八甲田の春スキー
 
 
 今シーズンの春スキーは、4月4日(木)~7日(日)、青森県の八甲田山(八甲田リゾート
ホテル・三泊)でした。
参加者は、伊藤良徳・渡辺夏江・田中俊行の三名で、車でのツアーでした。
 
 3月の安比ツアーに引続き東北復興支援を兼ねて、往路(4日)は岩手県平泉の毛越寺・
浄土庭園、及び、中尊寺を参拝し、帰路(7日)は、宮城県亘理町の荒浜漁港(12mの津
波被害地)へ立寄りました・・・石巻市も予定に有りましたが、悪天候の為に所要時間を考
慮し、一箇所のみとしました。
 

  
              (中尊寺)

まず、八甲田の概要をガイドマップから以下に引用します・・・
 
 『八甲田山には八甲田という名前の山はなく、いくつもある連峰を総称して八甲田山といい・・・【中略】・・
・大岳(標高1,584m)を主峰として高田大岳(標高1,552m)等など10峰・・・殆んどの峰々が美しい円錐形で
・・・積雪量も多く雄大な無数の大斜面で・・・滑降を楽しむことができます。
 スキー滑走は11月下旬から5月中旬までと非常に長い期間に渡って・・・
また、4月1日以降には八甲田山を取り巻く環状道路が除雪され・・・・・・
4月から5月中旬までの春スキーは八甲田の本領が発揮される期間です。
・・・樹氷の間をぬって滑る山岳スキーの魅力は、名実ともに日本一と言う
ことができます。』
 
 ところで八甲田スキー場と称するのは、たもやち岳(標高1,326m)の山頂に架かる八甲田ロープウエー
(約2,5km)の両側に広がるフォレストコース(約5km)と、ダイレクトコース(約4km)、及び、ロープウエー
の下部にほぼ平行して架かるリフト(約600m)沿いの3本のコースのみとなっています。
ですが、毎日圧雪車でコースを整備するのは、リフト沿いの3コースのみであり、ロープウエー山頂からの
2コースは非圧雪のオフピステです。
 
 また、山頂駅からハイクアップしないで滑走できるツアールートが5本(最短約4km、最長約6km)ほど
あり、これらのルートは、地元のガイド同行での入山(滑走)が原則となっています。
 
ですが、春スキーの時期において、天候条件が良い場合(遠方までの視界が長時間見込める)のみ、
山スキーの経験者であれば、ガイド無しでも指導標(竹竿)を辿って麓の環状道路のバス停へ滑走が
可能(山スキー経験者)です。
 なお、山の地形を熟知しているガイド同行での案内で、シール又はスノーシュー
装備し、ハイクアップを厭わずに山頂へ上がれば、もそれはもう全山どこでも
滑走可能な斜面だらけ、といった状況(標高はさして高くないものの、緯度と
地形・気象の関係で、殆んどの斜面が疎林)です。
ただし、麓の道路に降りた地点からの帰路の足確保が問題となります。
先シーズン迄運行されていた、スキーシャトルバスが今シーズン廃止となり、
利用出来るのは、4箇所の路線バス停のみで、かつ、便数が極めて少ない。
 
 今回は、我々の『日頃の行いが良かった』ゆえか、5日(金)・6日(土)共に
晴天(終日、視界良好)に恵まれ、前記のハイクアップ不要の5ルートの内、
路線バス利用可能の城ヶ倉温泉への全長4km(最大斜度25°平均斜度8°)
のルートを5日に、酸ヶ湯温泉への全長5km(最大斜度25°平均6°)のルート
を6日に、それぞれ滑走しました。
 
          (酸ケ湯温泉)
 両ルートとも雪質こそ良くはなかったものの、入山者も少なく、管理された
ゲレンデとは全く異なる、雄大な自然のなかの広大な斜面を『ひとり占め』
した気分に浸れて、大満足のスキー滑走となりました。
 
最後に、これから八甲田を目指される方に、一言・・・
両ルートとも途中に平坦な大雪原(立木なども無し)があり、霧などで急に
視界が閉ざされた場合は、ルートを見失う可能性大につき、要注意です。
 
 
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