後研修プログラムの構成要素である試験規則を作成する。

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Art.22 専門医試験の期日

専門医試験は早くても、規則で定められた卒後研修の最後の年に行なわれることを薦める。

卒後研修規則で規定された時点において合格しなければならないことになっている試験の部分は留保される。

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Art.23 試験の様式

試験はすくなくとも年1回実施されなければならない。FG は試験の期日と場所を決定し、これを期日の遅くとも6ヵ月前にスイス医師雑誌に発表する; 公示にはその他に届出場所、申請最終期日、及び申請手続を示す。

口頭及び実地試験によってプロトコルを作成する。

FG は試験規則で受験料を規定することができる。

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Art.24 試験の言語

専門医試験の口頭/実務部分は、ドイツ語またはフランス語の他に、以下の場合には申請によりイタリア語で行うことができる

MC(マルチプルチョイス)試験はこの規定から除外される。

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Art.25 試験委員会

FG はその会員からなる試験委員会を設置するが、それは開業医、病院医師及び学部の代表を包括する。

開業医の代表の数は、それ以外の委員会委員の数より少なくてはいけない。開業医がいなかったり、または僅かしかいない専門領域では、この規定を変更することができる。

大学の代表のいない FG は、1名の学部代表者、または卒後研修プログラムの中で義務的に規定されている専門科の病院指導医1名を指名する。

試験には最低2名の専門家が参加しなければならない。試験委員会の委員長は試験経験を有しなければならない。

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Art.26 再試験と異議申立

試験の結果は候補者に書面で伝えられる(Art.63 2項)

専門医試験は再受験できる。専門医協会は定期的にKWFBに対して、実施した試験、とくに試験成績について報告する。

候補者は試験の不合格決定に対して30日以内に TK に異議申立をすることができる。

TK の決定に対して候補者は30日以内に ZV に異議申立を提出できる。

試験の結果が FMH-証明書の評価と明らかに違っている場合には、候補者は TK または ZV 宛に、最後の2ヵ所の卒後研修機関の指導者の意見を追加的に入手することを求めることができる。

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VI 算 入 可 能 な 卒 後 研 修

Art.27 原則

算入可能な卒後研修と認められるのは、原則として、承認された医師資格取得後に、認定されている卒後研修機関(Art.38以下)及び開業医(Art.33 及び 44以下)において、正規の(全額支給の)助手−または医長(Assistenz- oder Oberarzt)の職務として携わった勤務である。

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Art.28 卒後研修を任意の専門医称号に算入すること

ある特定の専門医称号のために修了した卒後研修期間は、<もし認可されているなら>別の称号に振替えて使用することができる。

異なった専門医称号に対して同時に算入することは、該当する卒後研修プログラムが同時算入を明示した形で許可していなければできない。

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 Art.29 卒後研修単位期間の最低期間

同一卒後研修機関での最低6ヵ月間のつながりのある期間だけが算入される。しかし、一つの専門医称号に対して、3から6ヵ月の間の短期間研修が3回許可される。卒後研修プログラムの特別規定として、一つの重点領域に対しては一つの短期間研修は認められる。

Art.33 から 35 による卒後研修単位期間では、1ヵ月以上の中断期間があっても算入可能で、短期間研修とはならない。

スイスの認定された卒後研修機関でのボランティア助手としての勤務は、例外として短期間研修の扱いで3ヵ月が算入される。

卒後研修単位期間の最低期間は、全日制勤務とみなしてのものである。パートタイム勤務の場合は、最低期間は従事の程度に相当して延長される。

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 Art.30 欠席と休暇

卒後研修期間として規定された最低期間の中には、法律で定められた休暇が含まれる。同様に、兵役、出産休暇及び病気による欠席は、1専門科につき年8週の枠までは含まれる。それを超えた欠席は後で補わなければならない。

上記による欠席を全く取らなかったり、または一部だけしか取らなかった者も、申請により、妊娠出産を卒後研修単位期間外に割り当ててもらうことができるが、その最高は6ヶ月までである。

以下に示す条件に基づく場合には、休職を与えた卒後研修機関に引続いて戻ってくるという条件で、一卒後研修単位期間の途中で与えられた休職であれば、最高6ヵ月まではこの分を後で補う必要はない

  1. 卒後−及び生涯研修コースに参加(Art.35)
  2. 同じ専門領域の補習卒後教育を他の認定された卒後研修機関で行なう
  3. 診療業務のできない状態になったスイスの開業医の代理として最高2ヵ月までの職務を果たすこと; Art.33 3項 の条件はこの場合適用されない。

一卒後研修単位期間中に、以上のような根拠に基づく中断が6ヵ月以上続いた場合には、それを超えた部分を時間的に完全に後で補わなければならない。

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 Art.31 フルタイム及びパートタイムの勤務

専門科固有の卒後研修は50%まではパートタイムで修得することができる。卒後研修プログラムがそれより高い割合を許可している場合は別である。

専門科固有でない卒後研修は、100%までパートタイムで修得することができる。

パートタイムで従事するときの内容は[一日に行なう仕事の量のこと]、フルタイムのときに行なう課題の少なくとも半分に達していなければならない。パートタイムで修得した卒後研修は、その割合に応じて算入される。

専門医固有の卒後研修を規定に含んでいない専門医称号を取得するためには、認可されるパートタイムの割合が卒後研修プログラムの中で規定される。

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Art.32 外国での卒後研修

外国の卒後研修機関での勤務は、規定された卒後研修の一部として認定することができる。TK の同意をあらかじめ得ておくことを薦める。

専門科固有の卒後研修の少なくとも半分は(例外:熱帯医学)、スイス国内において、該当する卒後研修プログラムの条件に従って修得されなければならない。

専門科固有でない卒後研修が規定されている専門医称号の取得に対しては、外国での卒後研修が認可される割合を卒後研修プログラムで規定する。

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 Art.33 開業医の助手の算入

それぞれの専門医称号の卒後研修プログラムが許可している、あるいは条件としているときには、認定されたスイスの開業医(Art.44 以下)のところでの助手としての勤務は、卒後研修として認定される。

算入可能なのは、同一診療所において中断せずに行なわれた最低1ヵ月から最高6ヵ月までの期間の勤務だけである。卒後研修プログラムの中で、この最高の期間を12ヵ月まで拡大することができる。

該当する卒後研修プログラムで許されているならば、助手としての(例外 Art.30 2c項)最低1ヵ月の勤務に引続いて、同一診療所で最高2ヵ月までの代理をすることは卒後研修として算入可能である。

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 Art.34 救援活動と兵役の枠内における勤務の算入

スイスの災害救援団体の団員、赤十字使節団、または類似の救援活動の枠内で、医師の上司の下で医師として従事することは、TK により通常は専門科固有の卒後研修として算入することができないことになっている。

軍医としての勤務は、TK により通常は専門科固有の卒後研修として算入することができないことになっている。

予めTKの同意を得ておくことを薦める。

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Art.35 卒後研修−及び生涯研修コースの算入

スイスまたは外国での定着した医師卒後研修及び生涯研修コースに、証明書が交付される形で参加することは、TK によって卒後研修として認定することができる。TK の同意を予め得ておくことを薦める。

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 Art.36 認可された医師資格取得前における卒後研修の算入

申請者がArt.13 aによる認可された医師資格取得前に、しかしスイスまたは同等の外国の卒前医学教育を完了した後に行なわれた医師としての勤務は、<卒後研修規則の条件に相当するものであれば>規定の卒後研修の一部として算入することができる。

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Art.37 問合せと異議申立の判断

TK は、卒後研修を行なっている候補者から出された卒後研修の構成と算入に関する問合せに判断を下す(Art.29 より 36 まで)。

TK の決定に対して、候補者は30日以内に ZV に異議申立をすることができる。

卒後研修の構成と算入に関して既判力を有する決定は法的な拘束力を有し、専門医称号または重点領域の交付手続において改めて判断を求める必要はなくなった。

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VII 卒 後 研 修 機 関 の 認 定

 Art.38 認定のための条件

卒後研修機関として認定されるのは、正規の(全額支給の)助手または医長が、部長医 Chefarzt または指導医 Leitender Arzt の責任の下に従事し、重要な規則を履行する保証をしているスイスの病院 Spitaeler(もしくはその部門 Abteilungen 及び病棟 Stationen)、クリニック Kliniken、研究所 Institute、専門病院 Spezialanstalten、外来診療部 Ambulatorien 及び医学領域の業務を行なうその他の機関である(Art.40)。卒後研修機関の責任を持つ指導者は部長医 Chefarzt であるが、部長医がいない卒後研修機関では指導医 Leitender Arzt である。卒後研修機関の指導者は認定に該当する専門医称号の所有者でなければならない;同人は規定された卒後研修プログラムを遵守することに対して責任を有する。

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Art.39 指導者がFMH専門医でない卒後研修機関の認定

指導者が Art.38によって求められている専門医称号の所有者でないときは、例外的に卒後研修機関として認定されることがある。その指導者は、専門的にみて、該当するFMH専門医と同等の条件を満たしていなければならない。

やむおえない理由があるときは、卒後研修機関は大学教育を修了している非医師の科学者によって指導されていてもよい。

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Art.40 卒後研修機関の分類

卒後研修機関は、大きさ、設備及び提供する卒後研修の質により、各科ごとに最高4段階のカテゴリーに分類される。卒後研修機関の分類の判断基準は、卒後研修プログラムの構成要素による(Art.14 1項b)。判断基準は、それぞれの専門医称号に対する卒後研修プログラムの保証と関連していなければならない。卒後研修機関はさらに、卒後研修定員が適正な割合で他の専門領域からの応募者、とくに一般医に開放することを可能にしていなければならない。

GS の卒後及び生涯教育部は、専門科別並びにカテゴリー別に分類した認定卒後研修機関のリストを作成する。

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 Art.41 卒後研修機関の認定/分類及び分類変更の申請に当っての手続

認定/分類及び分類変更の申請は、卒後研修機関の指導者(Art.38)及び機関の代表者が署名して、KWFB に提出しなければならない。KWFB は、意見を出してもらうために、この申請書を該当する FG に渡し、判定が行なわれた後にZV に提案をする。専門医協会はこのために委員会を作り、KWFB委員会の専門の異なる委員を加える。ZV は卒後研修機関に、FG の見解及び KWFB の提案に対して意見を述べる機会を与える。ZV の決定は、卒後研修機関の指導者、機関の代表者及び衛生局長に書類で通知され、WBK による承認を経てスイス医師雑誌に公表される。

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Art.42 卒後研修機関の再評価

卒後研修機関の認定と分類は、該当する FG によって少なくとも7年ごとに、また指導者が交代した場合はその都度点検される。FG はそのために、KWFB 委員会の専門の異なる委員を1名加えた委員会を設ける。Art.39 2項 による機関の場合は、KWFB によって再評価がなされる。

卒後研修機関の分類のための基準(Art.14 1項b 及び Art.40)は、再評価の基礎となる。基準の遵守は、とくに再評価記入用紙と評価を記入した調査用紙によって判断される。

KWFB は FG の再評価を鑑定し、ZV に提案を提出する。ZV は卒後研修機関に、FG の見解と KWFB の提案に対して意見を述べる機会を与える。卒後研修機関の指導者、機関の代表者及び衛生局長に書類で通知され、WBK による承認を経て、スイス医師雑誌に公表される。

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Art.43 異議申立

Art.41 及び 42 による ZV の決定に対して、30日以内に WBK に異議申立をすることができる。

指導者は決定を受けた卒後研修機関の代表者並びに卒後研修機関の存在する州の保健局とともに異議申立をすることができる。

異議申立人と ZV の代理人は、かれらの意見を WBK の前で主張する機会を持つ。

WBK の決定が最終的なものとなる。

異議申立の決定は同時に、ZV-決定(Art.5 2項b)の承認を決定することにもなる。

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VIII 卒後教育者としての開業医の認定

 Art.44 認定のための条件

開業医は、申し分のない卒後教育並びに以下のことを保証する場合には、Art.33 の条件により卒後研修として認定される業務に、助手【研修医のこと】を従事させることができる

  1. 認定に該当する専門医称号の所有者である
  2. 少なくとも2年前から該当する開業を行なっている。

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Art.45 認定のための申請手続

認定のための申請は、開業医から KWFB に提出されなければならない。KWFB は意見を求めるために申請を該当する FG に渡し、鑑定後に ZV に提案を行なう。ZV は、開業医にFG の意見と KWFB の提案について意見を述べる機会を与える。ZV の決定は書面によって申請者に通知され、WBK による承認ののちスイス医師雑誌に発表される。

FMHの GS にある卒後及び生涯教育部は、専門科別に分類された認定開業医のリストを作成する。

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 Art.46 開業医の再評価

卒後研修機関の再評価に関する Art.42 は、開業医の再評価にも同様に適用される。

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Art.47 異議申立

Art.45 及び 46 による ZV の決定は、開業医により30日以内に WBK に異議申立をすることができる。

異議申立人と ZV の代理人は、かれらの意見を WBK の前で主張する機会を持つ。

Art.43 の 4 及び 5項 は同様に適用される。

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IX 専 門 医 称 号 と重点領域の 交 付 手 続

 Art.48 専門医称号と重点領域の交付申請の審査

専門医称号または重点領域の交付申請は TK の公式申請書類により提出する。

TK の決定は、Art.49 2項 により申請者並びにその他の異議申立をする権利のある者に書類で伝えられる。

専門医称号または重点領域の法律上効力のある交付は、申請者が職業的に従事している、または従事しようとしている州の保健局に申し出る。

TK による申請の処理は、完全な必要書類の提出後2ヵ月以内に完了すべきである。

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Art.49 異議申立

TK の決定に対しては30日以内に ZV に異議申立ができる。

異議申立の権利は、一方では申請者に、他方では関与した FG 並びに申請者が職業に従事する、または従事する予定の州の医師協会に存在する。

異議申立の権利者の審問が開始されると、 ZV の1名の委員が担当者に指名され、異議申立審議の準備を委嘱される。審議の前に関係者は、各々の意見を口頭で担当者に説明する機会を持つ。ZV の決定は最終的なものとなり、異議申立の権利者全員に伝えられる。

ZV は特別な場合には、当該州(カントン)の医師協会と該当する FG から聴取したのち、異議申立人に有利となるように、規定と違った扱いをすることが許される。

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 Art.50 免許証

専門医称号の所有者は、理事長と書記の署名の入ったFMH免許証を請求する権利がある。

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 Art.51 脱退と除名による喪失

FMH会員からの脱退または除名により、FMH専門医称号を標榜する権利は失われる。

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Art.52 剥奪

FMH専門医称号の剥奪は職業規則の関連する規定に従う。

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XI 一 Faehigkeit及び Fertigkeit証明書

【Faehigkeitは能力、Fertigkeitは熟練という意味の単語であるが、ここでは付表の末尾に示されているように、いくつかの専門領域を分類するための分類記号のような形で使われている】

 Art.53 Faehigkeit証明書

範囲または重要さからみて専門医称号とするには不足する臨床または非臨床の領域において、組織され、管理された卒後または生涯研修課程を確認するものがFaehigkeit証明書である。

Faehigkeit証明書は付随した形で記載する。

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Art.54 Fertigkeit証明書

特定の検査または治療方法、並びにその他の特に技術的な熟練において、卒後または生涯研修を完了したことを確認するのがFertigkeit証明書である。

Fertigkeit証明書は付随した形で記載する。

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Art.55 FaehigkeitとFertigkeitの創設と廃止

FaehigkeitとFertigkeitの創設と廃止は、専門医称号及び重点領域と同じ手続で創設または廃止する(Art.11)。

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Art.56 プログラムの内容

プログラムは各FaehigkeitとFertigkeitに対して、以下のことを規定する

  1. 証明書交付の条件。FaehigkeitとFertigkeit証明書が授与されても、専門医は通常そのままである。
  2. 該当する卒後研修の条件、とくに目標、期間、内容及び構成。Faehigkeit証明書に対する卒後研修期間は、通常は最低360時間である。
  3. 修了の判定。
  4. 卒後研修の教育を担当する者と機関の認可。
  5. 通常は周期的に行われる生涯研修。
  6. 公示の様式。

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Art.57 プログラムの公布と改訂

プログラムの公布と改訂は二つの方法で行うことができる:

  1. プログラムの作成は専門医称号の卒後研修に対応する。手続は専門医称号と相当する(Art.15)。
  2. 質を保証する既成の専門医師グループによって与えられる証明書を、ZVはKWFBの提案により承認する。プログラムの公布と改訂はそれぞれの専門医師グループの責務である。中央理事会は契約または他の方法により、卒後研修の質の保証に配慮する。公示に当っては責任のある組織の略語を記載する。

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 Art.58 Faehigkeit及びFertigkeit証明書の交付に対する手続

Art57 a.に示すFaehigkeit及びFertigkeit証明書を交付するときの手続は、専門医称号の交付に対する手続にならう(Art.48以下)。プログラムにその他の規定が欠如しているときは、IVからVIIIまでの規定も準用される。

Art.57 b. の意味するFaehigkeit及びFertigkeit証明書の交付に対する手続は、責任を有する医師グループだけが規定できる。

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XII 専門資格の表示

 Art.59 専門医称号と重点領域の表示

専門医資格及び重点領域は、付表に明記した表示を用いて、または医師が開業する地域の方言で通常用いられる名称によって表示されなければならない。「専門医」の名称は専門医称号の所有者だけが使用できる。重点領域は専門医称号と一緒でなければ表示できないし、「専門」と付記しなければならない。

専門医称号は、生涯研修をしたことが、該当する専門医協会によって確認されなければ表示できない。

取得した複数の称号は、卒後研修プログラムにおいて反対の規定がなければ表示することができる。

表示の順序は自由である。複数の専門医称号はコンマ、「及び」または空白によって分かち書きする; 他の形式は許可されない。

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 Art.60 Faehigkeit及びFertigkeitの証明の表示

それぞれのプログラムが別の規定を設けていなければ、Faehigkeit証明書は付表に示した形式で用いるか、あるいは医師が開業する地域の方言で通常用いられる名称によって表示することができる。

それぞれのプログラムが別の規定を設けていなければ、Fertigkeit証明書は一般に広告してはならない。

認可されたFaehigkeit及びFertigkeit証明書を公示するためには、専門医称号から区切り、明らかに小さな文字で表示する。

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Art.61 その他の専門的資格

ZVは特別な場合には、専門医称号、重点領域、Faehigkeit及びFertigkeit証明書に存在しない専門的資格の表示に関して、例外を設けることができる。

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Art.62 適用と実行

表記規定の適用と実行は、職業規則に規定された組織の責任である。

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XIII 一 般 訴 訟 手 続 規 定

Art.63 取消の請求

卒後研修規則が規定しているものであれば、通知、決定及び判定に異議申立ができる。

1項による異議申立の処置は、関係者に書類で伝えられる。それは根拠と上訴方法などの教示を含むものとする。不充分な通知によって関係者に不利をもたらしてはならない。

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 Art.64 縁故者排除

Art.63 による異議申立可能な処置の免除に対する手続並びに抗告手続に対して、縁故者排除と行政手続に関する連邦法 Art.10 1項 による拒絶が準用される。

縁故者排除が争われるときは、管轄の組織が該当する委員を除いて決定する。

【縁故者排除Ausstand: 判断に当る人物が偏見を有するか、または一方に縁故のある場合は、決定に参加することができず、他の者をもって替えることをいう】

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Art.65 法的聴取

当事者は法的聴取を要求する権利を有する。

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Art.66 期限

期限は、該当する人または該当する組織への通知をもって進行を開始する。算定に当っては、期限が進行を開始した日は算入されない。

管轄の組織によって設定された期限は、期限の完了する前に願い出があった場合には延長することができる。卒後研修規則または卒後研修規則に基づく規則で定められた期限は延長することができない。

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Art.67 異議申立の資格

卒後研修規則または卒後研修規則に基づいた規定で資格の認められた人及び組織は、異議申立をする権限がある。

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Art.68 異議申立の根拠

異議申立によって以下のことに異議を述べることができる

  1. 実態を誤った、または不完全な決定
  2. 評価を行なうに当って、法の不備も含めた法令違反
  3. 卒後研修規則の規定、または卒後研修規則に基づいた規則に違反
  4. 不当性; 試験の判定に対する異議申立のさいに、不当性への異議を述べることは除外される

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 Art.69 異議申立の書類

異議申立は書面で提出する。異議申立の書類は、その証明方法を述べた理由及び異議申立人またはその代理人の署名を含めた要望である。

異議申立の書類は異議申立担当部局に2通提出する。

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Art.70 書類交換

異議申立が明らかに信頼性や根拠に欠けたものではないときは、異議申立の担当部局は前審と手続に関与する他の者に写しを送り、通知の期限を知らせる。前審は異議申立の担当部局に同期限内に記録書類を提出しなければならない。

必要な場合は、再度書類交換を行なうことができる。

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 Art.71当事者の費用 

異議申立をした者または組織は、原則として自分の費用は自分で負担する。特別な理由のある場合には、意義申立担当部局は当事者の費用を与えることはできる。

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 Art.72 卒後研修規則の盲点

卒後研修規則及びそれに基づいた規則に、手続に関する規定が見出せない場合には、 −可能なかぎり− 行政訴訟手続に関する連邦法の規定に準拠する。

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XIV 実 施 − 及 び 移 行 規 定

Art.73 実施規定

ZV は KWFB 及び FG との協議ののち、提出された卒後研修規則の実施規定を公布することができる。

卒後研修規則の実施によって生ずる業務のために、料金を徴収することができる。ZV はその規定を公布する。

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Art.74 移行規程

卒後研修規則の発効のさいに必須の専門医試験を経験していない FG は、遅くとも1996年1月1日までに試験を導入しなければならない。この場合、ZV がそれに該当する決定を公布するまでは、専門医試験は称号交付とは関連しない。試験は受けなければならないが、他の条件が存在する場合には、試験に合格しなくても称号は交付される。ZV はこの決定を、以下の条件が存在すれば、各 FG ごとに別個に公布する:

  1. その FG は少なくとも2回専門医試験を行なっており、そして
  2. その FG は FMHの生涯研修規則を実施している。

2000年1月1日からは、専門医試験の合格が総ての専門領域で必須となる。2000年1月1日からは、FMHの生涯研修規則も FMHの総ての会員に拘束力を持つ。

卒後研修規則の以前の移行規定によって、古いプログラムで卒後研修を終えることを認められた者は、遅くとも1998年12月31日までに、これを修了しなければならない。1998年12月31日以後に卒後研修を修了する者は、新しいプログラムの条件を満たさなければならない。

卒後研修プログラムの以前の移行規定によって、専門医試験を免除された者は、1998年12月31日までに卒後研修を修了していなければならない。そうでない場合には試験に合格しないと称号は交付されない。

卒後研修プログラムは、上述の規定に反しないかぎり、効力を保つが、遅くとも1996年1月1日までに卒後研修規則の改訂版に適合させるものとする。

ZV は KWFB 及び FG との協議により、追加の移行規定を公布することができる。

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 Art.75 1997年6月19日の改訂に対する移行規定

卒後研修プログラムは上記の規定に反しないかぎり、効力を有するが、遅くとも1999年12月31日までにWBOの新しい版に適合しなければならない。

卒後研修プログラムの改訂までに、古い規則では副称号であった専門医称号が交付されるためには、古い規則で規定されていた主称号が交付されなければならない。

「FMH構造改革」が完了するまでは、医師会及びKWFBに対する専門医協会の代表は、古い規則で決定される。

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 Art.76 発効

上述の卒後研修規則は1992年12月3日に WBK により、また1992年12月10日に AK により決定された。これは1993年7月1日に発効する。

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  改訂1994年4月29日(WBK)1994年9月29日(AeK)1994年11月25日(WBK)1995年11月24日(WBK)1996年6月20日(AeK)1997年5月2日(WBK)1997年6月19日(AeK)1998年9月24日(AeK)1998年11月6日(WBK)

   

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付 表

専門医称号/重点領域

■ アレルギー及び臨床免疫学

Allergologie und klinische Immunologie

■ 一般医学

Allgemeinmedizin

■ 麻酔

Anaesthesiologie

■ 血管学

Angiologie

■ 労働医学

Arbeitsmedizin

■ 外科 

Chirurgie

■ 皮膚科性病科

Dermatologie und Venerologie

■ 内分泌学及び糖尿病学

Endokrinologie-Diagetologie

■ 胃腸病学

Gastroenterologie

■ 産婦人科

Gynaekologie und Geburtshilfe

■ 婦人科的細胞学

Gynaekologische Zytologie

■ 血液学

Haematologie

■ 手の外科

Handchirurgie

■ 心臓胸部血管外科

Herz- und thorakale Gefaesschirurgie

■ 感染症学

Infektiologie

■ 内科 

Innere Medizin

■ 集中医療

Intensivmedizin

■ 心臓病学

Kardiologie

■ 顎外科

Kieferchirurgie

■ 小児−思春期医学

重点領域:新生児学

Kinder-und Jugendmedizin,

Schwerpunkt: Neonatologie

■ 小児−思春期精神科及び精神療法

Kinder- und Jugendpsychiatrie und -psychotherapie

■ 小児外科

Kinderchirurgie

■ 臨床薬理学

Klinische Pharmakologie

■ 臨床細胞病理学

Klinische Zytopathologie

■ 遺伝医学

Medizinische Genetik

■ 医学放射線/放射線診断/核医学/放射線腫瘍学

Medizinische Radiologie/ Radiodiagnostik/ Nuklearmedizin/ Radio-Onkologie

■ 腎臓病学

Nephrologie

■ 神経外科

Neurochirurgie

■ 神経科

Neurologie

■ 神経小児科学

Neuropaediatrie

■ 神経放射線学

Neuroradiologie

■ 腫瘍学

Onkologie

■ 腫瘍学−血液学

Onkologie-Haematologie

■ 眼科

重点領域:眼科外科学

Ophthalmologie

Schwerpunkt: Ophthalmochirurgie

■ 整形外科

Orthopaedische Chirurgie

■ 耳鼻咽喉科

重点領域:音声学、

頚部及び顔部外科

Oto-Rhino-Laryngologie

Schwerpunkte: Phoniatrie,

Hals-und Gesichtschirurgie

■ 小児科 

Paediatrie

■ 小児放射線学

Paediatrische Radiologie

■ 病理学 

Pathologie

■ 薬化学医学

Pharumazeutische Medizin

■ 理学的医学及びリハビリ

Physikalische Medizin und Rehabilitation

■ 形成及び修復外科 

Plastische und Wiederherstellungschirurgie

■ 肺疾患学

Pneumologie

■ 予防及び保健衛生

Praevention und Gesundheitswesen

■ 精神科及び精神療法

Psychiatrie und Psychotherapie

■ 法医学

Rechtsmedizin

■ リューマチ疾患

Rheumaerkrankungen

■ 熱帯医学 

Tropenmedizin

■ 泌尿器科

Urologie

 

Faehigkeit証明       

鍼―中国伝統医学

Akupunktur - Traditionelle Chinesische Medizin(ASA)

ホメオパチー

Homoopathie (SVHA)

用手医学

Manuelle Medizin (SAMM)

スポーツ医学

Sportmedizin (SGSM)

 

 

Fertigkeit証明

股部ソノグラフィー

Hüftsonographie

妊娠超音波

Schwangerschaftsultraschall

 

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訳者解説

今回の改定版では、専門医の分類が大幅に改められている。その概要の解説は目下作成中なので、完成までしばらくお待ち下さい。

以下は1992年版に載せた古い解説です。

 これはスイスの卒後研修規則(1992)であるが、スイスにおける総ての専門医領域における卒後研修に共通する規則である。この規則の下に、専門医ごとの卒後研修規則があって、研修内容の細部を規定している。卒後研修全般に適用されるこのような総論的規定は日本には存在しないと思うので、ここに紹介することにした。

 この規則に書いてあるように、スイスでは総ての卒後研修規則は7年以内ごとに改訂のための見直し作業を行うことが義務づけられている。規則の改訂はその都度スイス医師雑誌(Schweizerische Aerztezeitung)に掲載される。この規則を入手したのはかなり以前になるので、その後改訂されているかどうを確認していない。ちなみに、この1992年版の前の版は1988年11月となっている。スイス医師雑誌を見れば確認は簡単であるが、日本でこの雑誌を購入しているのは九州の大学だけなので、調べに行くことが困難である。また、ドイツ語になれた人でないと把握しにくい目次の組み方になっているので、資料請求をすることも難しい。したがって、改訂の有無等については近日中にスイス医師会に問合せてみるつもりである。

 本ホームページには今までドイツの資料を掲載してきた。その流れに従ってドイツの卒後研修規則を掲載したいと考え、1992年に大改訂が行われた規則の総論部分を一応翻訳したが、その時の改訂により、従来から存在する専門科とその下のサブスペシャルティー及び特殊科という3種類の構成が改められ、さらに専門的検査と自由選択研修という2種類の領域が新たに加えられて大変複雑になった。日進月歩の最新医療技術が正しく適用されることを配慮した規則であるので、大変魅力的と言える。そのために記述が複雑になり、私ももう少し勉強する必要を感じている。さらに、東西ドイツの統一により、旧東ドイツに存在した専門医(例えば解剖学、生理学など)も含めてある。そのような事情もあり、規則をそのまま直訳しただけではその構成の把握が難しく、また訳語の表現にも工夫が必要なので、翻訳紹介は後日に回すことにした。もし、この点を承知で翻訳をご覧になりたければ、コピーを差上げることはできる。また、より簡潔な記述である前の版の翻訳も用意しているので、請求下さればコピーをお渡しできる状況にある。

 卒後研修規則の本質的な考え方においては、ドイツとスイスの間に差異はないと言える。しかし、スイスの規則では、ここに示したように、手続に関する規定が大変詳細に書かれている。ドイツの規則では簡潔である。

 また、次のファイルとして掲載する生涯研修規則は、スイスが他国に先駆けて作成した規則とのことであるので、それと合わせて読んでいただくと宜しいのではないかと思う。

 文中に頻繁に出てくる「FMH」は「スイス医師連合」の略語である。これは州(カントン)の医師協会の上位に位置する医師の自治組織である。そして、スイス全体に係わる問題において、住民、役所及び各種機関に対して、職能組合組織としてスイスの医師組織を代表する。FMHの主たる目的には、

1.住民に最高の医療給付を保証し;2.特に卒後研修規則によって医師を職業の面で援助・促進し;3.医師が職業上の任務を最高に満たすための条件を保証する;が含まれている。

 スイス医師会はFMHの代議員会で、その議会である。スイス医師会は全会員に拘束力のある決定を議決することができる。

 記述の中には医師会をはじめとして各種の組織が登場する。読みにくい面もあるかもしれないが、原文と同様に略語で記述することにした。略語対照表はタイトルの下に示してある。

 なお、【 】内の文字と文章は訳者が書き加えたものである。

 

翻訳 岡嶋道夫

e-mail: okajimamic@hi-ho.ne.jp

http://www.hi-ho.ne.jp/okajimamic/

 

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