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これがホントの三度目の正直? “YASHICA DSB ZOOM 38-90mm f:3.5 MACRO”


YASHICA DSB ZOOM 38-90mm f:3.5 MACRO

 YASHICA DSB Zoomでは多分最古のモデルだと思います。
 まぁ、物が無い上にまともな物を手に入れるのは至難の業。わたしが入手した物は、これで3本目で、3本目にしてやっとまともな物が手に入りました。

 最初入手したA7302008の方はフィルタ・リングに大きなアタリが三カ所あって、前玉にヒビまで入っていました。後から入手したA7304474の方はズームリングがスカスカの上に中玉に曇りが。
 で、メカに異常の無いA7302008の方に良品を集めて光学系はなんとかなったんですが、フォーカシングとズーミングのリングのラバーがメロメロ。
 というわけで、3本目を入手したので、以前のニコイチの物は処分することにしましたが、この3本目のA7302554もピント・リングとズーム・リングのラバーがかなり延びてきています。まぁ、かなりの年代物なので致し方がないですが、代替品が欲しいのが正直なところですね。
 もっとも、光学系とメカは今までの2本とは雲泥の差で、非常に綺麗かつしっかりしています。

 上の説明で「あれ?」と思った方もいらっしゃると思いますが、レンズのシリアル番号がMLやMCと同じ“A”で始まります。かなり古いモデルでもありますので、富岡光学(現・京セラオプテック)製のズームレンズである可能性が非常に高いです。まぁ、ML系はRMC TokinaやMAMIYA Sekorと同じレンズでも“A”番号なので、絶対そうかというと、断言は出来ませんけどね。

 3本ともe-Bayで入手したもので(こういう日本では知られていなかった物も入手出来るので、コレクターには毒ですねぇ)、最初の2本は英国からのものだったんですが、3本目はイタリアから。どうもわたしの場合、イギリスのセラーとは相性が悪いようでロクな目に遭ってませんねぇ。いままで半分以上、所謂「ハズレ」を引いちゃいましたので。

 レンズ自体の印象は、やはり古い設計のものなので、非常にごつくて大きいです。ですが、古い割にはレンズのヤケもあまりひどくなく、まだまだ充分現役で使えますね。
 構造的には中玉にインナー・シェードとも言える、遮蔽版が入っていて90mm側では余分な光を制限するのに役立ちそうです。

 まぁ、最近慣れてきたとはいえ、レンズをバラして修理するのにはそれなりのスキルが要るんですが、古いレンズは設計自体がメンテや修理をちゃんと意識していて、非常に簡単にバラせますし、カッチリ元に戻せます。
 このレンズも前玉はヘリコイドの規制ピンがネジになっていて、それを外すと回転する前玉ごと外せますし、絞りの前の2〜3群目も簡単に外せます。後群もマウントを外すと反射防止の筒ごと数群分がごそっと外すことが出来て、絞り前後のレンズの清掃も結構し易い構造です。

 なお、部品取りでジャンク部品の塊になってしまったA7304474の方は、近いうちにマウントのエンド・フランジを切断してML 20mm f:3.3に転用する予定です....。弓鋸要るなぁ。

(2004/07/17:追記)
 このレンズ、大阪駅前第1ビルにある大林で見かけました。お値段はウチにある3本全部合わせたより高いので、なんだかなぁ、ですが、興味のある方は行ってみてください。
 欧州系販売ブランドもの(PORSTとか、REVUEとか)のあるショーケースあたりを探せば有るはずです。

《レンズ緒言》
構成:11群12枚
画角:58°〜25°
最短撮影距離:150cm(マクロ時は約35cm、1:4)
最小絞り:f:22
フィルタ径:φ67mm
寸法:φ70mm×110.5mm
重量:685g
国内定価(当時):\--,---


at: 2004/06/13(Sun)
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