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ヤシカの執念“CONTAX AX”


“CONTAX AX”

 旧ヤシカ陣営の最後の執念とも言われている、CONTAX AX。MFレンズをバックフォーカシングでAF化するという逆転の発想で生まれた驚異のシステムです。1代のみで消えてしまった不遇な名機とも言われています。
 バックフォーカシング・メカニズムは中判カメラのAF機構として採用された実績もありますし、Rollei SL2000F/3003のような中判スタイルのボディならもっと受け入れられやすかったのでは? とも思います。
 もしツァイス/京セラにその気があったら、是非あのスタイルでAX-IIを開発してほしいなぁ、と思っているのはわたしだけではないと思いますね。

(2003/07/13追記)
 で、この夏(2003年)にでも入手しようと思っていたんですが、どういうわけか、最近、中古カメラ店からすっかり姿を消してしまいました。
 新宿の極楽堂の支配人のお話では、CONTAXのボディは波があって、時々こういう現象があるんだそうです。
 でも、これってNシステムがダメってことじゃないの? と思った人、多いんじゃないかなぁ。

(2003/09/15追記、更に2003/09/25修正・追記)
 新宿・京王百貨店の中古カメラ掘り出し市で製造番号17000番以降の物が比較的安価で出ていたので購入しました。
 ファースト・インプレッションですが、色々言われているAF合焦速度は(17000番以降と言うこともあって)意外と速いです。AF自体がスポットAFなのは、あくまでMF優先でAF機構はその補助という意味合いではまっとうなものですし、ほんとに写真が好きな人ならこれで充分だと思います。
 AF操作系も一般的なAF SLRとはちょっと異なり、フォーカシングはレリーズと非連動も可能。合焦がもたついてシャッタ・チャンスを逃しそうなときには、AFでそこそこまで引っ張って、MFで追い込んでレリーズするという、MF主体の思想がはっきり現れています。
 ミラーショックはCONTAX SLR中最も小さいですし、巻き上げも非常に静か(でもって、秒5コマで巻き上げるんですから、もの凄いです)。それに加えて重量と剛性のおかげで、手ぶれに非常に強いボディとなっています。標準レンズなら、1/15秒でもイケるんじゃないでしょうか? 駆動用のマイクロ・サーボ・モータ(AFはUSM)を分割して、シンクロ制御で効率的に動かしている賜物だと思いますね。ただ、制御プログラムが飛んだら終わりですが、多分ROMなので核爆弾でも落ちない限り大丈夫でしょう(^^;。
 まぁ、そんなこんなでその分確かに最近の小型化主流のSLRの中では極端にでかいですし、往年のオール金属製SLR並に重いですけど、Contarexなんかと比較したら可愛いもんですし、PMD付きのRTSよりは絶対軽いです(^^;。
 世間で色々言われているのは、やっぱり「やられてしまった!」的なやっかみと見た目の印象が半分くらいあるんじゃないかと思いますね。
 Webでも実際に使っている人のインプレなんかは結構絶賛が多いんですよね。

 ちなみに、画像のAXについているストラップは645用の物です。レンズはPlanar 85mm f:1.4のドイツ製MM玉(よく羨ましがられますが、買ったときにはこれしかなかったんです(^^;)。ドイツ製のMM玉は710万番台。Planar 85mm f:1.4は580万〜590万番が一番ピントがシャープなんですが、絞り形状が....)にMETAL HOOD 4番という純正構成です。

(2003/09/25追記)
 でもって先日、大阪駅地下の大丸地下フロアの反対側にある八百富写真機店で専用データバックD-8を入手しました。元々Aria本体並みの価格だったせいもあって、激レアなんですが、使い込まれているモノのそこそこの品物でした。
 で、このデータバック、フィルム圧板ごと液晶表示付きのデータ露光制御部が動くんですよ(^^;。フレキ基板にすると断線しかねないので、こうしたんだと思いますが、光漏れ対策のために2重箱構造になってます。そのおかげでABFの動きが外からでもわかります(裏蓋を開けるとインタロックがかかってAFが動かなくなるんです)。
 ギミック的にも面白いですよ、これ(^^;。
 ただ、八百富でショックだったのは、22000番台の箱、付属品一切がっさいぜんぶ付いているボディが6万ン千円で並んでいて....(;__)ゞ。
 そこまで下げるなよぉ....。

 主な緒言は以下の通り。

外寸(D×W×H):72mm×162mm×123.5mm、重量:1,080g
シャッタースピード:[Av,P] 1/6000〜32(sec),[Manual,Tv] 1/4000〜4、B、シンクロ:1/200(sec)
ファインダー:視野率 95%、倍率 0.7倍
ワインダー巻き上げ速度:(高速)5コマ/秒、(低速)3コマ/秒
フィルム感度設定:(手動)ISO 6〜6400、(DXコード自動)25〜5000
定価(当時):\250,000
国内発売:1996年4月


at: 2003/12/22(Mon)
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