小唄ってかっこいいぜ!

 

 昨日、仕事でお世話になっている「いとうせいこう」さんが

「小唄の会」に出ると知って、日本橋の三越劇場へ行ったきた。

「小唄」とは、日本音楽の声楽曲の中で小編の歌謡の事で、

江戸時代末期に端唄〔はうた〕から派生した三味線小歌曲で、演奏時間は3〜4分程度のものなのだ。

 

 そして、せいこうさんが小唄の稽古されている「春日会」は、偶然だが

僕の母上や叔父などが古くからお世話になっていた。

先日亡くなられた「春日とよ美里」さんこと「幾ばあ」には、

僕は幼少の頃からお世話になり、祖母みたいな存在だった・・・

そんなこともあり「春日の会」には、幼少の頃から母上に伴われよく行っていたのだ・・・

 小さい頃、小唄の会はやっぱり退屈で、母上が仕事中の時は、

三越デパートの屋上で一人で遊んでいた記憶がある。

久々に三越劇場に足を踏み入れたら、とても懐かしい光景が目の前に広がった。

 

 この日は「春日とよ喜裕」さんの会。

喜裕さんは僕の母上も古くからお世話になっているようで、

僕より前に会場に来ていて、いろんな関係者の方々とお話をしていた。

僕は少し遅れて三越劇場のロビーに入ると、ロビーいたせいこうさんにばったり会い、

僕が来ることもなぜか察知していたようで、照れくさそうに「よう!斉藤!」なんて声をかけてくれた・・・

せいこうさんのお師匠さんである「春日とよ喜菊」さんも出演されており、

せいこうさんとの番組の仕事で、一度出演して頂いたこともあり、

僕は楽屋へ母上に伴われ、会主である喜裕さん、そして喜菊さんと挨拶をさせて頂いた。

 

 それにしても小唄を久々に聴いて、心底かっこいいな!って率直に思ったのだ・・・

80歳半ばの喜裕さんや、喜菊さんの三味線は本当に芸術だった。

なめらかな三味線さばきに、時に「よっ!」と声を出す、めちゃくちゃ粋なあの空間に、

古き良き日本の文化の素晴らしさを目の当たりにした・・・

小唄の上手い、下手はいまいち僕には分からないが、

周りの関係者いわく、せいこうさんの小唄はとても上手だったそうだ・・・

 

 日本の古き文化に身をもって磨きをかけるせいこうさんは、やっぱり格好いい。

そして、せいこうさんが「春日会」で稽古に励んでた偶然にも感謝したい。

ホント小唄ってかっこいいぜ!

 

 

拝 マーボ

                2009年11月9日 1時27分 自室にて