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財務分析各指標を見る

メインメニュー「帳票」「財務分析…」コマンドを使用して、財務分析に必要な各種指標を見ます。

流動性・安全性分析:

流動比率=流動資産÷流動負債

企業の短期的支払い能力を表します。100以下であれば、近い将来資金繰りに問題を生じる可能性があります。
固定資産の売却、短期借入金の長期変更などで流動比率を高める必要があります。

現・預金比率=現・預金÷流動負債

流動比率で問題がなくても、流動資産中の棚卸資産などに不良在庫、回収不能債権などがあると、実質的な支払い能力は落ちます。より厳密に支払い能力を見る指標です。原則的に高いにこしたことはありませんが、余り高すぎるということは、資金が有効利用されていないことになります。利回りの良い有価証券などの購入や固定資産投資に回すと良いでしょう。(1986年頃の話)

売上債権対買入債務比率=売上債権÷買入債務

基本的に1対1、つまり100が目安です。100以上のときは債権の現金回収を急ぎ、100以下のとき、つまり債務超過のときは資金繰りに配慮する必要があります。

自己資本比率=自己資本÷総資本

財務の安全性・健全性を見るときには、最終的にこの数値によります。高いほど理想なのですが、現実的に成長過程にある企業は他人資本を調達せざるを得ません。又、この数値を高めることのみ目標にすると、適切な設備投資の機を失うことにもなります。実力相応の比率を保つことが大切でしょう。

固定比率=固定資産÷自己資本

長期の支払い能力に関する指標です。設備投資をどれだけ自己資本でまかなっているかを示します。一般的には60%以下であることが望ましいと言われています。

収益性分析:

総資本利益率=純利益÷総資本

資本が効果的に使われ利益を生じさせているかを見る指標です。過去の数値や業界の平均値などから一定の基準を設けて目標とします。これも自己資本比率同様に高い程よいのですが、将来の利益を生じさせる設備投資や研究開発費は短期的にこの数値を低くすることもあります。

自己資本利益率=純利益÷自己資本

自己資本によって生じた利益という考えで、上記総資本利益率と合わせ収益性の基準にします。

資本回転率=売上高÷総資本

売上高が総資本の何倍あるか示すことで資本の高率利用を判定します。業種によって大きく異なりますが、企業の成長は大部分売上高によってのみ可能ですので大切な指標です。同業他社との比較をする際の目安となります。

売上高純利益率=純利益÷売上高

利益は原則的に売上によってもたらされます。最終的に企業の財務内容を改善し成長させるのは利益に外なりません。

従業員1人当りの利益=純利益÷従業員数

従業員1人当りどれだけの利益を稼得したかを示す指標です。人材投資の適正性を測ることができます。

付加価値分析:

労働分配率=人件費÷付加価値額

付加価値額のうち、人件費の比率がどれくらいかを示すものです。一般的には30~50%程度です。

労働生産性=付加価値額÷従業員数

付加価値額を従業員数で割り、一人当たりの付加価値額を求めて生産性の基準にし、同業他社との比較をします。また給与額を算出するときの重要なデータとなります。

回転期間分析:

売上債権回転期間=売上債権÷売上高

売上債権が売上高の何ヶ月分残っているかを示す指標です。短いほど良く、不良債権があれば長くなってしまいます。また、売上が期末直前に集中するような業種のような場合、長くなるので、分析上考慮する必要があります。

棚卸資産回転期間=棚卸資産÷売上原価

棚卸資産が売上原価の何ヶ月分残っているかを示す指標です。短いほど良く、滞留在庫があれば長くなってしまいます。

損益分岐点分析:

変動費率=変動費÷売上高

売上高原価という考え方もできます。

損益分岐点売上高=固定費÷(1−変動費÷売上高)

企業が利益を生じるための最小限の売上高のことです。

経営安全率=1−損益分岐点売上高÷売上高

売上高がどの程度損益分岐点を上回っているかの割り合いを示す指標です。この余裕がある程よい訳ですが、一般的には20%程度とされています。

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