<野球部>

部員「監督。久しぶりっす」
監督「おう。どこへ行ってた」
部員「あれからもう一度の伊賀の忍者屋敷で修行してました。
   で、ちゃんとボールが消えるようになりました」
監督「ま、一応投げてみろ」

部員はマウンドに立ち監督はバッターボックスに入った。

部員「監督ーっ!いきますよ!」

部員は足を高々と上げてボールを投げた。
ボールは部員の手から離れた瞬間に消えた。


監督「お!消えた。」

監督はバットを振らなかった。
・・・・・・ペチッ
バックネットにボールが弱々しく当たる音が聞こえた。


監督「消えるのが早すぎるぞ。ところで、これどうなるんだ?。
    ボールかストライクかどっちだ?
部員「わかりません。エポック社の野球盤だとボールなんですが。」
監督「で、ボールは何処だ?消えたままだぞ」
部員「はい。消えたままなんです。」
監督「こんな魔球に意味があるか?あれ、何処行った? また、あいつ消えやがった。」
部員「監督もう1球行きますよ」
監督「おい。消えたままで投げるな!」
ポコッ
監督「おい、デットボールだぞ」
部員「すいません監督。痛かったでしょ」
監督「全然。悲しいけど全く痛くない」

・・・・・・・・・沈黙・・・・・・・・・
監督「逃げやがったな」

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