とよたま愛読会11回(真善美愛:50巻8章〜14章) 記:塩津晴彦
日 時 平成九年七月二十七(日) 午後一時から午後四時三十分まで
場 所 八王子市北野市民センター八階会議室2
★ 報告
夏の日差しが容赦なく照りつける七月二十七日参加者九名で無事に第五十巻の八章から第十四章までを拝読し終わりました。
★ 拝読箇所で気のついたこと
拝読章の概要
第四篇 神 犬 の 言 霊
第十五章 妖 幻 坊
初稚姫が珍彦館に籠居することになったので高姫は、腹の中の義理天上の凶霊達と愉快な気分になりガマの霊が高姫の肉体を使って琴を弾じたりしているところへ妖幻坊が帰ってくる。
高姫「あなたは酒ばかり呑んでをつて、一度も神様に礼拝なさつたことがない」と問う。
妖幻坊「……吾々の身魂は霊国の天人だから、神教宣伝の天職が備はつてをるのだ、祭典や拝礼は天国天人の身魂の御用だ……」とごまかす。
それに納得させられた高姫は筆先を書く。
第十六章 鷹 鷲 掴
筆先の書き写しを命じられたイルは早速写し元の筆先を返しに行くが高姫の前で誤って焼いてしまう。立腹した高姫を頓知でごまかし。イルは受付に戻り写しの筆先を読んでいた四人と一緒になってふざけ始める。
第十七章 偽 筆
大声でイルが筆先を読んでいたので、これを聞きつけた高姫に判り、お灸をすえられ筆先を取り上げられたイルはやけくそで偽筆先を書く。 その筆先には、聖師さんがこの五十巻を口述された伊豆湯ヶ島の安藤さんを始め杉山・浅田・福井・杉原さん達の身魂についてちょっとした批評が書かれてあります。
そこへ斎苑の館から安彦、国彦の二名の役員が珍彦に八島主命の命令の伝達にやってくる。
第十八章 安 国 使
使者は「またもや悪霊に左右されて、神業の妨害をいたすこと最も甚だしければ、一時も早くこの館を放逐し、自転倒島へ追つ帰せとの御命令……」と伝える。
初稚は「あれぐらいの妖怪を倒すくらゐは朝飯前の仕事でございます。……しかしながら彼を追ひ散らしてみたところで、また他の地方へ往つて悪事をなすに違いありませぬ。それゆゑ暫くここに留めおき、心の底から彼の妖怪を改心させようと存じ、光を和らげて時期を待つているのですよ」などと説得し、自分にしばらく任せてくれと頼み使者も了承する。国彦らは神殿など館を検分し、森林内の妖幻坊遭難の現場も調べる。
第十九章 逆 語
高姫の居間で杢助と高姫がハルをつかまえて直使の目的を探ろうと苛めている。妖幻坊がハルを強く殴ろうとしたした時スマートの威嚇の声が聞こえ妖幻坊は自分の居間へ逃げ込む。
そこへ、イル・サールに案内されて二人が入ってくる。高姫は二人に毒づくが二人は構わず妖幻坊の居間に入ろうとしたが、妖幻坊は樫の棒で安彦に打ってかかろうとする。その時またもスマートの声が床下から聞こえ、彼は裏の森林へ逃げ込む。そこへ高姫が入ってきて「……これから義理天上の肉宮が、斎苑の館へ参りて、何もかも根本から立替を致してやるぞ……」と怒鳴りまわる。
第二十章悪 魔 払
騒々しい様子に初稚姫や珍彦、楓がやってくる。諭そうとする初稚に高姫は「ここは義理天上日出神が一力で立てる仕組みぢやぞえ……もしも素盞鳴尊がゴテゴテ申したら、霊国の天人、変性男子の系統、義理天上の身魂が事の道理を説き聞かして……」といきまくが妖幻坊の手招きで祠の森から彼の後を追いかけ再び祠の森にはかえってこなかった。
本文二九○頁のイルの宣伝歌にも注目して下さい。
第二十一章 犬 嘩
イク・サールの両人は高姫に続こうと急いで追っかけるが、彼らに打ち殺されそうになるが
スマートに救われる。 文責 塩津
【 余 白 歌 】
第十五章 妖 幻 坊
大小の三の災起るとも みままにならば確に救はむ
第十六章 鷹 鷲 掴
唐土の蛸間の山に嵐して 野辺の百草寒さに慄ふも
皇道の真意を知らぬ政乱家の 得意顔なる御代は淋しき
第十八章 安 国 使
現幽に歓喜し悦楽する魂は
愛善の徳に住する人なり
人生は現実世界を中心に 愛善の道に進むべきなり
第十九章 逆 語
天地は変らざれども曲津見の 荒ぶ闇夜は亡び失すらむ
東の空まだ明けず暁の 光の底に吾は雄健ぶ
第二十一章 犬 嘩
事しあらば志古の岩窟押し開き 瑞の御魂の世の守り得よ
罪悪の淵にその身を沈むるは 愛善心のかけたる人なり
<総説>
世相日に混乱しつつ地の上の 民は愛善の神をあこがる
第一章: みろくの世間近くなりて甲子の 秋のみまつり遙かに拝むも
第三章: 神々の御宣を伝へ示さむと おもふ甲斐なき今日の吾なり
赤心のあらむ限りを尽しつつ 天にとどかむ時待つ久しさ
神の国霊界聖談など読みて 秋の長夜を天国に遊ぶ
第四章: 悪人の行為を憐み救済の 道を計るは愛善なりけり
善をほめ悪を罰するのみにては この地の上は治まらざるべし
愛善のまこと心にあらざれば この世を救ふ事はあたはじ
第五章 久 験 録
甲子旧五月二十三日の朝
富士山上に現る三個の太陽
中央は白光左右は円像赤し 次いで七月十一日より十三日に至る
晴空の月面に薄蝕の天変あり 古聖あい伝えて曰く国家の凶兆と
(大正十一年・一一・二二)
以上
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