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YASHICA FX-3 Super 2000


“YASHICA FX-3 Super 2000”

 ヤシカ・ブランドのSLR、国内最終モデルとなったモノで、シンプルな構造で壊れにくいことから、今でも高い人気があります。
 FX-3/7 Superとはシャッタ・スピードに1/2000が追加された以外はほとんど違いはありません。外観はボディのグリップの貼り皮がゴムから合成皮革にかわって、2000のロゴが入ったくらいですね。

 ボディ・カラーはブラックとクローム・シルバーの2色ですが、クローム・シルバーは北米のみで販売されたようです(この他に109 Multi Programと同じシャンペン・シルバーもあるらしい)。ウィークポイントは、底蓋。実は底蓋が樹脂製なうえに結構薄いため、三脚の雲台をあまりきつく締めると歪んで裏蓋が開かなくなってしまうという、とんでもないトラブルを起こすことがあります(中はダイキャストなので大丈夫なんですけどね)。

 非常にロングランを続けたモデルで、前期型と後期型があり、京セラのロゴのパターンで見分けが付きます。後期型はロゴがモノトーンになっていて、コシナの委託生産だとか、実はPhenix製だとか、諸説有りますが、その件は次のパラグラフで。また、ダイキャストも金型が変更されていて、フィルム室の裏側(底板を外さないと見えません)にロット管理用(?)のコマが増えています。ちなみに、YASHICA FX-2以降のほとんどのモデルは富士光機(=富士フイルム)に委託生産されていて、前期型も富士光機製のようです。

 なお、ちまたではCOSINAのCT-1系やC-1系がベースで、コシナの“OEM”だと言われていますが、断言しましょう。全く違います。
 一部汎用部品が同じだったりしますが、巻き上げ機構からシャッタ駆動系(シャッタは一緒)、ファインダー・ユニットに至るまで全く異なります。
 ただ、後期の物がコシナのラインを借用して、生産委託をしたのは確かなようです。CONTAX S2/S2bも京セラ岡谷じゃなくて、コシナだそうなので。
 もっとも、その割にコシナ製のY/Cマウントのレンズの絞りの解放値伝達ピン、結構精度がわるくていいかげんなんですよね。ボディによっては1/3から1/4段ずれますので。
 京セラがOEMで調達したレンズでもそういうのは滅多に無いんですが、Y/CマウントのColor-Heliarはひどいもんでした。どうもそのあたりから徐々にコシナに信用がおけなくなってきて(^^;。

(2004/4/16:追記)
 ボディ・カラーですが、FX-3 Super 2000のシルバーとFX-7/7 Superを比較したら、ちょっと黄色っぽいんです。多分、これがシャンペン・シルバーと言われてるんじゃないでしょうか? ということで、やっぱり2色だけのようです。
 恐らく富士光機とコシナでのクローム・カラー素材+塗料の差だと思います。

 主な緒言は以下の通り。

外寸(D×W×H):50mm×135mm×84.5mm(ボディ)、重量:445g(ボディ)
シャッタースピード:1/2000〜1(sec)、B、シンクロ:1/125(sec)
ファインダー:視野率 92%、倍率 0.91倍
フィルム感度設定:(手動)ISO 12〜1600
専用ストロボ:CS-140 Auto
定価(当時):\47,800(レンズ、ケース付き)
国内発売:1993年3月(海外では1986年11月)


後期型“FX-3 Super 2000”黒モデル。Assembled by COSINA。京セラのロゴの色が違います。
仏蘭西から帰国させました。レンズの方は独逸に渡航経験があります。

at: 2003/12/30(Tue)
Copylight 2003-2009 by Masanori Okie
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