<将棋部>

こんにちは。将棋部です。部員はまだ1人です。
最近は将棋の駒の吹き飛ばしも飽きちゃって
将棋盤ならべて、将棋盤倒しなんかやってるんですよ。
でも重くてなかなかうまく倒れてくれないんですね、これが。

来訪者「すいません」
 部長「また、お前か。ここはフィットネスでもジムでもないぞ」
来訪者「わかってます。将棋を教えてください。」
 部長「おーっ!この時をどんなに待ったか。じゃあ、駒の説明からやるよ。」
来訪者「はい。」
 部長「これが歩といって前に1つだけしか進めないんだ。」
来訪者「コツコツ進むアリさんタイプですね。」
 部長「まあそうだな。これは香車。まっすぐ前に何処までも行ける。」
来訪者「将棋盤の外まで?」
 部長「・・・。いや、あくまでも将棋盤の中。」

来訪者「猪突猛進型のイノシシさんタイプですね。」
 部長「イノシシだから猪突猛進なんだけど。」
来訪者「これは何ですか。少し大きいけど。」
 部長「それは飛車といって上下左右どこまででも行ける。逆方向も」
来訪者「かっこいいですね。縦横無尽のトラさんタイプですね。」
 部長「これは角といって斜めなら何処まででも行ける。逆方向も。」
来訪者「はすに構えたニヒルな豹って感じですね。」
 部長「これは桂馬といって2つ前の右か左かに行ける。」
来訪者「へんな動きですね。なんかナマコを食べたヌーって感じですね」
 部長「よく分からんが・・まあいいか。これが銀といって前と斜め」
来訪者「じゃあこの辺で失礼しまあす。」
 部長「え!あれ?・・将棋部に入るんじゃないの?」
来訪者「待ち合わせに少し早かったんで暇つぶしに寄っただけです。」
 部長「ひ・ま・つ・ぶ・し・・って。期待を裏切られた将棋部部長さんって感じ」
来訪者「そのまんまじゃないですか。じゃあ」