【南木曾 寝覚の床 】
木曽の名勝「寝覚ノ床」は、中山道の上松と須原の間の道沿いにあり、県歌「信濃 の国」にも歌い込まれ紹介されている景色の優れた場所である
寝覚ノ床は、木曽八京随一の名勝であり、花崗岩の岩盤を木曽川の激流が長い間に 水触して出来たものである
此処は浦島太郎の伝説があり、後日談であるが面白い
亀を助けて竜宮城へ行った話は広く知られているが、故郷に帰った太郎が、親兄弟 は勿論、誰一人知る者がなく淋しさに耐えかねて旅に出た
たまたまこの美しい里に足を止めて、その景色が気に入り此処に住み着いた
しかし竜宮の生活が忘れかね、今一度、乙姫様に貰ってきた玉手箱を開けると、立 ち上る白煙と共に白髪の翁となった
”ああ今までのことは夢であったか”と目が覚める想いであった
と言うことから、この里を”寝覚め”と言い、床を敷いたような岩をを見て、人は ”寝覚ノ床”と呼ぶ様になった
寝覚ノ床には他に人身御供の寝覚の床の庄伝説がある
又地質学上では、方状節理と各所で見られるポットホールは、日本でも代表的なも のと言われている
それぞれの岩は、その形になぞらえて名称が付けられ、中央松の林の中にあるのが ”浦島堂”、その前の平らな岩が”床岩”その奥に”獅子岩”川の向ふ岸の穴が”大釜””小釜”流れにそっ て壁のような岩が”屏風岩”そのほかに”烏帽子岩””象岩””腰掛け岩”と呼ばれる岩もある
大正13年3月”史跡名勝天然記念物”に指定され、現在は”長野県立公園”である |
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