作品紹介 「オーディオルームのある家」
 ●「オーディオルームのある家」 新築工事
   藤井寺で1階がRC、2,3階が木造の住宅です。
   この現場もいろいろと新しいことに取り組ませていただきました。
   ・半地下 ・樹脂被服鉄筋 ・木毛セメント板打込み型枠 ・太い柱梁 ・更新が容易な露出配線
   ・屋根面集熱暖房「そよ風」  ・雨水利用「ウスイクル」 などなど
●6月8日 検討模型作成
  図面を作成し、外観検討模型を作成しました。3階建てを、PCの基壇部分に2階建ての木造が乗っているという、
  構造に対して素直なデザインを考えています。
●7月7日 内部検討模型作成(1/50)
  2週間に1度程度、打合せを重ね、プランの修正や内部仕上を決めていきました。
 内部仕上、サッシ、建具などの検討用に、各階で分けられる模型を作成し、ああだこうだと打合せをしています。
 展開図になると、どの部屋のどの面かわからなくなるので、いつも模型で説明しています。完成の模型ではなく
あくまでもエスキース(検討)模型です。
●7月22日 打合せ準備 外観模型その2(1/100)
 6月8日の模型や、7月7日の模型を見ながら、ああだこうだと話を重ねています。
 3階のプランの変更、棟の位置や、屋根のかけ方の変更などがあり、だいぶ外観が変わってきました。
 外壁仕上げを決めるために、やはり最新の立面にあわせて模型を造りました。
これで外壁仕上材の打合せをしたいと思います。やはり、話し合いを重ねていくと、だんだんかっこよく
デザインの密度が上がっていくように思います。
 吹抜け面積が大きいので、今回も「Y邸」と同じように、屋根面集熱暖房「そよ風」を検討します。
  「そよ風」 メーカーHP → http://www.kankyosouki.co.jp/

●9月5日 解体工事
 まず、既存建物の解体からはじめます。
 70年ほど前の建物で、今と異なり、ビニールクロス・合板などが無く、解体現場が非常に片付いています。木材、竹、土壁など土に返るものがほとんどです。
現代の材料や工法は本当に進歩しているのか?もっと別の視点で考えなければいけないのではないかと、考えさせられました。
●9月11日 建物位置押え
 綺麗になった敷地に、建物の大きさをざっと落としてみました。
 非常にリアルにわかる瞬間で、ある意味、怖い時間です。実際に寸法を置いてみると、私の頭の中では、メキメキ建物が出来上がりつつあります。(この家が大きい事を改めて確認しました。)
●9月13日 ミニボーリング調査
 今まではスェーデン式サウンディング方式(SS方式)で、地盤を調査していました。今回は、半地下の居室があり、地下水位レベルを正確に知る必要があり、ミニボーリングを採用しました。値段的には3倍ほどするのですが、実際の土中サンプルが取れること、穴が開き、そこで水位を確認できる
などから採用に踏み切りました。
 SS方式は、現物が見えないので、どうしても靴の上から、足を掻いているようで、不安でした。
 今後、出来ればミニボーリング。敷地内の変化を見たいときはSS式にしたいと思っています。
●12月1日 確認申請提出中+見積中
 プランもまとまり、図面も書き上げ(今回は詳細図も書き上げました)、準備万端整えたところで、確認申請を提出しました。6月の改正後はじめての物件でいろいろと情報を集めて対応しました。意匠図は書き込み内容が明確になりました。構造は、笑ってしまうほど必要書類、図面が多くなっています。意匠図よりも構造計算書がはるかに厚くなっています。おまけに、訂正+訂正印が認められないので、指摘事項全て書類の差し替えです。さてさて、指摘事項がいくつ出ますやら?
●1月中頃 確認申請提出中+見積終了
 見積もりも終了し、工事をお願いする業者様も決まりました。ところが、確認が下りません!噂には聞いていたのですが、困ったものです。待つしかないので、その間に、契約会→業者間打合せを行い、一気にスタートできるように準備をしておきます。
 お正月休みの間に、なんと、お客様自ら模型を製作されました。出来上がりも素晴らしく、次から製作を注文しようかと思いました。
●2月11日 地鎮祭
 数日前の雪が嘘のように、小春日和の吉日に、地鎮祭を行うことが出来ました。お客様による各工事業者への直接発注方式を取っていますので、このように大工、電気、給排水、屋根板金など皆様集まってくださり、にぎやかな地鎮祭となりました。
 ようやく確認申請も下り、気合を入れなおしての、工事着工です。結局、申請用書類の作成に1ヶ月、手続きに2ヶ月、計3ヶ月程、予定が遅れました。
●3月18日 土工事
 地鎮祭後、地盤保証を受けるために追加でSS式(スェーデン・サウンディング式)地盤調査を行い、その結果、地盤改良不要の結論を得た上での、着工になりました。年が明けてから雨が多いように感じているのですが、これから棟上げ、屋根貼まで、晴天が続くことを祈っています。
●3月28日 位置出し
 土質が安定しているので、意外と早く根切りが終わりました。さて次は、青色鉄筋の出番です。
 実は、なかなか今、忙しいのです。いろいろと検討して、決めていくことがたくさんあります。コンクリート部分のスリーブ位置、木部分の組み方の決定、あれやこれやと今が一番大変な時です。
●4月4日 中間検査
 ついに、青色鉄筋が出現しました。土木工事では時々使用されているそうなのですが、私は、はじめての使用です。
製品名は「安治川鉄工株式会社 AGエポキシバー」です。コンクリートに含まれる塩分や、酸性雨の影響を受けず、鉄筋の腐食を抑える為に、エポキシ樹脂を塗布した鉄筋です。思っていたよりも、塗料の乗りがよく、しっかりと付いている感じです。なかなか、面白い色合いで、ペンキを塗ったジャングルジムのようで、軽い感じがして不思議です。
 ちなみに、行政側の検査、10年保証の検査、共に、何も指摘事項無しでOKでした。配筋屋さん、お疲れ様でした。
●4月9日 コンクリート打設
月、火曜日と雨の予報だったので、9日(水)にコンクリート打ちを行いました。耐圧板と地中梁を打ったのですが、この家の大きさ(強さ?)をあらためて感じました。耐圧板が250から300あり、コンクリートミキサー車が数台いいっても、あまり変化が見られませんでした。コンクリート工事担当の「松下構建」社長自ら陣頭指揮+バイブレーターかけをやってくれました。
 せっかくの青色鉄筋が見えなくなるのは、お名残惜しいのですが、見事にコンクリート打ちが終了しました。
(打設中の雨は調合が狂うので良くないのですが、打設後の雨は良いコンクリートになる助けになります。)
●4月21日 プレカット+手加工打ち合わせ
コンクリートが打ち進む中、その上部の木造部分も手配を進めています。三重県松阪「丸紅ランバー株式会社」へ行って、プラカット+手加工部分の詰めの打ち合わせをしてきました。基本的には、メール+FAXで決めていくのですが、最後はやはり顔を合わせての打ち合わせを行うことにしています。
 木材は、阪口製材所の手を離れ、松阪に到着していました。最小の梁幅が5寸なので、他の木材より山が大きかったです。
 木材の小口にあります赤マジックは、特に綺麗な面を表しています。これが、助かるのです。
●4月25日 防水→埋め戻し→土間配筋
地中梁部分に防水を施工しました。一発打ちなので、漏水することは無いのですが、念のため防水をしました。
その後、埋め戻し、土間配筋を行いました。また、現場は青色に華やいでいます。
●5月7日 土間コン打ち→外周型枠建て込み
型枠の合板を浪費することを避けるために、型枠をはずすことなく断熱材としても使用できる「木毛セメント板強化打込み型枠・スラボー」を使用しています。7日午前に製造元の「タケムラ工業」が現場に来て、指導してくれました。職人さんは、はじめてのことなので、じっくり考えながら、型枠を建ててくれています。(現場作業は、急ぐと良いことはありません。ゆっくり確実にやってください!)
●5月9日 外周型枠建て込み
 外周型枠が立ち上がりました。普通の方にとってはそれだけなのですが、設計したものにとっては、大きな一歩です。
図面や模型で頭に描いていたイメージが、その敷地に着地する一瞬です。私には、出来上がった建物が見えている!そんな感じです。(危ない預言者みたいだな?)大きな声で言うと恥ずかしいのですが、なかなか良い建物になりそうです。
●5月15日 壁・梁鉄筋組み立て+スリーブセット
 壁と梁の鉄筋が組みあがりました。内側の型枠を建てながら、スリーブや、電気配線を仕込んでいきます。蓋をしてしまうと後には戻れないので、緊張のひと時です。型枠、工場加工の図面には有るけれど、穴あけを忘れているのが1ヶ所、鉄筋が寄っていてスリーブと重なっているところ1ヶ所あり、皆様、適切に処置をしてくれました。ありがとうございます。将来の設備の交換などのメンテを考え、出来るだけ打込み管を減らしたので、助かりました。
●5月24日 返し型枠+コンクリート打ち
 反対側の型枠(返し型枠)を、建て込み、10年保証の検査を受け、コンクリートを流し込みます。
 このあたりは、隠蔽される工程なので、非常に慎重に進めています。せっかくの「青色鉄筋」が、見えなくなるのが大変残念です。
 さて次は、棟上げに向けて、梅雨と追っかけこです!まあ、急ぐと手が荒れて後で痛い目にあうので、出来ることを対処していきたいと思います。
●5月26日 プレカット確認
 プレカットを使いながらも、出来るだけ金物を使わない、伝統的な仕口・継手を採用することを考えています。(耐力壁の強さ、材料の太さなどの影響があり、金物との優劣は単純には比較できません。)
「蟻落し」「腰掛鎌継」「追っかけ大栓継」などが見えます。3年位前から、「雇いホゾ込み栓」を、プレカットで出来ると思っていたのですが、なかなか聞いてもらえず、ようやく今回実現しました。長年のコミュニケーションの成果だと思っています。「小根ホゾ差し込栓」のプレカットバージョンもあわせて実現しています。建て方が楽しみです。
これは、手加工です。
●6月6日 建て方スタート 
 ようやく建て方をスタートしました。10日(火)の棟上げをめざし、皆様がんばってください。
 まちなみでボリューム感や、形などを見ますと、なかなか素敵な建物だと思います。(自画自賛?)
●6月10日 上棟式 
 無事、上棟を迎えることができました。昔ながらの仕口・継ぎ手を出来る限りプレカットに置き換え、それをカケヤ(木製の木槌)で打ち込んでいく、新しいのか古いのか?不思議で面白い建物の建ち上がりです。3尺ピッチに並ぶ登り梁が綺麗な建物です。
●7月2日 梅雨の晴れ間 
 梅雨の入って、なかなか思うように進めません。梅雨の晴れ間をねらって助っ人に来てもらっての大屋根施工です。
ちょうどウールの断熱材を敷いています。野地板を貼るまで雨が降りませんように!出来れば、防水シートを貼るまで、
更にお願いできれば、通気桟を打つまでは・・・・・!
●7月9日 「そよ風」機械搬入 
 梅雨は明けたのでしょうか?意外と降らないので助かっています。大屋根も順調に進み、明日からそよ風の機械をセットします。12、13日に見学会を行うのですが、なんとか間に合いそうです。ガラスを乗せない方式「採熱板」を関西で採用するのはこの建物が初です。全国的にも5本の指に入ると思います。
これが、採熱板です。
●7月17日 驚きの新技術「そよ風」・採熱板取り付け 
 今まで温度を上げるために必要だったガラスの変わりに、通気層に採熱板をセットしました。
ガラスが不要になると、既製品の竪ハゼ葺きが使用でき、大変助かります。現場加工の瓦棒葺きは、なかなか大変でした。
「そよ風」メーカー:環境創機 株式会社のHPへ→
●8月19日 屋根板金+外壁下地 おおむね終了 
 あっという間に1月が経つのですね。久々の、更新です。
 屋根板金を進めながら、外壁の下地まで終了しました。この下地に、胴縁を打って、その上に焼杉を貼ります。
2年前から、焼杉が3割ほど値上げしていてビックリです。
●8月27日 「そよ風」棟ダクトカバー施工・外壁 焼杉 
 「そよ風」の、棟ダクト部分の板金施工がおおむね終わりました。いつも、前例がなく、説明しにくい形をしているので、板金屋さんに世話になっています。
 ついに、外壁の焼杉貼りを開始しました。焼杉は、形が綺麗に出て、本当に良い材料だと思います。ススだらけの大工様に感謝です。
●9月25日 焼杉終了・キッチントップ到着 
 外壁・焼杉貼り、ようやく終了。本日は、破風板、軒天の「オスモ」塗りです。あわせて、キッチン流し台のステンレストップの加工が完了し、現場搬入されました。「水返しを3辺に回し、コンロ部分をゴトク分下げ、角はけがの無いように面取りをする」なかなか難しい加工なのですが、良い出来上がりです。大きなステンレス加工屋(新潟県)も考えたのですが、直接お会いして話が出来、加工場も見学させてもらえる、「ワタナベ工芸」(羽曳野市)にお願いしました。
赤いタオルを頭に巻いているのが塗装屋の藤本様(大阪建設労働組合・堺支部鳳分会の仲間)、軽トラにいるのが「そよ風」施工の原様です。
●10月28日 ようやく足場解体 
 ようやく、足場を解体し、道路から全景が見えるようになりました。あらためて、家の大きさを感じています。
 焼杉の外壁が大変綺麗だと思います。
●11月14日 キッチン回り施工中 
 大工工事の造作部分が進みつつあります。今まで大空間だったところに、日常的なスケール感が出てくるようになります。
地に足が着いた感じ?住宅らしくなってきました。なかなか素敵で格好の良い住宅だと自画自賛しています。
●12月5日 バルコニー フレーム設置 
 さて、最後の追い込みに入ってきました。バルコニーのフレーム設置、玄関回り庇完了、外壁張り終了です。仕上がっててみて、あらためて感心するのですが、非常にきれいな形を持った建物だと思います。
●12月13日 外構工事進行中・オーディオルーム内装 
 外構工事に着手しました。年内に終われるよう皆一生懸命がんばってくれています。並行して、オーディオルームの内装も進めています。阪口製材所の協力の下、床柱の丸太を安く出してもらい、その半割を壁に貼っています。なかなか面白いです!ログハウス調で、コンクリート部分だとは思えない仕上がりです。
●12月30日 仮・引渡です 
 正式お引越しは三月ですが、お正月を新居で仮住まいする、(仮)引渡です。まだ少し工事はあるのですが、おおむね竣工です。
このお仕事は、工期に余裕があり、隅ずみまで図面、スケッチを書いたように思います。設計1年、工事1年の力作だと本人は思っています。特にせかすこともなく、じっと竣工を待っていてくれましたお客様に感謝です。