旅の記憶 2006 夏 Part６ 『パロス島にて・・・！？』
「パロス島」で望んでいたバイクをレンタル出来、良きホテルに恵まれた僕は
明らかに舞い上がっていた・・・
とにかくバイクに乗って風を感じたかったので、僕は島道を南へひたすら走った。
空気が乾燥してるので、陽射しがきつくても風はとても心地よい・・・
風を充分に感じた後、ホテルで手に入れたスキューバ・ダイビングショップのチラシを頼りに
そのショップへと向かった。
そう、今回はエーゲ海の澄み切った海でダイビングをするのも目的のひとつ・・・
実は、僕の初ダイビングは、１０年ほど前に体験で潜ったミコノスでのエーゲ海の海だった。
その後、ライセンスも獲得したので、今回は本格的にエーゲ海で潜ってみたかったのだ・・・
ダイビングショップの名前は「EURO DIVING」。
ショップはホテルからバイクで２０分ほどの人里離れた場所にポツンと存在していた。
ショップを覗くとひとりの女性がカウンターに座っており、英語で挨拶を交わす・・・
英語が通じると分かったので、明日のファンダイビングの予約をお願いした。
ライセンスカードを提示し、英語でのやりとりはそんなに難しい事ではなかった・・・
途中、ダイバーらしき人がショップに入ってきて、僕が日本人だと分かると
ひたすらバスケットボールの話を投げかけてきた。
僕はなぜバスケットボールの話をするのか全く分からなかったが、
話を聞くと、どうやら日本で世界選手権が開催されるらしく、
さぞかし盛り上がっているのだろう、ということだった・・・
僕は全くバスケットボールに興味を持っていなかったので、世界選手権が
日本で開催されることも、どの国が出場するかなども全く皆無で、
とりあえず彼の話をふむふむと聞いていた・・・
ギリシャはバスケットボールがとても盛んで、日本のプロ野球のような扱いの感じ・・・
そういえば、テレビでバスケットボールのニュースをやたら目にしたのを思い出した。
そんな話題で和気あいあいとなったところで、ちょっと僕はあるお願いをした。
ちょうどパソコンがあったので、インターネットで帰りの飛行機のリコンファームをするため、
エミレーツ航空のアテネオフィスの電話番号を調べて欲しいとお願いした・・・
彼は気軽に「No Problem！」と言い、そそくさと調べてくれた。
無事に電話番号をゲットし、彼らに見送られながらショップを後にした。
明日の計画も無事に済ましたところで、とりあえず島をぐるっと一周してみようと思い
再びバイクを南へ走らせる。
こうも事がうまく運ぶと改めて「旅っていいな〜！」って浸ってしまう。
そんな嬉しさいっぱいのところ・・・ 突然バイクが止まってしまった・・・
故障か！と思い、キックスターターで始動を試みるが、全くエンジンがかからない・・・
なぜなぜ？と疑問に思っていると、ナンと！
ガソリンが空になっているのだ・・・
そう、僕が満タンだと思っていたガソリンメーターは実はほぼ切れかかっていて、
わずかなガソリンで今までを走っていたのだった。
後で分かったことだが、どうやらこの島のレンタカーは日本のレンタカーとは違い、
貸し出す時にわずかなガソリンしか入れておらず、借りてからすぐに必要な分だけ
近くのスタンドでガソリンを入れるというシステムだったようなのだ・・・
辺りを見回しても畑がと空き地が広がった人ひとり歩いていないような農道・・・
舞い上がり過ぎていたせいか、初歩的なミスをしてしまう。
とりあえず、ダイビングショップに戻るには、距離がありすぎたので、
進行方向へバイクを引いていく・・・
すると、ちょっと大きな建物が見えてきて、もしや！と思い、そこまで行ってみると
そこは、田舎町にあるような小さなマーケットだった。
とりあえず今の状況をなんとかしようと、店員さんに状況をつぶさに話した・・・
やはりどこも英語が通じると、とても心強い！
なんとかここでガソリンを手に入れる方法はないかと話してみると、
やはりちょっと厳しい感じ・・・
その変わりお店から３キロ先にガソリンスタンドがあると教えてくれた・・・
このギラギラと輝いた太陽の中を、バイクを引いて歩くのはかなりきつい事は承知だったが、
とりあえず、マーケットで水分補給用の水を買い、そのスタンドへと向かった。
そして運悪く、少し行くと緩やかな登り坂が延々と続いている・・・
身体は汗でダクダク・・・体力は消耗していき、水もなくなりかけている・・・
果たして、本当にガソリンスタンドはあるのだろうかという不安を抱き、
炎天下の中を僕は無心に向かって行く・・・
Part７へつづく・・・
拝 マーボ
２００６年１０月１０日 ２時１４分 自室にて